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第十二章 異界の年明け
357.悔しがるが
しおりを挟む「……なんてこと!? そんな一大イベントに、私が鉢合わせ出来なかっただなんて!!?」
顔を上げられると、半泣きの顔をしていたファルミアさん。
悔しい、って言うのがよくわかるお顔でした……。ファルミアさんとの交友期間はそんなに長くないけど……元蒼の世界出身者としては、なんとなくわかった。
僕にも、前にツッコミ親友とかいたからね?
「…………もし、そこに居合わせていたら?」
「! もちのろん! 盛大に祝うわよ!! あ、一応御名手であることはきちんと伏せておくわよ?」
「いえ……それはご勘弁ください」
「何故よ!?」
「恥ずかしいからです!!」
ファルミアさんが盛大に祝うってことは、内輪でもパーティーをするってこと。
絶対……今はフィーさんが足止めしてくださってるレストラーゼさんも混じえて、盛大なパーティーをするだろう。そんなの羞恥心が勝って逃げたくなる!!
(……それに、まだ封印が完全に解けていないもん)
セリカさんに何回か確認してもらったけど……魔眼越しにはセリカさんくらいの僕の姿がダブって見えるだけだって。
大人の僕……髪色とかは今のままらしいけど。髪染めたことがないからブロンドヘアの僕について、すっごく気になる!!
とは言え。
「ん~~……封印が解けないとダメなら。フィーに聞いてもダメなの??」
「そうなんですよね……」
フィーさんも、まだレイアークさんとかに確認中だから……下手に自分で解くようなことはしないようにと注意されてしまった。
起き上がったファルミアさんに伝えれば、大きくため息を吐いた。
「それならしょうがないわ。じゃ、切り替えて……ふたりとも、お菓子作りしない? おやつというか、ちょっと重たい軽食だけど」
「「ちょっと重たい軽食??」」
「カティにはわかるけど……ミートパイよ! カッツたっぷりの!」
「おお!?」
それはとてもとても魅力的なメニューだ!
ファルミアさんが僕と一緒に作りたいのと、つわりが始まる前に是非とも食べたいと思ってたからだって。
とここで、ひとつ思い出した。
(ファルミアさんへのおめでたお祝い……まだ贈っていない!?)
僕は僕で、セヴィルさんへの誕生日プレゼント作りにかかりっきりだったし。アナさんをメインに選んだ宝石類は……どうなったんだっけ??
「あと、リュシアから皆で選んだってくれた宝石達の御礼もしたいのよ」
アナさん、いつのまにかちゃんとお贈りしてくださったようです。
それなら、と片付けをしてから三人で厨房へ行くことに。寝ているクラウはゆっくり抱っこしても珍しく起きなかった。
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