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第38話 何かあったな
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昨夜はお兄さんの夢を見られませんでした。まる。
将来有望な美少女に育ったわたしを見てもらいたくてそわそわしつつ、ベッドに横になったというのに気が付いたら朝である。何なのこれ、こういう焦らしはいらないんだけど!
そんな理不尽さに心を震わせつつ、早朝のラジオ体操を済ませた後、わたしはマルガリータたちと台所に立った。唐揚げ、卵焼き、魔力で作り出した赤いウィンナーでタコさんウィンナー、温野菜のサラダ、デザートはウサギ林檎。サンドウィッチの具は色々。卵サンドとBLTは外せない。
今日こそは外出しようと決めた結果、お弁当は必須だよね、とわたしが熱弁した結果がこれである。テンションが下がり気味だった朝だけど、これで完全復活した。
「追い返した連中のその後も気になるんだけど?」
これもまた魔力で作り出した重箱に詰め込みきれなかったものを皆で食べながら、わたしはそう口を開く。すると、ヴェロニカが少しだけ表情を強張らせた後、視線を彷徨わせる。その視線の終着点はマルガリータだ。
すると、マルガリータが唐揚げを口に放り込もうとする動きをとめ、僅かに首を傾げて見せた。
「そのうち、解るんじゃないですかね? 噂話とかで」
「そんな他人事みたいに」
「悪役は退場したってことでいいと思うんですけどねえ」
マルガリータの言葉はやっぱり素っ気ない感じがした。
何とも微妙な想いが胸の中に渦巻いたけれど、まあ、それも事実なのかもしれないと思い直す。ヴェロニカも無言で何事か考えこんでいて――。
「じゃあ、もう一つ」
わたしはふと思い出したことを口にした。「生贄にさせられそうだった女の子の様子を見たい。彼女はどうなったのかな?」
「……ああ」
マルガリータはどうやらその存在を忘れていたらしい。軽く手を叩いて頷いて見せる。
「あの村に立ち寄れば解りそうですね。寄りますか?」
もちろん、それに反対する理由はない。
わたしたちはその後、神殿の階段を降りたのだ。
「お供えかな?」
閉ざされている階段の入り口の前に、いつの間にか花束やら食べ物やらが積まれている。まだ朝早い時間帯だからか階段の下には誰の姿もなかったけれど、この様子だとずっとここにいたら人間たちがまたお供えを持ってやってくるのかもしれない。
わたしはその野菜の山を見下ろして、思わず呟いてしまう。
「ナスに割り箸を差して並べたい。きゅうりでもいい」
「え?」
マルガリータとヴェロニカが同時に困惑の声を上げる。
しかし我に返るのはマルガリータの方が先だ。
「シルフィア様の元の世界の何かですか? 後で調べておきます!」
――いや、調べなくてもいいからね? マジで。
森の入り口には、先日、荷馬車を引いてくれた馬がまだそこにいた。地面に生えた草を食べながらのんびりしている横で、マルガリータが荷馬車を魔法で作り出してくれる。
ヴェロニカがお弁当を荷馬車に積んでくれている間に、わたしは蔦という鎖で閉ざした階段の入り口の前に看板を置くことにする。
『留守にしています』
何だか、教室の受付を思い出すわー。スタッフがいない時に『ただいま席を外しています』的な立札を置いたんだよね。
不在であることはお知らせしておいた方がいい。いらない客がこられると困るし。
そう、いらない客だ。
だからもう一つ。いや、一つどころかたくさんの看板を追加しておいた。
『生贄禁止!』
『生贄より野菜と果物をください』
『生贄を差し出したら天罰が下ります』
よし、これだけ並べれば満足である。
そしてわたしたちは荷馬車に乗ってまた村を目指した。
わたしの格好は、前より随分と可愛らしくなった。頭を隠す理由なんてなくなったから、可愛らしく結い上げてもらった髪の毛を見せているし、小花のデザインを模した宝石のついた髪飾りもついている。
淡い水色のワンピースの裾はレースがついていて、もの凄く可愛い。革のブーツもおしゃれ。角も隠したし尻尾もない。どこからどう見ても人間の女の子である。
ヴェロニカの格好も、わたしと似たようなレースふりふりにしたかったけど断られた。残念。その代わり、シンプルながらも品のいい感じのワンピースにした。
マルガリータは相変わらず骨格標本だから、前回と同じでいかにも女戦士ですって格好だ。一体いつになったら彼女は人間の姿になれるのか。
