【完結】ただただ、ボクらは日常に居るだけ

第22話 パジャマパーティーと言えば？

「ルコさんと、マスターの馴れ初め！！　聞きたいデス！」
「あたしとりっくんの？」


　お酒は飲んでないけど、ハーブティーでもパジャマパーティーは盛り上がっている！！　ソウちゃんはソウちゃんで明日は完全オフだからと缶ビールきめているけどね？　いいけど！！

　流子ちゃんはオフじゃないから、あたしと同じハーブティー。中身はレモンジンジャーだったかな？


「そんな意外じゃなかったよね？」
「そうね」
「ナニナニ？」
「酔っ払い介抱したら、懐かれた」
「鉄板でシタ！！」
「ドラマ求めてもないない」


　歳の差は聞いてないけど……一応、神様混じりだから陸音さんの方が上だったはず？？　ただ、仕事しないからって……あたしがこの街に来なかったら破局寸前だったみたい。

　従姉妹抜きに、仕事の恩人だからだってぇ。ご飯食べてるだけなんだけどねー？


「仲良いダト。ナッチと綺洞さんは？」
「はえ？　なんで？？」
「このふたりはズッ友だもの？　進展はよっぽどよー？」
「むむむ。ドラマ、欲しいデス！」
「曲とかのイメトレ？」
「半分はー？」


　恋バナ好きは乙女だけど、やっぱり、ソウちゃんもそれなりの仕事バカだったー。


「まあ、おじさんとかの小競り合い以外……今はのんびりゆっくりでいいのよ。種族関係なく、のんびり過ごす方が心も頭も休まる」
「さすが、資産家の娘ぇ」
「パッパはやり手過ぎんの。マッマとのらぶらぶ生活大事にしたいだけ」
「ダディとマミィもよく言いマス」
「ね？　各地の生活水準合わせたら、いつからの生き残りが居てもおかしくないの。恋バナも、そのひとつ」
「ふーん？」


　たしかに、綺洞さんはあたしの恩人でズッ友だけど……いっしょにいて楽しいのが友情か恋愛かはさっぱりわかんない。

　そもそも、あたし……彼氏持ちになったことないもんね？　いっつもぐーたらはしてたけど、告白されたことないもん。


「じゃあ、そーちゃんは誰かいるの？」
「北欧の幼馴染みデス！　普段はスープ屋さんしてマス」
「おんや、意外」


　あたしより先に、ソウちゃんが彼氏持ちだったとは！！　あ、だから流子ちゃんたちの馴れ初めを聞きたかったんだぁ。大人だなあ……。


「サーモンのクリームスープが一番デス！！」
「ソウちゃん作れる？」
「……材料多いので、無理ぃ」
「奥深いのか、北欧料理」
「作れなくないケド、時間かかるノ」
「要領下手ってとこね？　感覚派に多いわ」
「はい～……」
「あたしはそれ以前だから……」
「バーサーカー被害はやめて！」
「うぃ」


　自炊バーサーカーは要領悪い以前の問題だからねぇ？　とりあえず、飲み物飲み切ってから全員ふわふわブランケットに包まっての雑魚寝でパーティーは終わりましたぁ。