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第十三章 神王の御名手
404.ひと安心です、が
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エディオスさんと、セリカさんの御名手発表と婚約決定が……無事に式典と言う形式で終わったらしく。
僕は僕で、遠縁と偽っても参加が出来ないので……同じく参加が出来ないファルミアさんと一緒に、バレンタインの仕上げをすることになった。
僕はセヴィルさんへチョコチップクッキーだけど、せっかくだからとアーモンドやカシューナッツを砕いたのも混ぜ込んで。
香ばしくも食べ応えのある、チョコチップクッキーを作ることにした。ファルミアさんは、チョコの匂いがつわりの原因になってきたため、今度はミートパイではなくかぼちゃパイを作ることにされた。
「とんとん拍子で決まったわねぇ?」
「そうですねぇ?」
場所はマリウスさんの個人調理室をお借りしているため、色々ぶっちゃけたお話が出来るわけです。
「私、セリカとエディはエディの誕生日まで無理だと思ってたわ」
「僕もです」
それが、ファルミアさんが提案したバレンタインの練習がきっかけで……無事に結ばれたのだ。お世話になっているおふたりがと思うと嬉しさがひとしおですとも。
「ま。きっかけがちゃんとあったから出来たことね? カティもカティでね?」
「……お世話かけました」
まだ、僕とセヴィルさんがお付き合いする現場にいなかったのを少し根に持っているみたい。それについては仕方がないけど。
「今頃、式典では大騒ぎでしょうね? 六大侯爵家の行方不明だった姫君が神王のエディと御名手だった真実。セリカの美貌は先先代リチェルカーレ家の祖母君と瓜二つよ? 狙おうとしていた馬鹿な連中をとっちめるには最高のタイミングね?」
「……この世界でも犯罪があるんですよね?」
「日本よりも結構露骨よ。セキュリティがある意味ガバガバだもの」
暗部って、一時的大変なお仕事をされていたファルミアさんだからこそ、そう言えるのかもしれない。
僕は僕で、一回誘拐されたけど……あれはある意味で幸運だ。
カイツさんがいい人過ぎたからね?
「あ。焼けました」
会話しながらも作業はしていたので……窯の様子を見たら、きちんとチョコチップクッキーは出来ていた。
ちょっとおねむだったクラウが匂いに気づいて起きたけど、火傷させたくないから我慢してもらうことにしたよ?
「私のももうすぐ焼けるから……出来上がったら、カティはゼルの部屋に行ったら?」
「……いいんでしょうか?」
「背が大きくなったからって、カティはカティ。あなた達は立派な婚約者同士なんだから。……なんか進んだの?」
「うっ」
しまった、と思ったら、ファルミアさんに詰め寄られ……仕方なく、キスしたことを白状すると、大きく手を叩いたのだった。
「やることはきちんとやるじゃない? 顔がいいだけの朴念仁じゃないのね!」
「……ははは」
「それ以上はまだダメよ? 中学生手前くらいとは言え、カティの身体が持たないわ」
「……既に色々持ちません」
今の体がともかく、中身は成人を越えているので知識だけはしっかりありますとも……。
とりあえず、片付けをあらかたしてから……僕はクッキーをライガーさんが見つけてくれた紙箱にレースペーパーを入れて敷き詰め。
クラウと一緒に、セヴィルさんのお部屋に向かうことにしました。
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