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第十三章 神王の御名手
400.兄弟の再会?(フィルザス視点)
しおりを挟む☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(フィルザス視点)
……眠い。
無茶苦茶、眠い。
すっごーく、眠い。
眠気に逆らえず、僕はアナの部屋で倒れた……と思う。
だって、意識がはっきりしたら……全然別の場所に立っていたんだもの?
「……んー?」
暗い……けど、あったかい場所。
少しずつだが、虹色の光が出てきたり消えたりしている。
とくれば、この場所は。
「……クロノ兄様?」
あの人しかいないだろうと思って呟くと、後ろからくすくすと笑う声が聞こえてきた。
『流石はフィー。すぐにわかったね?』
振り返れば、僕を大きくして瞳の色がカティアと同じ虹色である青年が立っていた。ぱんぱんと手を叩いているあたり、非常に気分が良くない。
「……何したのさ?」
『心外だね? 僕らが力をわけたのに』
「は?」
『御名手の儀式が立て続けにあったことで、君の神力が一気に消耗したんだ。特に、最後は神王ときた』
「……あー」
自覚はしてなかったが、たしかにそうだ。
カティアとセヴィルのは随分前だし、ここ最近は期間をあまり置かずに立て続けにあった。
特にエディは神王だから……僕の力の消耗が多くてしょうがない。
『だから、僕が補填のために動いた。すぐに回復するだろうけど……他の皆にも言うんだよ?』
「兄様に姉様達も?」
『うん。奏樹の成長に必要な力もね?』
「……やっぱり、じい様達が」
『ほころびじゃない。クラウの成長も考えて、きちんと手順は踏んだ。想いの方はどうしようもなかったけど』
「……そっか」
カティアに負担がないのなら、全然良かった。
ほっと息を吐くと……視界がぐにゃんと歪んだ。
「!?」
『……力は満ちたと思う。早く、あの子達を安心させてあげて? 心配してるから』
「兄様!? 他にも聞きたいことが!!」
『それはまたお預け。大丈夫、きちんと動いているから』
どんどん視界がぐにゃぐにゃしていく!? と思って、身体を勢いよく起こせば。
「い゛!?」
いきなり、頭に激痛が!?
「……心配させんな。阿呆!!?」
エディの声だった。
なんだと思っていると、足元にぽすんと何か温かいものがくっつくのを感じ……ゆっくり顔を上げれば、カティアとクラウが布団の上にくっついていた。
「……良かったですぅ!」
「ふゅふゅぅ!!」
そこから、ふたりはびーびーって具合に泣き始めた。
「……僕、どんなけ寝てた?」
「時間は……半刻程度だ。けど、いきなり倒れるから全員ビビったぞ!?」
と、今度は軽く小突いたエディには苦笑いするしかない。
「ほんにのお。心臓に悪いわい」
レストがいたこともちょっと忘れてたので、すぐにごめんねと伝えた。
とりあえず、狭間で起きたクロノ兄様とのやり取りは言えないから……自分で感じ取れる神力の具合を見ると。
たしかに……クロノ兄様以外の力も感じ取れたのだった。
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