そんなことを考えながら、少しだけ馬に頑張ってもらって先を急いだ。
「いらっしゃいませー!」
屋台の中では、ランちゃんが明るく声を上げている。そして、その横にあの生贄の少女が一緒に立っている。一体、何があったし。
ランちゃんと同じくらいの年齢の少女は、随分と顔色がよくなっていた。それに、ランちゃんと同じような売り子さんの服装で、満面の笑みで迎えてくれる。
この少女はあの呪いを受けた女の子の家で働いていたんだろうけれど、ここに残ったのかな。家族とかいないんだろうか、と気になったけれど、さすがにそこまで尋ねるのは変に思われるだろう。
「あれ? 前にもっと小さい子が……」
と、そこでランちゃんが不思議そうにわたしたちの顔を見回し、そしてわたしの顔の上で視線をとめた。
「えーと」
わたしは曖昧に笑う。
そう言えば、随分と身体が育ったわけだし、同一人物とは思えないだろう。だからわたしはこう続けた。
「今日は妹は留守番なんです」
「妹? 妹さんなんですねー」
「はい」
そこでわたしはまた屋台で買い物をする。せっかく来たんだし、お弁当があるとはいえ買わない手はないだろう。
そして、辺りを見回しながら訊いてみる。
「何だか、村の雰囲気が変わりましたよね? 何だか……お祭りでもあるみたいに」
「そうですねえ」
ランちゃんもわたしの視線の先を見ながら笑う。
村の様子は一変していたと言っていい。大通りを歩く人たちの姿は前より多いし、明らかに旅人らしい姿、そして彼らが難民なんだろうか、という感じの人たちもいた。新しい生活をここでするために、色々と買い物をしている人たち。
でも、そんな彼らは一様に穏やかな笑顔を浮かべていたし、顔色もいい。
元々この村に住んでいたと思われる人たちの足取りも妙に軽く、それほど多いとは商店の前はどこも大賑わいで、難民がくるかもしれない、盗賊に襲われるかもしれない、なんていう切羽詰まった感じはどこにもない。
「何だかね、竜神様が復活したんだっていうんですよ」
ランちゃんが苦笑した。「確かに、村の作物の育ち方が全然違うし、その作物を食べたら何故か皆の体調もいいし。もう、そうしたら村中が大騒ぎなんです」
「怪我の治りも早いよね」
ランちゃんの横で少女が自分の腕を軽く上げた。
そう言えば、彼女は縄で縛られていたんだっけ、と水鏡で見た光景を思い出す。わたしは何気ない顔で笑い、こう訊いた。
「怪我をしていたんですか?」
「そうなんです。でも、あっという間に怪我も治ってしまって」
少女がそう言うけれど、ランちゃんは少しだけその眉根を寄せて心配そうに彼女を見る。
「でも、無理はするなよ」
と、完全に男口調だ。格好は女の子なのに。
「してないよ。心配性だなあ」
目元を僅かに赤く染めた少女は、ランちゃんにそう小声で返しながら微笑みかける。
うん。
何かあったな。
わたしは二人の間に流れる微妙な空気を感じ取り、ははーん、と笑って見せた。ランちゃんは女装男子だけど、どうやら恋愛対象は女の子らしい。そして、今、凄く甘酸っぱいような空気が流れているんだから、何となく想像はつくってものだ。
まあ、見た目はどっちも女の子だから何も言われなければ百合百合していると言っても過言ではないが。
「あ、そうそう」
そこで、ランちゃんがわたしたちに視線を戻して続けた。「どうやらうちの村だけじゃなくて、他のところも作物がよく育つようになったとか旅人さんが言ってました。だから、あまり慌てる必要もなくなったみたいですね」
「慌てる?」
「そうそう。よく実った作物が奪われるかもしれないって言ってたんですけど、うちの村だけじゃないなら……ね?」
「なるほどー」
どうやらわたしの魔力垂れ流し作戦は上手くいっているようだ。
まあ、平和そうで何よりだけど。
ランちゃんいわく、近々竜神の復活祭を行うって話が村出ているんだと言う。だから、お祭りには遊びに来てね、なんてことを言われたので頷いておいた。
とりあえず、この村はもう心配することはなさそうだな、なんて思いながら彼らに別れを告げてわたしたちはその場を離れることにした。
「じゃあ、隣の村ですかね」
マルガリータがランちゃんの店で買ったサンドウィッチの包みを見つめながら言う。
「そうだね」
わたしはそう返しながら、移動しながらサンドウィッチを食べようと決めたのだった。
将来有望な美少女に育ったわたしを見てもらいたくてそわそわしつつ、ベッドに横になったというのに気が付いたら朝である。何なのこれ、こういう焦らしはいらないんだけど!
