【完結】ただただ、ボクらは日常に居るだけ

第26話 片付けひと工夫

「綺洞さん、見て見て～！！」


　今日は、普段側の仕事で……是非とも見て欲しいサンプルを持って、綺洞さんのお店に突撃したの！！　大きいから落とさないように注意だけど。


「何～？　板……にしては、軽い？？」
「あたしのデザインいうか、共同開発してたジョイントマットが届いたのー！」
「ジョイント……繋げるマット？？」
「そーそー、赤ちゃん用とか転倒防止用のアレみたいな材質で」
「ほーほー！」


　あたしが持ってきたのは、赤と青。

　デザインと言っても、ロゴだったりモチーフを使ってもらっただけだけどね？　単色もいいけど、柄ものもいいもんだから！


「パズルのように組み合わせるのはもちろん！　自分で色だけじゃなくて、モチーフとかを『選べる』強み！！　ちょいとお高いけど、自分だけのジョイントマットが出来ちゃう！！」
「買う買う～！　作業部屋の床汚れ……ちょっと毎回困ってた！」
「予約おk！！　陸音さんいるかなあ？」
「欲しがるんじゃない？　寝落ちして倒れた時とかにクッション性のある敷物欲しいはず」
「……具体的だね？」
「付き合い長いし、ね？　スイッチ切れるように寝落ちするんだよ」
「ほーほー。それは聞いてみよう」


　ということで、二人で突撃しに行ったんだけど。


「マジ買う！　色味もいいし、頼む！！　綺洞が言う通りの寝落ちすっし」
「ういうい。じゃ、画像提供以外は予約割引き……出来るはず！！」
「奏歌ちゃんは？」
「今、ちょいと遠方に仕事しに行っているからって。昨日急ぎで決まったぽいんよ」
「あららぁ」



　取引先にだいたいの予約数を伝えてから……翌週に届いたので！

　陸音さんとこで、使用感のレビューまとめ含めての情報交換になったよ！！



「薄めだけど、使い心地いいね！」
「色合いも濃過ぎず、薄めでもない……な。水弾きにある程度強いのも助かった」
「ふんふん。で、画像は……だけど」


　綺洞さんはゆったり目の。

　陸音さんは勇ましい感じ。

　モチーフに個性が出るのも面白いよね？　あたしは、ちょっとかっこいい感じ！！


「私も撮ってきまシタ！！」


　遠征先で予約したいって言ってくれたソウちゃんは……陸音さんよりも男性向きのデザインでまとめてた。『NAOMASA』としてのデビューはこれからだけれど、本当にふんわり可愛いが男の子っぽいデザインを選ぶとは。

　グッと来るではないか！　ギャップ萌えもあるし、友人としては見てて楽しいもん。


「よし！　あとは、どんな売れ行きになるか！！」


　SNSに載せたら、あたしもソウちゃんも大変なので……今回は取引先の手腕にかかっているのだ！！　

　それから数日後に、レビューを見て～の購入数が増えに増えて。

　変動率で低めだったはずの、あたしへのギャラはそこそこ多めにしてもらえました！！