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18-1.さらに痩せた
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ピピピ、ピピピ
「……78.5キロ」
「よぉおおおおおっし!!」
結局また半月が過ぎて、ギルマス達から進展云々の知らせは届いてきてないが。セリカとの進展も特にないが!
いくら落ち込んでても仕方がないので、俺様はポーション製作と減量生活に明け暮れて、また27キロの減量に成功したわけである。
「少し痩せ過ぎだから、タンパク質……肉や豆類を多く食べれるメニューに切り替える」
「肉ならいくらでも食べれるぞ!」
「だけど、脂部分の取り過ぎはよくないから。ステーキより蒸したのをサラダにするのがいい」
「く……ステーキぃ」
しかも、牛や豚より鶏肉重視。
腹のたるみや太い脚もなくなってきたと言うが、まだまだ油断は出来んとセリカが言うので我慢するしかない。
それと食事もだが、もう一つ問題が出てきたのだ。
「……生地を詰めるだけじゃ、そろそろ心許ない。一から服を調達しないと」
そう、俺様がだいぶ元の体型に戻ってきたので、今までの服だとぶかぶかで格好が悪い。
なので、大量に着れなくなった服を使って一から服を作ることにした。
もちろん、我が最高傑作の魔導具であるシャインでな!
【……今日はまた新たに、創造主の服を?】
「うむ。デザインは任せた」
【諾】
「じゃ、入れるね?」
【諾】
これまでも、100キロ前後だった時に作り直したりしたが。今回はまた大幅に痩せてしまったのだから仕方ない。
食材の方も、マールから仕入れるのでだいぶ事足りているし、キノコについては相変わらず誤魔化してもらわないと食べれないが。少しずつ、俺様も手伝ったりするが、それでもキノコはダメだ。
唯一、黒いペラペラしたキクラゲと言うキノコだけは噛んで食べられるが。
脱線したが、服だ。
下着も込みで、元あった俺様のぶかぶかな服をエーテル培養液の管に入れて。サイズ云々は、シャインの魔石から出る光を俺様が浴びれば、寸法を測ってくれるのと同じ。
「ん、完了。ずいぶんと痩せたと思う。あと10キロ切った」
「ふははは! 俺様に不可能は」
「ないと言ったら、あの体型にならなかった」
「く!」
相変わらず辛辣な部分は抜けきっていないときた!
しかし、俺様がだいぶ痩せてきた今まで、頑張ったら頭を撫でるとか親愛の情を表したような接触はしてきている。
何か彼女の中で変化があったのか? と思っても、気恥ずかしさからなかなか本人には聞けないし、シャインも相変わらず答えてくれない。
とりあえず、嫌われてはいないだろうと思うことにして。今日も運動とポーション作りに励むことにした。
【創造主。出来るまで一時間で済むでしょう。一度来てください】
「わかった。簡単な運動にしよう」
「なら、今日は外で走り込み」
「うむ」
贅肉などがだいぶ落ちてきてから、俺様はセリカと共に外で走る運動を増やした。
ウォーキングやランジなどとは違い、兵士衛士らが訓練で行うような本気の走り込み。
かなり走るが、体の重みがなくなってきた分、邪魔をするものがないので、最初のウォーキングよりもスムーズに走れている。
ただ、今回は一時間と時間が限られているので、準備運動をしっかりやってから二人で敷地内をぐるっと走る。
弱っていた足腰を鍛えられるのと、体力がつくので俺様ははじめ嫌がっていたが、今はランニングマシーンと同様に重宝している。
何より、好いているセリカと一緒に走れるしな!
あと、男だから気になるが薄着で走っているせいでセリカのふくよかな胸が、胸が、胸が!? これでもかと揺れるので目がいってしまう!!
いくら天才錬金術師の俺様とて、好きな女の好ましい部分に目がいくのは仕方がない。初恋はまだだし、だらけた恋愛経験がなくもないが、結局は○○の俺様だから、経験は結局ないに等しい。
とにかく、なるべく横を見ずに走りたいものだが、セリカと協力して走らねば体に負担がかかるので時々見るだけで済ませることにした。
「……今日のお昼だけど」
「うん?」
走ってる途中でいきなりセリカが昼の献立を提案してきた。これはよくあることなので、返事を返したが。
「たまにならいいから、今日のお昼は鶏肉の揚げ物にする」
「本当か!?」
「うん。手間がかかるから、マスターも手伝って」
「わかった」
最近、夜より昼なら脂の多い食事を食べてもいいだろうと言ってくれたから素直に嬉しい。
手間がかかると言うことは、それだけ美味いご馳走にありつけるという事。
であれば、手伝わないわけにはいかない!
「ん。……そろそろ終わろう。お風呂に入ってからシャインのとこに来て」
「ああ」
時間の経過は、セリカの方が時計を見ずとも感覚的にわかるのはホムンクルスだからということらしく。
ひとまず、走る速さを落としてからまた準備運動をして俺様は風呂を入れてから、しっかり汗を流して湯船に体を入れた。
「……だいぶ湯が溢れなくなってきたな?」
200キロや100キロの頃は仕方がないと諦めていたが、標準に近いくらい元に戻ってきたこの体であれば、多少多めに湯を入れても溢れなくなってきた。
これもすべて、俺様の努力もだがセリカのお陰だ。
助手としての功績はポーション作り以外でも高い。
俺様が元に戻ったら、何か望みを叶えてあげたい。そう思うくらい、俺様は彼女に骨抜きになってしまっている。胃袋まで掴まれているしな。
「よし、しっかり温まってから上がろう」
そして、身なりを整えて地下室に向かえば、セリカがもう出来上がってた服の山を畳んでいた。
「すまない、遅れたか?」
「ううん。私がやりたかっただけ」
「そうか」
まるで新婚のような語らいに勘違いしかけたが、とりあえずサイズが間違っていないかたしかめるために、セリカが簡易的に作ってくれた試着室で実際着てみると。
これまでもそうだったが、俺様にぴったりの仕上がりになっていて着心地もいい。
とりあえず、普段着のシャツとズボンに着替えてセリカの前に立つと、一瞬セリカの顔が固まったように見えた。
「……どうだ?」
「…………うん。大丈夫。顔のたるみもほとんど減ったし、あと7キロだけど慎重にやっていこう」
「そうだな。ディスケットの件もあるし、俺様は俺様が出来ることをするさ」
「うん。私も」
【我も協力します】
「ああ、頼んだ」
はじめの頃望んでた、堕落した生活ではないが今の俺様は満足している。
今なら、あの当時の俺様を殴ってやりたいくらいだった。
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