18 / 69
第18話 ピアノのことを思い出す
しおりを挟む
「やっぱり、今日は魔法の勉強にしましょう」
わたしが鉄のフライパンでベーコンと卵を焼いている間、横でマルガリータがぶつぶつと呟いていた。「いつまでもお子様のシルフィア様のままだと、フェルディナント様だってがっかりですよ? 早く魔力駄々洩れの状態から抜け出さないと、成体になったフェルディナント様とのいちゃいちゃ生活に突入できないじゃないですか」
「まだ向こうもまだ赤ちゃんだし焦らなくてもいいじゃない。それより、ご飯だよご飯」
わたしは唇を尖らせながら、お皿に焼きあがった目玉焼きとベーコンを乗せ、サラダと味噌汁も用意する。そして、鍋で炊いたご飯から湯気が立ち上るのを胸に大きく吸い込む。うん、いい匂いだ。
フェルなんとかさんのことはどうせ当分会わないだろうし、今は考えなくてもいいだろう。現実逃避とも言える。
朝食の場は和やかだった。
ヴェロニカの存在が、そしてその反応が凄く純真だったからかもしれない。食べたことのない白いご飯を目を丸くして見て、食べて「美味しいしお腹に溜まりそうです」と笑う。味噌汁も当然初体験で、一口目は首を傾げたものの、二口目からは笑顔で飲む。こんがり焼けたベーコンと目玉焼きは説明するまでもない。
そして、食事が終わったら率先して「わたしが後片付けをします」と言ってくれた。うん、ありがたい。
「そうだ、神歌ってどんな感じ?」
わたしは食事が終わってからソファにうつ伏せになって、台所に立っているヴェロニカとマルガリータを見やる。二人は出会ってすぐだというのに、もうすでに仲良くなったみたいで、流れ作業のように次々と食器を洗い、魔法で出した布で拭き、棚にしまっていく。
「神歌ですか?」
ヴェロニカは笑顔でわたしを見つめ、小さな声で口ずさんでくれた。
言い回しが古めかしい感じの、神様を称える歌、だろうか。
何て言うか、聖歌に似ている。教会で少年少女が歌う感じのあれだ。
ヴェロニカはソプラノボイス、って感じだろうか。透明感のある高音、伸びやかな歌声。聴いていて心が現われる感じだ。
「ここにピアノがあったらいいのにねえ」
わたしはうっとりと目を閉じながら呟く。「日本から……というか、向こうの世界から凄いピアニストも一人連れてきてさ、伴奏させたら完璧なのに」
「ピアノ、ですか?」
ヴェロニカが不思議そうに言った気配が伝わってきて、わたしは目を開く。
「うん、そういう楽器があるの。この世界にはないのかな?」
わたしのその純粋な疑問に、マルガリータがしゅばっと音を立てて書庫まで駆けていき、少しだけその中に引きこもる。そして、戻ってきた時には数冊の本を胸の中に抱いていた。
「似たような楽器なら、マゼラデータにもこんな感じのがありますよ」
と、開いた本の中にある写実的な絵に、こちらの世界の言葉で色々と説明書きがされている。何というか、芸術品っぽい雰囲気の彫刻が至る所に入っている楽器だ。
うーん、チェンバロに似てるかな。ペダルがない鍵盤楽器。
チェンバロっていうとバッハの曲を思い出す。ああいうかっちりした感じの曲も悪くはないけど、やっぱりペダルが使えないってのはなあ、と考えてしまう。
「もうちょっとしたらピアノが発明されるかな? わたし、子供の頃からずっとピアノに憧れてたんだよね」
わたしがそう口にしてしまったのは、失われていた記憶が少し前に戻っていたからだ。
我が家は裕福じゃないから、憧れるだけだった。
ピアノは高価なものだ。だから買って欲しいなんて祖父母に頼めるわけなかったし、学校で触るだけしかできない。
だから、楽譜が読めなくても耳で聞いて音を探した。放課後、学校で少しずつ弾けるように練習したのは、小学生の頃に聴いて憧れていた『エリーゼのために』だ。
これ、女の子だったら誰だって一度は憧れるような感じじゃないだろうか? 『エリーゼのために』だけじゃなくて、『乙女の祈り』とかもドラマティックで好き。
好きだから、独学で覚えようとしたんだ。
ピアノが弾ける人っていうのは学校で一目置かれる感じだったし、まさに雲上人みたいなイメージがあった。
だから、高校卒業して選んだ就職先は音楽教室だった。個人の小さな音楽教室じゃなくて、いくつも教室を持っている、大きな会社。その会社は百人くらい入れる小さなホールもあって、コンサート用のグランドピアノもあった。凄く大きい――というか、奥行きがあって長いやつ。
