最強の剣がフランスパン!?〜最弱冒険者の無双冒険録〜

櫛田こころ

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第四章 信頼と出会い

第2話 ギルマスの姪

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 超怖い事実があったけど、街に戻ったらギルドへ直行!!

 討伐証拠と依頼クエスト用紙を、今日も受付のお姉さんであるエイミーさんに渡した。


「お願いします!」

「はい、たしかに。順調そうね? トラディス君」

「なんとか……」


 エイミーさんには、僕がちょっと? 丈夫じゃないのは知ってもらっているので毎回のように心配されている。僕の腕とかが細過ぎると言うのもあるからだけど。


「はい。今日の報酬。あ、そうそう……ギルマスから指名依頼があるそうよ? 上に行ってもらえるかしら?」

「エクレアさんからですか?」


 なんだろう……? 僕はエイミーさんから許可をいただいたから、自分で二階に上がってギルマスの執務室に向かう。

 ノックをしたら、すぐに扉が開く。応対してくださったのは、エクレアさんだった。


「やあ、トラディス君」

「エイミーさんからお聞きしたんです。僕に用があると」

「ちょうどよかったです。中に入ってください」

「はい」


 エクレアさんに言われて中に入ると、応接スペースのソファに先客がいた。


「……おじさま? そちらの方は?」


 エクレアさんをおじさまと呼んだ人は、エルフさんだった。

 見た目は僕と同じくらいで似た年頃の……とっても可愛くて、綺麗なエルフさんの女の子。

 彼女は僕とエクレアさんを交互に見ると、可愛らしく首をこてんと傾げたのだった。


「マシュ。この子は先程、私が君に話した若手の冒険者。つい先日、魔法剣士に職業ジョブ変更したばかりですが……実績はきちんとある子です」

「まあ」

「……あの……トラディス=クレイグです。初めまして」

「初めまして、そちらのギルドマスターの姪です。マシュ=クライシスと申しますわ」


 マシュ……さんは僕に向かって丁寧に挨拶してくださった。僕なんかに……と思ったけど、僕は今はちゃんとした冒険者だ。堂々としていないとと、もう一度お辞儀をした。


「マシュ、出来ればトラディス君に護衛を頼みたいと思っているのだが」

「まあ、おじさま。よろしいですの?」

「え、え?」


 いきなりなんの事!? と驚いていると、自分の手に柔らかくて温かい何かが触れた。


「まあ! 素敵ですわ!! このような殿方に護衛をお願い出来るだなんて!!」


 触られたのは、いつのまにか目の前にいたマシュさんだった!? 可愛くて綺麗な女の子になんの躊躇いもなく触られるだなんて、全然今までなかったから驚いて心臓が痛いくらいにバクバク跳ね上がっていく!!


「え、その!!? 護衛って!!?」

「おや、エイミーから聞いていたのでは??」

「え、エクレアさんが呼んでいるとしか!!」

「そうですか。では、はじめから説明しましょうか」


 と言うわけで、僕は何故かマシュさんの隣に座る形でエクレアさんから説明を受けることになりました!?
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