【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版

櫛田こころ

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第十七章 異界のバカンス旅行

521.受け入れられて

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 ◆◇◆










「……か、カティ?」


 一番最初に声を掛けてくれたのは、ファルミアだけど……僕の成長具合には一番目を丸くしていたんだ。


「……そうだよ。ファルミア」
「……色の違う、奏樹かなたね」
「やっぱりそう見える?」


 まだ鏡とかで完全に見ていないから、手足とかが伸びた以外の実感がわかないんだけど。セヴィルさんもだけど、皆さん僕の成長具合にびっくりされているからね。

 けど、奏樹の顔のまんまだと美人にはなっていないだろうなあ……って思ってたら、いきなり誰かに顔をぐいっと掴まれた。


「カティアさんですの!?」


 アナさんだった。

 藤紫の瞳をこれでもかと丸くされて……僕をじーっと見つめていたのだ。声を聞いても、子ども特有の高めの声じゃないから、信じられないのも無理はない。

 だから、僕は首を縦に振った。


「はい、アナさん」
「まあ……まあまあ!! なんて可愛らしいだけでなく、お美しいですの!?」
「へ?」
「ええ。素敵だわ、カティアちゃん!」


 セリカさんも頷くけれど……僕そんな美少女でもないような? って首を傾げていたら、ファルミアに軽く小突かれちゃった。


「カティは前世でも自覚無しだったもの。集る輩とかをスルースキルでかわすのもおてのものだったわ。客からもモテてたのに」
「……そう?」
「そこは今でも変わらずね? ゼルからは何も言われてなくて?」
「……な、い?」
「なんで疑問形なのよ?」


 だって、起き抜けにいきなりキスされたんだよ!?

 あれってつまり……『僕』だからって、わかってたからで……。思い出すと悶えてしまうのでこのくらいにしておこう。ちらっと、セヴィルさんを見るとほっぺが赤くなってた。


「けど、すっごく見違えたよ。カティ! これで堂々とゼルの御名手みなてって名乗れるね!」
「……だなあ」
「神王としちゃ、俺はそれくらい許可するぜ」
「……あはは」


『僕』だと分かれば、皆さんいつも通りだ。それが何より嬉しい。

 とりあえず、クラウから一旦降りたんだけど……背丈はアナさんとだいたい同じくらいまで伸びてた!?


「まあまあまあ!! 素敵な体つきにもなられて……お着替えの楽しみが増えましてよ!!」
「……お手柔らかに。そう言えば、フィーさんは?」
「あら? クラウにしがみついて行かれましてよ?」
「えぇ?」


 クラウに声を掛ければ、首を左右に振った。どこかではぐれちゃったみたいなのかな?


「呼んだー?」


 って、後ろから声をかけられたので振り返れば。

 セヴィルさんも含めて、全員で『誰!?』と言い切るくらいの、黒髪美青年が立っていました!!?
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