だから仕事は好きだった。何だか趣味の延長上にいるような気がしていた。
わたしはまともにピアノを習ったことがなかったし、弾ける曲は『猫ふんじゃった』と『エリーゼのために』くらい。でも、音楽に関わっていけるっていうことが幸せだった。
残業だって気にならなかった。
発表会前は、まさに戦場だったしスタッフとして何でもやった。でもその忙しさが心地よかった。
それに、その仕事では棚ぼたみたいなラッキーなこともあったんだ。
音楽教室で働いていると、何かイベントがあるときに有名なピアニストさんだったり、先生を呼べる。そういった人と会話できるだけでテンションが上がった。
っていうか、ピアノを弾ける女性は全員美人に見えたし、男性は美形に見えた。彼らの細い指に憧れて、仕事が休みの日に――とうとう、習い始めたんだ。
念願のピアノレッスン。その会社に所属しているピアノの先生の中でも、凄く熱血漢で実力派の先生のもとで、改めて基本から習い始めて。
「発表会、出ようよ」
と、先生――松木ユリカ先生はわたしの肩を叩いて言った。「まずは、エリーゼのためにを完成させて、それで出てみよう? みんなの前で弾くのは気持ちいいぞー」
そんな彼女の言葉に、必死に断ろうとしていたわたしだったけれど、結局押し切られて参加することになったのだ。
しかも。
「試験もそのうち受けてみようか。初見演奏、伴奏付け、色々やることあるけど、やればなんとかなるって! やっぱりね、目標がないと駄目なのよ!」
と、松木先生が酷く明るく言ってわたしの肩をばしばし叩く。さらに、嬉しそうに試験対策の教本もお勧めされた。
いや、試験とか厭なんですけど。発表会に出るだけでも充分敷居が高いんですけど、駄目ですか、決定ですか。
そして結局、松木先生の情熱からは逃げられなかったのだ。
でも、充実していた。
あのまま続くとばかり思ってたのに、なあ……。
そんなことをぼんやりと考えこんでいたら、唐突に凄い魔力の動きが感じられた。
「えっ」
と、顔を上げると祭壇の脇に巨大なグランドピアノが出現している。そして、案の定、ごつごつした石床の上にマルガリータが伸びている。
「ちょっとマルちゃん?」
わたしが慌ててソファから降りて彼女のところに駆けよると、マルガリータはうつ伏せのまま怪しく笑う。
「うふふふふ、褒めてください、シルフィア様。わたし、やりました! シルフィア様のためでしたら何でもやります! わたし、褒めて伸びる子だから!」
「……どこで覚えてくるの、その言葉」
「だから書庫で」
――うーむ。
しかし、マルガリータこそ魔力の無駄遣いは危険じゃないのか。この様子では、彼女こそ骸骨の姿から脱却できないはずだ。
でも。
「ありがとう、嬉しい」
わたしがマルガリータの後頭部を優しく撫でると、さらに「うふふふふ」という笑みが低く洞窟内に響いた。ちょっと怖かった。
そして、さすがに今の小さな身体のわたしではグランドピアノの屋根を開けるのは無理だった。でも、鍵盤の蓋を開けてぽーん、と鍵盤を叩くと心地よい音が響いて幸せになれる。
そして、椅子の調整をしてから座る。ああ、幼女の足ではペダルに届かない。くそう、ペダル補助台も必要だ。そのうち、わたしが魔法で作ってみよう。マルガリータに頼ってばかりでは駄目だし。
「伴奏付けは苦手だけど、コードさえ解ればなんとかなる」
わたしはそう呟いた後、ずっとこちらを見つめていたヴェロニカを手招きした。彼女は恐る恐るこちらに近づき、大きな鍵盤楽器を覗き込んで小さな歓声を上げる。
ここに松木先生がいたら、完璧な伴奏をしてくれただろう。
でも、下手でもいいから――ヴェロニカの神歌とやらに伴奏を付けてみたくなったのだ。彼女の旋律をよく聴いて、まずは和音を作る。
そうだ、弾いていると色々思い出してくる。
音楽教室で接した生徒さんたち、先生たちの笑顔も。
それはじわじわとわたしの頭の中に広がり、過去の自分が経験したように自然と指が動いた。
そして、ヴェロニカが嬉しそうにわたしに合わせてゆっくり歌ってくれたのだ。この世界を浄化したり、力を与えてくれる神歌を。
わたしが鉄のフライパンでベーコンと卵を焼いている間、横でマルガリータがぶつぶつと呟いていた。「いつまでもお子様のシルフィア様のままだと、フェルディナント様だってがっかりですよ? 早く魔力駄々洩れの状態から抜け出さないと、成体になったフェルディナント様とのいちゃいちゃ生活に突入できないじゃないですか」
