満腹マッドサイエンティストはガリガリホムンクルスを満足させたい!〜錬金術の食事を美味いと言わせたいだけのスローライフ〜

櫛田こころ

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25-2.異世界召喚(ガイウス視点)

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 ★・☆・★(ガイウス視点)







「……ここは?」

「僕のお気に入り!」


 モンスターとかの住処にもなっていない、ただの洞窟だけど。夏には持ってこいの場所なので僕は重宝していた。

 クロームの手を離してから、一番涼しい場所に連れてきてぽんぽんと地面を軽く叩いた。


「ここ、一番涼しいよー?」

「……ありがとうございます」

「友達になるんだから、敬語とかはいいよ?」

「しかし……」

「ダメ?」

「…………わかった」


 ちょっと強引だったけど、命令よりお願いしたかったから、クロームは渋々頷いて地面に腰掛けた。

 僕も隣に座ってから、クロームの持つ固有技能スキルについて話すことにした。


「君の持ってるのは、ユニーク技能スキルって言って。結構レアな技能スキルだったんだよ。異世界召喚っていうやつだったね?」

「異世界……召喚?」

「鑑定結果だと、生き物以外ならこちらに召喚出来る魔法に近いんだってさ?」

「召喚、魔法が?」

「召喚方法も引き出せれるよ?」

「…………ここでやれと?」

「だから連れてきたんだ~?」


 あぐらで座ってる状態だったけど、鑑定眼を発動させて召喚方法をスキャニングしてみると?



【『召喚チュートリアル』

 詠唱
「我が名はクローム=アルケイディス。この陣を創造せし者、創造主也」

「我求む。我、望む。この陣の向こう側にありし物を。その物を我が手に届かせん」

「このクローム=アルケイディスの手に『召喚希望名』を召喚せよ」


 陣は使用者が望み時に、布に描かれたものが使用者の手に現れます】



 ふんふん。結構簡易的な説明ではあるけれど。僕とかには有益かもしれない。

 この世界で確認出来てる異世界出身者は、僕だけだし?

 技能スキル目当てで友達になりたいと思ったのは、三割くらい嘘になっちゃうけど。でも、クローム僕が王子だってわかっても萎縮はしてるが、距離を離しすぎてはいない。

 だから、余計に興味を持ったんだ。


「じゃ、クローム。準備したいと念じるように思ってみて?」

「……それで召喚出来るのか?」

「まずは、その準備」

「……わかった」


 クロームがバサバサのまつげがある黒曜石のような瞳を閉じて。一分もかからないうちに、白い大きな布が僕らの前にいきなり落ちてきた。

 僕が広げてみると、この世界で見た魔法陣のどれにも当てはまらない不思議な陣が描かれた布だった。

 クロームもすぐに見てたけど、まだ自分の技能スキルに自信がないみたいだ。


「とりあえず、やれるだけやってみようよ? 詠唱は僕が教えるから、その後に続いて?」

「……そこまで鑑定が出来るのか?」

「僕はちょっと特殊だから~」

「?」


 とにかく、やってみないと技能スキルが本物かもわからないし?

 あと、転生者って真実も一応伝える予定ではいるから!


「じゃ、行くよ?……『我が名はクローム=アルケイディス。この陣を創造せし者、創造主也』」

「『我が名はクローム=アルケイディス。この陣を創造せし者、創造主也』」


 クロームが詠唱をすると、陣から淡い光が出てきて線に奔ると赤く光っていく。


「『我求む。我、望む。この陣の向こう側にありし物を。その物を我が手に届かせん』」

「『我求む。我、望む。この陣の向こう側にありし物を。その物を我が手に届かせん』」


 光ってる陣の繋ぎが終わり、光がどんどん強くなっていく!

 テレビのアニメや特撮でもあったような召喚のエフェクトだ!

 カッコいいと思ってたけど、何を召喚すればいいのか忘れてたので、無難なものにしようと最後の詠唱ついでに伝えることにした。


「『このクローム=アルケイディスの手に、異世界カタログを召喚せよ!』」

「『このクローム=アルケイディスの手に、異世界カタログを召喚せよ!』」


 で、目の前が真っ白に染まった! と二人揃って手で遮ってたら。

 ドスン! って大きな音が聞こえて、召喚出来たんだ! っと僕は嬉しくなってその物体を触ったら。


「わーい! 結婚式引き出物サイズのカタログぅ!!」

「……は?」


 クロームには意味がわかんないも当然だけど、はじめての異世界召喚で取り寄せた? のは、食べ物でも武器でもなんでもなく。

 元いた世界で、食べ物やいろんな商品が載っているカタログを召喚させたのだった。


「お、王子! それはなんなんだ?!」

「がーいーうーすー?」

「……ガイウス、なんなんだそれは」

「異世界のものって、君知らなくて当然だから。僕がわかりやすい本をお願いしたの」

「……お、おま。それじゃ」

「うん。僕異世界からの転生者~?」

「な!?」


 けど、質問攻めにあわなきゃ、今のように砕けた付き合いは出来なかっただろう。

 だから、僕はその後に出会ったチェストやマールドゥとは違う意味での幼馴染み兼親友になれたんだから。

 その当時を振り返ってみると、僕は本当におかしくて自分以外誰もいない執務室で静かに苦笑いしたのだった。
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