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第45話 解凍しなくては①
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凍えるほどの寒さのはずなのに、着ている防寒着のおかげもあって初冬くらいの肌寒さで済んでいた。
もしくは、誤差二ヶ月であっても……奈月がポッドに冬眠させられていた間に救援措置が少しずつ始まっていたのか。
蹴るようにして倒壊した病院施設を出てみれば、雪がちらほら降る以外の天候は大丈夫そうだ。
ただし、何かしらの天災は過ぎた跡が残っている。地割れしたところに泥水が溜まったのか、そこが厚く氷となって歩けるくらいだ。その光景が、建物の崩壊した場所がいくつも見えて……見晴らしのいい景色が広がっている。その間、間には、救援物資の提供七日、炊き出しをしている屋台がいくつか見えていたが。
「……世界崩壊した割に、ふつう?」
令和より、平成よりも昭和初期まで戻ったのか。
自衛隊もだが、警察官も歩いているのは見えない。最初は誘導くらいあっただろうが、端末のGPS衛星が無事に動いていると分かれば……避難所移動くらい自分でしろなのか。
もしくは、国か何かのニュースで世界規模の『事業』として切り替えたかもしれない。日本くらいの地形じゃ、沈没は覚悟だったのが外国では違うとか。
予想は色々出来ても、せっかくだから決済端末を開いて残高を確認したところ……とんでもない金額が表示されたので、二度どころか三度見したほどだ。
「……えーと。父さんもだけど、母さんも無事なら大丈夫。そっちはあとでいい……今は紗夜を迎えに行かなきゃいけない」
宗ちゃんのホログラフィーが苦笑いするのを見てから、スマホを使って彼女の端末がどこにあるか探すことにした。距離としては軽く十分歩くくらいの近さ。
親たちの計らいにしても、地上の被害をこの程度にしてくれた……と裏で発表があるのなら、シェルター開発の方も上手く進んでいるのだろうか。
とりあえず、炊き出しで何か口に出来ないか。屋台のひとつに近づけば、ホットドリンクやスープを扱うところだった。
「……ども」
太陽が出ていないのと、現時刻を確認してなかったので雑な挨拶になってしまったが。防寒着もこもこの女性は、八重歯を見せながらもこちらへ笑いかけてくれた。
「おや、『起きた』のかい?」
「起きた??」
「やっぱり、お兄さんは初めて見るからコールドスリープから起きたばかりなんだねぇ? ってことは、ニュース観てない?」
「……あいにくと」
「普通は二人で出歩くのにひとりってのもね? お兄さんのパートナーを起こしに行くのかい?」
「えーと、すみません。結構長く寝てたので、僕外の事情がよく」
「あら。じゃ、端末で『バースト声明撤回』とか検索してご覧よ。とりあえず、ここで二人分の飲み物選んでから……その子に持っていきな? 二人で確認した方がいいさね」
「……はぁ?」
いまいちよくわからない説明だったが、奈月らが中心になって被害を最小限にしたことに変わりないので……紗夜をスリープから出してやってからの確認がいいか。
飲み物はブラックコーヒーとカフェラテの缶を専用の保温ポッドに入れて渡してくれたが。代金が思った以上に安いことに驚きつつも、GPS頼りに紗夜もいるらしい建物へ急ぐことにした。
もしくは、誤差二ヶ月であっても……奈月がポッドに冬眠させられていた間に救援措置が少しずつ始まっていたのか。
蹴るようにして倒壊した病院施設を出てみれば、雪がちらほら降る以外の天候は大丈夫そうだ。
ただし、何かしらの天災は過ぎた跡が残っている。地割れしたところに泥水が溜まったのか、そこが厚く氷となって歩けるくらいだ。その光景が、建物の崩壊した場所がいくつも見えて……見晴らしのいい景色が広がっている。その間、間には、救援物資の提供七日、炊き出しをしている屋台がいくつか見えていたが。
「……世界崩壊した割に、ふつう?」
令和より、平成よりも昭和初期まで戻ったのか。
自衛隊もだが、警察官も歩いているのは見えない。最初は誘導くらいあっただろうが、端末のGPS衛星が無事に動いていると分かれば……避難所移動くらい自分でしろなのか。
もしくは、国か何かのニュースで世界規模の『事業』として切り替えたかもしれない。日本くらいの地形じゃ、沈没は覚悟だったのが外国では違うとか。
予想は色々出来ても、せっかくだから決済端末を開いて残高を確認したところ……とんでもない金額が表示されたので、二度どころか三度見したほどだ。
「……えーと。父さんもだけど、母さんも無事なら大丈夫。そっちはあとでいい……今は紗夜を迎えに行かなきゃいけない」
宗ちゃんのホログラフィーが苦笑いするのを見てから、スマホを使って彼女の端末がどこにあるか探すことにした。距離としては軽く十分歩くくらいの近さ。
親たちの計らいにしても、地上の被害をこの程度にしてくれた……と裏で発表があるのなら、シェルター開発の方も上手く進んでいるのだろうか。
とりあえず、炊き出しで何か口に出来ないか。屋台のひとつに近づけば、ホットドリンクやスープを扱うところだった。
「……ども」
太陽が出ていないのと、現時刻を確認してなかったので雑な挨拶になってしまったが。防寒着もこもこの女性は、八重歯を見せながらもこちらへ笑いかけてくれた。
「おや、『起きた』のかい?」
「起きた??」
「やっぱり、お兄さんは初めて見るからコールドスリープから起きたばかりなんだねぇ? ってことは、ニュース観てない?」
「……あいにくと」
「普通は二人で出歩くのにひとりってのもね? お兄さんのパートナーを起こしに行くのかい?」
「えーと、すみません。結構長く寝てたので、僕外の事情がよく」
「あら。じゃ、端末で『バースト声明撤回』とか検索してご覧よ。とりあえず、ここで二人分の飲み物選んでから……その子に持っていきな? 二人で確認した方がいいさね」
「……はぁ?」
いまいちよくわからない説明だったが、奈月らが中心になって被害を最小限にしたことに変わりないので……紗夜をスリープから出してやってからの確認がいいか。
飲み物はブラックコーヒーとカフェラテの缶を専用の保温ポッドに入れて渡してくれたが。代金が思った以上に安いことに驚きつつも、GPS頼りに紗夜もいるらしい建物へ急ぐことにした。
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