「まだ向こうもまだ赤ちゃんだし焦らなくてもいいじゃない。それより、ご飯だよご飯」
わたしは唇を尖らせながら、お皿に焼きあがった目玉焼きとベーコンを乗せ、サラダと味噌汁も用意する。そして、鍋で炊いたご飯から湯気が立ち上るのを胸に大きく吸い込む。うん、いい匂いだ。
フェルなんとかさんのことはどうせ当分会わないだろうし、今は考えなくてもいいだろう。現実逃避とも言える。
朝食の場は和やかだった。
ヴェロニカの存在が、そしてその反応が凄く純真だったからかもしれない。食べたことのない白いご飯を目を丸くして見て、食べて「美味しいしお腹に溜まりそうです」と笑う。味噌汁も当然初体験で、一口目は首を傾げたものの、二口目からは笑顔で飲む。こんがり焼けたベーコンと目玉焼きは説明するまでもない。
そして、食事が終わったら率先して「わたしが後片付けをします」と言ってくれた。うん、ありがたい。
「そうだ、神歌ってどんな感じ?」
わたしは食事が終わってからソファにうつ伏せになって、台所に立っているヴェロニカとマルガリータを見やる。二人は出会ってすぐだというのに、もうすでに仲良くなったみたいで、流れ作業のように次々と食器を洗い、魔法で出した布で拭き、棚にしまっていく。
「神歌ですか?」
ヴェロニカは笑顔でわたしを見つめ、小さな声で口ずさんでくれた。
言い回しが古めかしい感じの、神様を称える歌、だろうか。
何て言うか、聖歌に似ている。教会で少年少女が歌う感じのあれだ。
ヴェロニカはソプラノボイス、って感じだろうか。透明感のある高音、伸びやかな歌声。聴いていて心が現われる感じだ。
「ここにピアノがあったらいいのにねえ」
わたしはうっとりと目を閉じながら呟く。「日本から……というか、向こうの世界から凄いピアニストも一人連れてきてさ、伴奏させたら完璧なのに」
「ピアノ、ですか?」
ヴェロニカが不思議そうに言った気配が伝わってきて、わたしは目を開く。
「うん、そういう楽器があるの。この世界にはないのかな?」
わたしのその純粋な疑問に、マルガリータがしゅばっと音を立てて書庫まで駆けていき、少しだけその中に引きこもる。そして、戻ってきた時には数冊の本を胸の中に抱いていた。
「似たような楽器なら、マゼラデータにもこんな感じのがありますよ」
と、開いた本の中にある写実的な絵に、こちらの世界の言葉で色々と説明書きがされている。何というか、芸術品っぽい雰囲気の彫刻が至る所に入っている楽器だ。
うーん、チェンバロに似てるかな。ペダルがない鍵盤楽器。
チェンバロっていうとバッハの曲を思い出す。ああいうかっちりした感じの曲も悪くはないけど、やっぱりペダルが使えないってのはなあ、と考えてしまう。
「もうちょっとしたらピアノが発明されるかな? わたし、子供の頃からずっとピアノに憧れてたんだよね」
わたしがそう口にしてしまったのは、失われていた記憶が少し前に戻っていたからだ。
我が家は裕福じゃないから、憧れるだけだった。
ピアノは高価なものだ。だから買って欲しいなんて祖父母に頼めるわけなかったし、学校で触るだけしかできない。
だから、楽譜が読めなくても耳で聞いて音を探した。放課後、学校で少しずつ弾けるように練習したのは、小学生の頃に聴いて憧れていた『エリーゼのために』だ。
これ、女の子だったら誰だって一度は憧れるような感じじゃないだろうか? 『エリーゼのために』だけじゃなくて、『乙女の祈り』とかもドラマティックで好き。
好きだから、独学で覚えようとしたんだ。
ピアノが弾ける人っていうのは学校で一目置かれる感じだったし、まさに雲上人みたいなイメージがあった。
だから、高校卒業して選んだ就職先は音楽教室だった。個人の小さな音楽教室じゃなくて、いくつも教室を持っている、大きな会社。その会社は百人くらい入れる小さなホールもあって、コンサート用のグランドピアノもあった。凄く大きい――というか、奥行きがあって長いやつ。
だから仕事は好きだった。何だか趣味の延長上にいるような気がしていた。
わたしはまともにピアノを習ったことがなかったし、弾ける曲は『猫ふんじゃった』と『エリーゼのために』くらい。でも、音楽に関わっていけるっていうことが幸せだった。
残業だって気にならなかった。
発表会前は、まさに戦場だったしスタッフとして何でもやった。でもその忙しさが心地よかった。
それに、その仕事では棚ぼたみたいなラッキーなこともあったんだ。