そんな理不尽さに心を震わせつつ、早朝のラジオ体操を済ませた後、わたしはマルガリータたちと台所に立った。唐揚げ、卵焼き、魔力で作り出した赤いウィンナーでタコさんウィンナー、温野菜のサラダ、デザートはウサギ林檎。サンドウィッチの具は色々。卵サンドとBLTは外せない。
今日こそは外出しようと決めた結果、お弁当は必須だよね、とわたしが熱弁した結果がこれである。テンションが下がり気味だった朝だけど、これで完全復活した。
「追い返した連中のその後も気になるんだけど?」
これもまた魔力で作り出した重箱に詰め込みきれなかったものを皆で食べながら、わたしはそう口を開く。すると、ヴェロニカが少しだけ表情を強張らせた後、視線を彷徨わせる。その視線の終着点はマルガリータだ。
すると、マルガリータが唐揚げを口に放り込もうとする動きをとめ、僅かに首を傾げて見せた。
「そのうち、解るんじゃないですかね? 噂話とかで」
「そんな他人事みたいに」
「悪役は退場したってことでいいと思うんですけどねえ」
マルガリータの言葉はやっぱり素っ気ない感じがした。
何とも微妙な想いが胸の中に渦巻いたけれど、まあ、それも事実なのかもしれないと思い直す。ヴェロニカも無言で何事か考えこんでいて――。
「じゃあ、もう一つ」
わたしはふと思い出したことを口にした。「生贄にさせられそうだった女の子の様子を見たい。彼女はどうなったのかな?」
「……ああ」
マルガリータはどうやらその存在を忘れていたらしい。軽く手を叩いて頷いて見せる。
「あの村に立ち寄れば解りそうですね。寄りますか?」
もちろん、それに反対する理由はない。
わたしたちはその後、神殿の階段を降りたのだ。
「お供えかな?」
閉ざされている階段の入り口の前に、いつの間にか花束やら食べ物やらが積まれている。まだ朝早い時間帯だからか階段の下には誰の姿もなかったけれど、この様子だとずっとここにいたら人間たちがまたお供えを持ってやってくるのかもしれない。
わたしはその野菜の山を見下ろして、思わず呟いてしまう。
「ナスに割り箸を差して並べたい。きゅうりでもいい」
「え?」
マルガリータとヴェロニカが同時に困惑の声を上げる。
しかし我に返るのはマルガリータの方が先だ。
「シルフィア様の元の世界の何かですか? 後で調べておきます!」
――いや、調べなくてもいいからね? マジで。
森の入り口には、先日、荷馬車を引いてくれた馬がまだそこにいた。地面に生えた草を食べながらのんびりしている横で、マルガリータが荷馬車を魔法で作り出してくれる。
ヴェロニカがお弁当を荷馬車に積んでくれている間に、わたしは蔦という鎖で閉ざした階段の入り口の前に看板を置くことにする。
『留守にしています』
何だか、教室の受付を思い出すわー。スタッフがいない時に『ただいま席を外しています』的な立札を置いたんだよね。
不在であることはお知らせしておいた方がいい。いらない客がこられると困るし。
そう、いらない客だ。
だからもう一つ。いや、一つどころかたくさんの看板を追加しておいた。
『生贄禁止!』
『生贄より野菜と果物をください』
『生贄を差し出したら天罰が下ります』
よし、これだけ並べれば満足である。
そしてわたしたちは荷馬車に乗ってまた村を目指した。
わたしの格好は、前より随分と可愛らしくなった。頭を隠す理由なんてなくなったから、可愛らしく結い上げてもらった髪の毛を見せているし、小花のデザインを模した宝石のついた髪飾りもついている。
淡い水色のワンピースの裾はレースがついていて、もの凄く可愛い。革のブーツもおしゃれ。角も隠したし尻尾もない。どこからどう見ても人間の女の子である。
ヴェロニカの格好も、わたしと似たようなレースふりふりにしたかったけど断られた。残念。その代わり、シンプルながらも品のいい感じのワンピースにした。
マルガリータは相変わらず骨格標本だから、前回と同じでいかにも女戦士ですって格好だ。一体いつになったら彼女は人間の姿になれるのか。
そんなことを考えながら、少しだけ馬に頑張ってもらって先を急いだ。
「いらっしゃいませー!」
屋台の中では、ランちゃんが明るく声を上げている。そして、その横にあの生贄の少女が一緒に立っている。一体、何があったし。
ランちゃんと同じくらいの年齢の少女は、随分と顔色がよくなっていた。それに、ランちゃんと同じような売り子さんの服装で、満面の笑みで迎えてくれる。
この少女はあの呪いを受けた女の子の家で働いていたんだろうけれど、ここに残ったのかな。家族とかいないんだろうか、と気になったけれど、さすがにそこまで尋ねるのは変に思われるだろう。
「あれ? 前にもっと小さい子が……」
と、そこでランちゃんが不思議そうにわたしたちの顔を見回し、そしてわたしの顔の上で視線をとめた。
「えーと」
わたしは曖昧に笑う。
そう言えば、随分と身体が育ったわけだし、同一人物とは思えないだろう。だからわたしはこう続けた。
「今日は妹は留守番なんです」
「妹? 妹さんなんですねー」
「はい」
そこでわたしはまた屋台で買い物をする。せっかく来たんだし、お弁当があるとはいえ買わない手はないだろう。
そして、辺りを見回しながら訊いてみる。
「何だか、村の雰囲気が変わりましたよね? 何だか……お祭りでもあるみたいに」
「そうですねえ」
ランちゃんもわたしの視線の先を見ながら笑う。
村の様子は一変していたと言っていい。大通りを歩く人たちの姿は前より多いし、明らかに旅人らしい姿、そして彼らが難民なんだろうか、という感じの人たちもいた。新しい生活をここでするために、色々と買い物をしている人たち。
でも、そんな彼らは一様に穏やかな笑顔を浮かべていたし、顔色もいい。
元々この村に住んでいたと思われる人たちの足取りも妙に軽く、それほど多いとは商店の前はどこも大賑わいで、難民がくるかもしれない、盗賊に襲われるかもしれない、なんていう切羽詰まった感じはどこにもない。
「何だかね、竜神様が復活したんだっていうんですよ」
ランちゃんが苦笑した。「確かに、村の作物の育ち方が全然違うし、その作物を食べたら何故か皆の体調もいいし。もう、そうしたら村中が大騒ぎなんです」
「怪我の治りも早いよね」
ランちゃんの横で少女が自分の腕を軽く上げた。
そう言えば、彼女は縄で縛られていたんだっけ、と水鏡で見た光景を思い出す。わたしは何気ない顔で笑い、こう訊いた。
「怪我をしていたんですか?」
「そうなんです。でも、あっという間に怪我も治ってしまって」
少女がそう言うけれど、ランちゃんは少しだけその眉根を寄せて心配そうに彼女を見る。
「でも、無理はするなよ」
と、完全に男口調だ。格好は女の子なのに。
「してないよ。心配性だなあ」
目元を僅かに赤く染めた少女は、ランちゃんにそう小声で返しながら微笑みかける。
うん。
何かあったな。
わたしは二人の間に流れる微妙な空気を感じ取り、ははーん、と笑って見せた。ランちゃんは女装男子だけど、どうやら恋愛対象は女の子らしい。そして、今、凄く甘酸っぱいような空気が流れているんだから、何となく想像はつくってものだ。
まあ、見た目はどっちも女の子だから何も言われなければ百合百合していると言っても過言ではないが。
「あ、そうそう」
そこで、ランちゃんがわたしたちに視線を戻して続けた。「どうやらうちの村だけじゃなくて、他のところも作物がよく育つようになったとか旅人さんが言ってました。だから、あまり慌てる必要もなくなったみたいですね」
「慌てる?」
「そうそう。よく実った作物が奪われるかもしれないって言ってたんですけど、うちの村だけじゃないなら……ね?」
「なるほどー」
どうやらわたしの魔力垂れ流し作戦は上手くいっているようだ。
まあ、平和そうで何よりだけど。
ランちゃんいわく、近々竜神の復活祭を行うって話が村出ているんだと言う。だから、お祭りには遊びに来てね、なんてことを言われたので頷いておいた。
とりあえず、この村はもう心配することはなさそうだな、なんて思いながら彼らに別れを告げてわたしたちはその場を離れることにした。
「じゃあ、隣の村ですかね」
マルガリータがランちゃんの店で買ったサンドウィッチの包みを見つめながら言う。
「そうだね」
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