【完結】異世界で小料理屋さんを自由気ままに営業する〜おっかなびっくり魔物ジビエ料理の数々〜

櫛田こころ

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第105話 店で変わったこと

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 腕の怪我で絶望を味わっていたところに……美女神様の導きで、異世界でお店を開くことは無事に実現した。

 腕も傷は完全に回復しているので、再発することもない。

 人間じゃなく、アヤカシの里での営業だけど……協力してくれる存在が居るから、苦じゃないのだ。


「ヒロ~、二番テーブル。卵のお任せにゃあー」

「はーい」


 最初に出会った、ネコマタのクレハと主に店を切り盛りしている。

 こ、恋人同士になったスインドさんとは……彼も彼の仕事があるからと、風邪が全快して……改めてお付き合いの申し込みをされた後に、ザックさんとチルットに帰って行った。

 あれから……数ヶ月経つけど、調味料の調達はクレハが豪速の移動魔法で行くから、私は直接会っていない。

 手紙は預かるから……元気ではいるらしいけど。毎回最後に『愛してる』って書いてあるから、呆れられてはいないと思う。きゃ!

 さておき、最近お店にもひとりだが従業員が増えたのだ。


「大将! 洗い物終わりやしたぜ!」


 長老様達に、コテンパンにされた……マダラのイルアさん。体格に似合わず、器用なのと……罪滅ぼしのために、タダ働き中だ。給料については、自分から無しで良いと言い出したので……せめて、まかないで豪華にしてあげている。

 あと試食もね?

 それだけで充分と言ってくれたので……頼るところは頼っているのだ。クレハは最初一緒に働くのは渋ったけど。

 そして何故か……懐かれているから、姐さんはやめさせて『大将』に落ち着いたのだ。


「はーい。んじゃ、次はツマ作り」

「合点! ピーラーお借りしやす」

「うん、いいよー」


 ザックさんの道具も、日本と同じようなものが色々増えた。クレハ達は最初こそ使い方を不思議がっていたが、慣れるとどんどん使いこなしていく。

 彼は道具などを納品する時には、ちょくちょく来るようになったのだが。


「ヒロ~、来たよぉ!」


 とこんな感じに、いきなり来るのだ。


「いらっしゃいませ、ザックさん。カウンターで待っててくれますか?」

「いいよぉ? あ」


 ただ、今日は彼にとって大事な相手もお店に来ていたわけで。


「あ……ザック、さん」


 ちびりとお酒を飲んでいた、雪の長老であるユキトさん。

 なんと、二ヶ月くらい前に……ザックさんからの告白により、めでたくお付き合いすることになったのよね?


「やっほぉ、ユキも久しぶりぃ!」

「は、はい。……隣良かったら」

「もちろん!」


 とまあ、ラブラブなわけです。

 そんなおふたりには、私は改良しまくった木苺のゼリーを出したのだ。
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