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第一章
95 『巡視点』
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文化祭で何をするのかというのが朝のホームルームで行われたけど、結局決まらずじまいで、お昼も皆で教室で考えていたのだけども、決まらなかった。
次は移動教室だったので、皆で移動していると、こそこそとしている、女生徒がいた。
「どうしたんだろう?」
「というか、あんな子いたっけ?」
まだ全員の顔を見ていないけれども、それでも、この前の顔合わせで多くの人と会ったので、多少は知っているはずなのに、分からなかった。
だけど、一人だけ違った。
「空野。」
低い声が一つの苗字を呼べば、その人物はびくりと肩を震わせ、そして、油の切れたロボットのようにギギギと首をこちらに向ける。
「み、御神くん……、それに、藤井さんたちも。」
何で自分の名前を知っているのかと首を傾げていると。
「お前、何でそんな恰好をしているんだ。」
「えっ、その。」
「それに、その胸。」
そう言うと、御神くんは遠慮なく、その子の胸を掴んだ。
「うひゃっ!」
「……柔らかいな。」
「ちょっと、君何をしているんだっ!」
「お前っ、女子にいきなり何をするんだっ!」
顔を真っ赤にして何人かが叫ぶが、御神くんは首を傾げる。
「空野は男だぞ。」
「はあっ!」
「明らかに婦女子じゃないかっ!」
「……空野。」
御神くんは何を思ったのか、女子生徒を見る。
「……………もう、君が変な事をするからだろう…。」
彼女は頭を抱え、ジトリと御神くんを睨む。
ん?
その顔見たことあるような…。
というか、空野って。
「えっ、えええええええええええええええっ!空野くんっ!」
思わず指をさして叫んでしまったけれども、あたし悪くないよね?
空野くんは困ったように笑い、そして、サポート科の先輩の実験の所為で女子の姿になってしまったと説明した。
この時、皆は思った。
これは文化祭で使えるのではないかと。
多分、そう思ってしまったのはある男子生徒が嫌に押していた映画撮影で、しかも魔女っ娘ものという特殊のジャンルだった。
その話がこびりついていたのと、空野くんのこの愛らしい女の子姿はぴったりと型にはまってしまった。
こうして、本人の了承もなく、あたしたちは自分たちのクラスの演目を決めてしまった。
次は移動教室だったので、皆で移動していると、こそこそとしている、女生徒がいた。
「どうしたんだろう?」
「というか、あんな子いたっけ?」
まだ全員の顔を見ていないけれども、それでも、この前の顔合わせで多くの人と会ったので、多少は知っているはずなのに、分からなかった。
だけど、一人だけ違った。
「空野。」
低い声が一つの苗字を呼べば、その人物はびくりと肩を震わせ、そして、油の切れたロボットのようにギギギと首をこちらに向ける。
「み、御神くん……、それに、藤井さんたちも。」
何で自分の名前を知っているのかと首を傾げていると。
「お前、何でそんな恰好をしているんだ。」
「えっ、その。」
「それに、その胸。」
そう言うと、御神くんは遠慮なく、その子の胸を掴んだ。
「うひゃっ!」
「……柔らかいな。」
「ちょっと、君何をしているんだっ!」
「お前っ、女子にいきなり何をするんだっ!」
顔を真っ赤にして何人かが叫ぶが、御神くんは首を傾げる。
「空野は男だぞ。」
「はあっ!」
「明らかに婦女子じゃないかっ!」
「……空野。」
御神くんは何を思ったのか、女子生徒を見る。
「……………もう、君が変な事をするからだろう…。」
彼女は頭を抱え、ジトリと御神くんを睨む。
ん?
その顔見たことあるような…。
というか、空野って。
「えっ、えええええええええええええええっ!空野くんっ!」
思わず指をさして叫んでしまったけれども、あたし悪くないよね?
空野くんは困ったように笑い、そして、サポート科の先輩の実験の所為で女子の姿になってしまったと説明した。
この時、皆は思った。
これは文化祭で使えるのではないかと。
多分、そう思ってしまったのはある男子生徒が嫌に押していた映画撮影で、しかも魔女っ娘ものという特殊のジャンルだった。
その話がこびりついていたのと、空野くんのこの愛らしい女の子姿はぴったりと型にはまってしまった。
こうして、本人の了承もなく、あたしたちは自分たちのクラスの演目を決めてしまった。
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