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第十一章 異界の年の瀬

335.盛大に悩む

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 ◆◇◆











 セヴィルさんに、寝言とは言え告白してしまった……。

 結果的には、僕の言い逃げ。

 そして……セヴィルさんはまだ戻って来ない。


(いや……来たら来たで、ものすっごい気まずいんだけど!!?)


 どーゆータイミングで、僕寝言とは言え告白しちゃったんだろう!?

 あの寝起きの時も、実は夢だった??

 風邪ってうわ言とかの状態多いから……じゃあ、そのせい??

 僕は……面と向かって言えなかったとは言え、なんてことを言ってしまったんだろうか!?

 体が全然元の二十代に戻っていないのに……セヴィルさんはこの姿の僕でも好きだと告白していただいても……。

 僕は……僕としては、せめて体が成人以上じゃないと意味がない!!

 それくらいのケジメつけないと、セヴィルさんの横に立てないし……周囲から色々言われるのは僕よりもセヴィルさんの方が大変だから!!


「ううう……っ!」
「……カティア~? うなってても事実は事実なんだし、ちゃんと言い直せばいいじゃない?」
「そうは言いましても!!」


 フィーさんは神様だからお気楽に考えているかもしれないが……これは……これはとても大事なことだから!!

 風邪云々よりも大事だから!!


 ぐきゅるぅうううううう……


 ……たとえ、お腹が空いていても……である。


「……とりあえず、僕ご飯持ってくるから」
「……お願いします」


 僕のお腹の方が限界だったため、フィーさんにはお願いしました。クラウは僕の横で『ふゅふゅ』言いながら擦り寄ってくる。可愛いのと、今の傷心している内側に染み渡ってくるので、ぎゅーっと抱っこした。本当に、クラウは僕の癒しだ。

 そして、少しして……ノックが聞こえたからフィーさんかコロネさんかと思いきや。


「……俺だ」
「ぴ!?」
「ふゅぅ?」


 考えていたセヴィルさんが戻ってきた!?

 けど……無視するわけにはいかないので、『はい』と答えることにした。

 そして、中に入ってくると……セヴィルさんのお顔は真っ赤っか。お耳もだけど、首まで赤い……!?

 もしや、今まで悩まれていた??

 僕が寝言とは言え告白したから……何だか、非常に申し訳なくなってきた!!


「…………具合は、どうだ?」


 しどろもどろな口調でも、きちんと僕を気遣ってくださる。

 本当に……表情の変化が激しくない人とは言え、全然冷徹宰相さんとかには見えない。

 すっごく……良い人で。記憶が封印されてても、僕にとっては初恋の人だから。


「……大丈夫、です。ちょっとお腹空いているだけで」
「…………フィルザス神は?」
「今ご飯取りに……」
「……そうか」


 だけど、今は。

 物凄く気まずいから、フィーさん早く帰ってきてください!!?
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