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第49話 本音はお互いなかなか
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探りを入れてみても、素直になれないのはお互いなのでここは攻めるべきかと手を差し伸べたが。
藍葉はなにかを納得したのか、成樹が歩きやすいように補佐しても少しはにかむ程度。自分がうぬぼれていてもよくないと思っているのかもしれない。相変わらず、本音を出すのがへたくそでわかりやすい。そこが、成樹には可愛らしく見えるのだが。
「今川焼。味が色々あるが、どれ食べたい?」
「……こんなあると、迷う」
買い食いですら、値段で少し悩むところも観察しておかないと。『昔』と『今』で相手の好みも性格も随分と変わっていて当然だが。好意については『忘れられない』『一途』と受け取れる気遣いなのが成樹には心地よかった。
自分自身も、傷つけたことを忘れないで後ろめたい思いを抱えていたが。今の藍葉を少しずつ知ることで、受け入れようと頑張るしかない。でなければ、詐欺紛いだと思われてしまった数時間前の反省にはならないからだ。たしかに、並行世界との協力を告げていない藍葉には『なんともない』が通じない。
インターンに紛れている後輩の『加東奈月』が、こちらともうまく協力し合っていることを知れば別かもしれないが。藍葉は相当昔に彼と会ったかどうかの記憶しかないはず。並行世界の一部では世界崩壊などとあの『ハル神』が異世界ファームよりマシだと告げてきた事実が本当なのかを、奈月自身から確認が取れていない。
この『現実』も夢なのか異次元のそれなのかで見せている『幻想』なのか。
幻想なら、すべての精神疾患者が異常ではなく『正常』で副反応もそれとなってしまう。
まだそんな世界でもなんでもないうちに、成樹は藍葉には告白したかった。今後をともにしたい相手はお前だけだと。しかし、まだ上司と幼馴染みの間でいた方がいいと思うのも当然。藍葉にあそこまで追い詰めてしまったのは、モニターを提案した成樹本人だからだ。
「うーん。ブルーベリーでいい?」
「んじゃ、俺は抹茶にするか」
深層心理で逡巡していることを悟られないように、選んでいた藍葉の横で黙っていたふりをしていたが。藍葉が選んだタイミングでちょうどよく声をかけることが出来た。この間の心地よさは昔も今も変わらないのがうれしい。
久しぶりの団欒や、今回のデート。
まず間違いなく、成樹は藍葉といることを本能的に選んでいるのだ。出会いと別れが大きく合ったからこそ、再確認してよくわかった。この子しか今後愛せない。もっと肉惑が強い女がいたとしても、家庭的で可愛らしい藍葉の方が何十倍も魅力的だ。そのことを再確認できた今日は、あの疑いをもたれたからこそ認識できた。
焦りはしたが、悪くない出来事だった。
ちょうど今川焼の炙り直しをしてもらったので、熱いからと成樹がふたつとも受け取る。食べやすいようにテラス席のところまで移動できるかと聞けば、それくらいはと顔をふくらますのも可愛く見えてしまい、もう心は蕩け切ってしまう。
歳の差関係なく、溺愛したいタイプなのを今更自覚したのだ。
藍葉はなにかを納得したのか、成樹が歩きやすいように補佐しても少しはにかむ程度。自分がうぬぼれていてもよくないと思っているのかもしれない。相変わらず、本音を出すのがへたくそでわかりやすい。そこが、成樹には可愛らしく見えるのだが。
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「……こんなあると、迷う」
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自分自身も、傷つけたことを忘れないで後ろめたい思いを抱えていたが。今の藍葉を少しずつ知ることで、受け入れようと頑張るしかない。でなければ、詐欺紛いだと思われてしまった数時間前の反省にはならないからだ。たしかに、並行世界との協力を告げていない藍葉には『なんともない』が通じない。
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「うーん。ブルーベリーでいい?」
「んじゃ、俺は抹茶にするか」
深層心理で逡巡していることを悟られないように、選んでいた藍葉の横で黙っていたふりをしていたが。藍葉が選んだタイミングでちょうどよく声をかけることが出来た。この間の心地よさは昔も今も変わらないのがうれしい。
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焦りはしたが、悪くない出来事だった。
ちょうど今川焼の炙り直しをしてもらったので、熱いからと成樹がふたつとも受け取る。食べやすいようにテラス席のところまで移動できるかと聞けば、それくらいはと顔をふくらますのも可愛く見えてしまい、もう心は蕩け切ってしまう。
歳の差関係なく、溺愛したいタイプなのを今更自覚したのだ。
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