王宮まかない料理番は偉大 見習いですが、とっておきのレシピで心もお腹も満たします

櫛田こころ

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番外編②

第128話『いぶりがっこで色々』

「定番はまず、厚めに切ったいぶりがっこにクリームチーズを乗せるだけです」
「……それが、イツキのこだわりか?」
「というより、女性に人気なので食べやすいんですよ」

 乗せるもいいが、挟むのもいい。

 厚めに切ったスライスに、サンドを意識して切り込みを入れ……そこに適量のクリームチーズと粗挽きのブラックペッパー。私はまだ離乳が完全ではないのと、お酒があまり得意じゃないのでお茶を。

 ワルシュさんは昼間からだけど、今日はお休みだからと余裕でお酒で一杯。


「お? 燻香が目立つかと思いきや、結構塩気が来るな? それをクリームチーズがまろやか……いや、面白い!! いくつもの組み合わせで酒が進む!!」
「おつまみにもいいですけど。漬物はお茶請けにもする人がいるので、いいおやつになりますね」
「……これが菓子か?」
「茶請け全部が、お菓子ではないですよ?」
「ほーん。あ、サンドイッチの感覚か」
「そうです。なので、サンドイッチも作ってみましょう!!」
「絶対合うな!」


 シンプルにいぶりがっこを刻んだのとクリームチーズ。

 ハムをいれたり、ベーコンをあぶったものとか。おつまみ感覚だと塩気があるもの中心になってしまうけれど……サンチュぽいのとか、レタス系は外せないと思ったら、意外に美味しく。


「ヘルミーナ様にも食べてもらいたいですね。燻製苦手でなければいいですが」
「甘酒平気なら、大丈夫じゃねぇか?」
「そうだといいんですが。いぶりがっこは独特ですしね」


 逆に、リュシアーノ様は前世が私と同じくらいなので……今の年齢だとお酒はダメでも、サンドイッチとしては欲しいでしょう。これがまた薬効のある食べ物になるかはわからないけど!!

 美味しいものは美味しく食べて皆さんと共有したいから!! 食への探求心はまだまだ突き進んでいくのみ!!


「ん~……刻んでも美味いなら、サラダもいけんじゃねぇか?」
「あ! ポテトサラダに漬物いれることもあるので!! それに、タルタルソースも!!」
「なんでもござれじゃねぇか!! ジェスト呼んで、ちょいまかない連中にも作らせるぞ!!」
「……今からですか?」
「たまにゃ、お前さんとも食卓囲みたいだろ、あいつらも。俺はいつだって出来る」
「……そうですね」


 厨房に行き、いぶりがっこを見せたら大半の人たちはびっくりしてましたが。ジェストさん以外にもクリームチーズと合わせたものをひと口食べてくださったら、納得してもらえ。

 それでは、とチキン南蛮だったり、卵サラダのサンドイッチだったり……ちょっとしたお疲れ様パーティーくらいのメニューが出来上がっちゃいました?


「面白いもんを、またイツキが教えてくれたんだ。皆、まかない以外にも食堂側で有効活用させてもらおうぜ?」


 と、ワルシュさんが提案してから数日経つころに。アーネストさんから聞いた話によると、不思議な触感が楽しいが抜群に美味しい食事が増えたと喜んでもらえたそうです。


「俺には俺で。君が考えてくれたものが食べたい」
「もちろんです」


 ソースとか、クリームチーズはあくまで一部。漬物の可能性から、燻製の習得をしたことでさらにメニューは思い浮かんだので!!
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