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第十一章 異界の年の瀬
345.悩んで決めて、それと
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セリカさんにも、僕がセヴィルさんへのバレンタインプレゼントのお菓子を、どんなものを作りたいか悩んでいるのをお伝えしたよ。
「う~ん……ゼルお兄様宛のお菓子?」
セリカさんがお貴族生活を離れていた時期があったとは言え、簡単には思いつかないみたい。
「やっぱり、辛いものがいいですかね?」
「ファルミア様とお作りしたエクレアもそうだったし……アクアスのオイルをあれだけピッツァにもかけてたもの。私がいた頃よりも、辛いのはさらにお好きなはずだわ」
「けど~、バレンタインって言うのには、ココルルのお菓子がいいんでしょー?」
「「そこなんですよね……」」
あと、食べられるお菓子と言えば……セヴィルさんと言えば、クッキー。
クッキーと言えば!! と、僕はあることを思いついた。
「思いつきました!!」
「なぁに?」
「なにかしら??」
「ココルルをベースに焼いちゃうんです!!」
「「え??」」
けど、今試作するとマリウスさん達には色々聞かれちゃうので……年明けにファルミアさん達がこちらに来られる時に作ることにした。セリカさんも参加決定なので、エディオスさんには堂々と渡せるから一石二鳥!!
「たっのしみだな~!!」
雪は落ち着いたが、まだまだ外に出られないのでモコモコフリースを着込んで、僕はクラウと一緒に廊下を散歩していた。
セヴィルさんは、今日はお仕事が立て込んでいるのでお散歩はご一緒じゃない。
「おーい、カティアー」
中層をグルグルしていたら、ちょっと久しぶりの人と会えました。
「イシャールさん!」
「ふゅぅ!」
クラウはイシャールさんを見つけると、サイノスさんの時のようにダッシュで抱きつきに飛んでいく。
サイノスさんより頻繁に会えないから、嬉しかったみたい。
「おーおー? クラウ、元気してたか?」
「ふゅゆ!」
スリスリと黒いコックスーツに擦り寄るから、本当に嬉しいみたい。
「こんにちは、どうしたんですか?」
「そりゃ、お前もだろ? マリウス料理長に聞いたぜ、しばらく風邪引いてたって」
「ご心配おかけしました」
「元気ならいい。……ゼルとは一緒じゃねぇようだな?」
「? はい?」
すると、近いてきた僕もだが胸元にいたクラウを両脇に抱えたのだ。
「ふゅぅ?」
「イシャールさん?」
「ちょいとついて来てもらうぜ!!」
と言った直後、ダッシュと言わんばかりに……僕らはどこかへ連れて行かれました!!?
「イシャールさん!!?」
「ふゅふゅぅ!!」
「あんま喋んな!? 舌噛むぞ!!」
せめて、どこかに行くかだけ教えてください!?
結局、他の人達とすれ違っても僕らにどこへ行くか教えてくれませんでした……。
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