音楽教室で働いていると、何かイベントがあるときに有名なピアニストさんだったり、先生を呼べる。そういった人と会話できるだけでテンションが上がった。
っていうか、ピアノを弾ける女性は全員美人に見えたし、男性は美形に見えた。彼らの細い指に憧れて、仕事が休みの日に――とうとう、習い始めたんだ。
念願のピアノレッスン。その会社に所属しているピアノの先生の中でも、凄く熱血漢で実力派の先生のもとで、改めて基本から習い始めて。
「発表会、出ようよ」
と、先生――松木ユリカ先生はわたしの肩を叩いて言った。「まずは、エリーゼのためにを完成させて、それで出てみよう? みんなの前で弾くのは気持ちいいぞー」
そんな彼女の言葉に、必死に断ろうとしていたわたしだったけれど、結局押し切られて参加することになったのだ。
しかも。
「試験もそのうち受けてみようか。初見演奏、伴奏付け、色々やることあるけど、やればなんとかなるって! やっぱりね、目標がないと駄目なのよ!」
と、松木先生が酷く明るく言ってわたしの肩をばしばし叩く。さらに、嬉しそうに試験対策の教本もお勧めされた。
いや、試験とか厭なんですけど。発表会に出るだけでも充分敷居が高いんですけど、駄目ですか、決定ですか。
そして結局、松木先生の情熱からは逃げられなかったのだ。
でも、充実していた。
あのまま続くとばかり思ってたのに、なあ……。
そんなことをぼんやりと考えこんでいたら、唐突に凄い魔力の動きが感じられた。
「えっ」
と、顔を上げると祭壇の脇に巨大なグランドピアノが出現している。そして、案の定、ごつごつした石床の上にマルガリータが伸びている。
「ちょっとマルちゃん?」
わたしが慌ててソファから降りて彼女のところに駆けよると、マルガリータはうつ伏せのまま怪しく笑う。
「うふふふふ、褒めてください、シルフィア様。わたし、やりました! シルフィア様のためでしたら何でもやります! わたし、褒めて伸びる子だから!」
「……どこで覚えてくるの、その言葉」
「だから書庫で」
――うーむ。
しかし、マルガリータこそ魔力の無駄遣いは危険じゃないのか。この様子では、彼女こそ骸骨の姿から脱却できないはずだ。
でも。
「ありがとう、嬉しい」
わたしがマルガリータの後頭部を優しく撫でると、さらに「うふふふふ」という笑みが低く洞窟内に響いた。ちょっと怖かった。
そして、さすがに今の小さな身体のわたしではグランドピアノの屋根を開けるのは無理だった。でも、鍵盤の蓋を開けてぽーん、と鍵盤を叩くと心地よい音が響いて幸せになれる。
そして、椅子の調整をしてから座る。ああ、幼女の足ではペダルに届かない。くそう、ペダル補助台も必要だ。そのうち、わたしが魔法で作ってみよう。マルガリータに頼ってばかりでは駄目だし。
「伴奏付けは苦手だけど、コードさえ解ればなんとかなる」
わたしはそう呟いた後、ずっとこちらを見つめていたヴェロニカを手招きした。彼女は恐る恐るこちらに近づき、大きな鍵盤楽器を覗き込んで小さな歓声を上げる。
ここに松木先生がいたら、完璧な伴奏をしてくれただろう。
でも、下手でもいいから――ヴェロニカの神歌とやらに伴奏を付けてみたくなったのだ。彼女の旋律をよく聴いて、まずは和音を作る。
そうだ、弾いていると色々思い出してくる。
音楽教室で接した生徒さんたち、先生たちの笑顔も。
それはじわじわとわたしの頭の中に広がり、過去の自分が経験したように自然と指が動いた。
そして、ヴェロニカが嬉しそうにわたしに合わせてゆっくり歌ってくれたのだ。この世界を浄化したり、力を与えてくれる神歌を。
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界に転移したらぼっちでした〜観察者ぼっちーの日常〜
キノア9g
ファンタジー
※本作はフィクションです。
「異世界に転移したら、ぼっちでした!?」
20歳の普通の会社員、ぼっちーが目を覚ましたら、そこは見知らぬ異世界の草原。手元には謎のスマホと簡単な日用品だけ。サバイバル知識ゼロでお金もないけど、せっかくの異世界生活、ブログで記録を残していくことに。
一風変わったブログ形式で、異世界の日常や驚き、見知らぬ土地での発見を綴る異世界サバイバル記録です!地道に生き抜くぼっちーの冒険を、どうぞご覧ください。
毎日19時更新予定。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる