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第43話 情報整理(メメの場合)
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デバイスで冷凍された肉体を雅博のところへ届けられる、二ヶ月前。
メメこと目黒花蓮は、とある作家業を兼任していたためギリギリまで冷凍睡眠するのを我慢をていた。外はもう氷河期さながらの冷凍庫同然。ひとっこ一人歩いていない代わりに、いつでもどこでも『宅配便』が届くようにと専用のアパートで仕事をしていたのだ。
「あーもぉ! まちゃが先に眠ってるのは仕方ないにしても、『なっち』と紗夜ちゃんのために用意してきたゲームのリリースが遅れちゃう!!」
普段は会社員のOL。兼業ではそこそこ収益を得ていたイラストレーター『メメ』として活動していたのだが。天災続きで、日本どころか世界が氷河期になるのがマブダチだった『加東奈月』の長期療養が本格的に始まってから今日まで……どこまで進んだか、関係者であれメメにも報告が途絶えてきた。
氷河期と称した天災続きで、仕事も避難も碌に出来ないでいたが。専用のポッドに等しいこのアパートから、恋人のところまで自力で向かうことは不可能だ。
ほとんど冷凍睡眠に等しい環境下ではあれ、メメは『起きて』いたのだ。マブダチとその恋人が意識下であれ、再会出来る場を設けるのに……VRのゲームに必要なデザインをギリギリまで制作していた。避難食料もそろそろ底を尽きかけていたが、まだ冷凍するにはデザインの仕上がりが危うい。
リニューアルくらいのアップデートはあとで良いにしても、できるだけ綺麗なデザインの中で彼らには再会して欲しかった。離れた月日の分、思う存分楽しんでいただけるように……の気持ちも込めて。
ズレた並行世界とやらからの来訪者である、犯行声明に似せた『世界恐怖』とやらで時間稼ぎはしてきたものの。奈月の活動名である『クロニクル=バースト』をこれ以上悪用されないためにも……メメは体力が限界になるまでイラストを制作していたが。
とうとう、冷凍化の保温の方も限界に来たようで、呼吸が荒くなってきた時点では仕事も何も出来なかった。出来るだけ冬服を着込んでも、エアコンも意味のない氷点下の室内では壊れているも同然だった。
「……なっち、紗夜ちゃんと……会えているかしら」
無事に恋人が原案に深く関わった『VRMMO』のゲームはうまく軌道に乗ったようで。先に宇宙空間へとシェルター避難が出来た人類は地球の環境が整うまで遊んでいるとの報告はあった。
だが、それを最後に宅配便すらもう到着不可能との連絡も。仕方がないが、もともと死ぬつもりもないのでメメは部屋の隅に設置されていた『冷凍ポッド』の中にずるずると足を引きずるようにして入り込んだ。
蓋は自動的に閉まり、睡眠用のミストを軽く嗅いだだけで朦朧としていた意識は途絶えたのだが。
「メメ!! 起きてくれ!!」
感覚的に五分も経たないうちに叩き起こされたので、何事かと思えば。恋人で開発者責任でもあった仁王雅博が、風呂場でメメの服の上からゆっくりシャワーをかけてくれていたのだ。
「……今いつ??」
雅博の老化も最後に見た半年前から比べて、ほとんど変わっていなかった。誤差が大きいにしては少し不自然な気がしたからだ。
「……2030年の7月」
「あたしが寝て、二ヶ月じゃん!?」
そして、奈月もやっと起きたとの報せを聞けた時は嬉し過ぎて大粒の涙を流し続けたほどだった。
メメこと目黒花蓮は、とある作家業を兼任していたためギリギリまで冷凍睡眠するのを我慢をていた。外はもう氷河期さながらの冷凍庫同然。ひとっこ一人歩いていない代わりに、いつでもどこでも『宅配便』が届くようにと専用のアパートで仕事をしていたのだ。
「あーもぉ! まちゃが先に眠ってるのは仕方ないにしても、『なっち』と紗夜ちゃんのために用意してきたゲームのリリースが遅れちゃう!!」
普段は会社員のOL。兼業ではそこそこ収益を得ていたイラストレーター『メメ』として活動していたのだが。天災続きで、日本どころか世界が氷河期になるのがマブダチだった『加東奈月』の長期療養が本格的に始まってから今日まで……どこまで進んだか、関係者であれメメにも報告が途絶えてきた。
氷河期と称した天災続きで、仕事も避難も碌に出来ないでいたが。専用のポッドに等しいこのアパートから、恋人のところまで自力で向かうことは不可能だ。
ほとんど冷凍睡眠に等しい環境下ではあれ、メメは『起きて』いたのだ。マブダチとその恋人が意識下であれ、再会出来る場を設けるのに……VRのゲームに必要なデザインをギリギリまで制作していた。避難食料もそろそろ底を尽きかけていたが、まだ冷凍するにはデザインの仕上がりが危うい。
リニューアルくらいのアップデートはあとで良いにしても、できるだけ綺麗なデザインの中で彼らには再会して欲しかった。離れた月日の分、思う存分楽しんでいただけるように……の気持ちも込めて。
ズレた並行世界とやらからの来訪者である、犯行声明に似せた『世界恐怖』とやらで時間稼ぎはしてきたものの。奈月の活動名である『クロニクル=バースト』をこれ以上悪用されないためにも……メメは体力が限界になるまでイラストを制作していたが。
とうとう、冷凍化の保温の方も限界に来たようで、呼吸が荒くなってきた時点では仕事も何も出来なかった。出来るだけ冬服を着込んでも、エアコンも意味のない氷点下の室内では壊れているも同然だった。
「……なっち、紗夜ちゃんと……会えているかしら」
無事に恋人が原案に深く関わった『VRMMO』のゲームはうまく軌道に乗ったようで。先に宇宙空間へとシェルター避難が出来た人類は地球の環境が整うまで遊んでいるとの報告はあった。
だが、それを最後に宅配便すらもう到着不可能との連絡も。仕方がないが、もともと死ぬつもりもないのでメメは部屋の隅に設置されていた『冷凍ポッド』の中にずるずると足を引きずるようにして入り込んだ。
蓋は自動的に閉まり、睡眠用のミストを軽く嗅いだだけで朦朧としていた意識は途絶えたのだが。
「メメ!! 起きてくれ!!」
感覚的に五分も経たないうちに叩き起こされたので、何事かと思えば。恋人で開発者責任でもあった仁王雅博が、風呂場でメメの服の上からゆっくりシャワーをかけてくれていたのだ。
「……今いつ??」
雅博の老化も最後に見た半年前から比べて、ほとんど変わっていなかった。誤差が大きいにしては少し不自然な気がしたからだ。
「……2030年の7月」
「あたしが寝て、二ヶ月じゃん!?」
そして、奈月もやっと起きたとの報せを聞けた時は嬉し過ぎて大粒の涙を流し続けたほどだった。
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