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アイドルの玉子
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渡瀬との待ち合わせ時間が迫っていた。
愛は別に急がなくても、渡瀬はいる。そう思いながら、ゆっくり歩こうとするが、母が許さない。
母は、自分の娘がアイドルになる。そう思うと足が勝手に急ぎ足になった。
待ち合わせの喫茶店。渡瀬は落ち着きなくそわそわしながら、愛と保護者の到着を待っていた。
そして、愛と保護者らしき人の姿が見えた時、コーヒー4杯分とお釣りを置いて店をでた。
愛と母に近づくやいなや、渡瀬は興奮気味に愛と母に話しかける。
渡瀬「愛ちゃん。来てくれてありがとう。保護者の方は、お母さまですね?初めまして、渡瀬です。いやぁこのたびは本当にありがとうございます。へいタクシー。」
愛が来てくれた事に安心して、わけのわからないテンションになってしまった渡瀬。手を上げてタクシーを停めた。
渡瀬「愛ちゃんとお母様は後ろへどうぞ。僕は前に乗ります。」
そう言って渡瀬はタクシーの助手席へ、愛と母は後ろに乗った。
渡瀬「相田プロダクション支社までお願いします。くれぐれも安全運転で、飛ばしてください。」
ハイテンション渡瀬は運転手に言ったが、運転手はドライに返す。
運転手「はい、わかりました。」
安全運転で走るタクシー。相田プロダクション支社に着いた。
運転手「ありがとうございました。」
渡瀬に案内されながら支社長室を目指す愛たち。
支社長室の前に到着した。
コン・コン・コン 渡瀬「失礼します。」
渡瀬に続き部屋へ入った愛。
愛の目に飛び込んできたのは、ゴリラがスーツを着ているような強面の男だった。
郷本鉄男支社長である。
郷本は、愛の姿を見た瞬間、強面ゴリラ顔が、まるで、チワワのような、力の抜けた顔になり笑顔がこぼれる。
郷本「良く来てくれました。郷本です。いやいやいやいや、渡瀬くんの言ってた通りのお嬢さんだ。大手柄だぞ、渡瀬くん。ボーナスは弾むよー。ささっ、お座り下さい。」
フカフカの応接椅子にみんな座る。
郷本は、さっそく本題に入った。
郷本「お母様もわざわざ来ていただいてありがとうございます。さっそくですが契約書などを確認したいのですが。」
母は家から持ってきたサイン入りの契約書をだした。
母「はいこちらですね。」
郷本は契約書を確認したあと、今後の愛のスケジュールプランを語りはじめた。
郷本「愛さんには、支社でのレッスンではなく、本社でのレッスンをしてもらいます。学校が終わった後、新幹線に乗り、駅からタクシーで本社まで。大体1時間くらいで行けるでしょう。レッスンが終わったら、新幹線か、本社の人間に車で送ってもらい家に帰る。どうですか?愛さん。お母さん。」
恐ろしいハードスケジュール
愛は心の中でいろいろツッコミを入れていた。
愛(どうですかもなにも、ハードすぎるでしょ。この会社大丈夫か?ブラックすぎない?てかもう闇会社なんですけど。)
この時、愛はふと思った。
愛(闇?そうだ、これはたぶんあいつの仕業?嫌、絶対そうだ。あいつの仕業ならお母さんは大賛成。お母さん、何て言うの?)
母「愛ならきっとやりとげてくれると思います。娘をよろしくお願いいたします。」
愛(・・・やっぱりね。)
そう。大魔道師カナ・エールは、人が辛く苦しむ姿を求めている。闇落ちオタク男のひろしだった愛に闇から逃れる術はない。
愛は、大魔道師カナ・エールを軽く見てはいない。
命で感じる大魔道師の恐ろしさ。逆らうと自分だけじゃなく大切な母まで巻き込んでしまうのではないか?恐ろしくて逆らうなんてできない。そう思っていた。
愛「がんばります。よろしくお願いします。」
次の日の放課後、愛は新幹線で本社へ向かった。
愛は別に急がなくても、渡瀬はいる。そう思いながら、ゆっくり歩こうとするが、母が許さない。
母は、自分の娘がアイドルになる。そう思うと足が勝手に急ぎ足になった。
待ち合わせの喫茶店。渡瀬は落ち着きなくそわそわしながら、愛と保護者の到着を待っていた。
そして、愛と保護者らしき人の姿が見えた時、コーヒー4杯分とお釣りを置いて店をでた。
愛と母に近づくやいなや、渡瀬は興奮気味に愛と母に話しかける。
渡瀬「愛ちゃん。来てくれてありがとう。保護者の方は、お母さまですね?初めまして、渡瀬です。いやぁこのたびは本当にありがとうございます。へいタクシー。」
愛が来てくれた事に安心して、わけのわからないテンションになってしまった渡瀬。手を上げてタクシーを停めた。
渡瀬「愛ちゃんとお母様は後ろへどうぞ。僕は前に乗ります。」
そう言って渡瀬はタクシーの助手席へ、愛と母は後ろに乗った。
渡瀬「相田プロダクション支社までお願いします。くれぐれも安全運転で、飛ばしてください。」
ハイテンション渡瀬は運転手に言ったが、運転手はドライに返す。
運転手「はい、わかりました。」
安全運転で走るタクシー。相田プロダクション支社に着いた。
運転手「ありがとうございました。」
渡瀬に案内されながら支社長室を目指す愛たち。
支社長室の前に到着した。
コン・コン・コン 渡瀬「失礼します。」
渡瀬に続き部屋へ入った愛。
愛の目に飛び込んできたのは、ゴリラがスーツを着ているような強面の男だった。
郷本鉄男支社長である。
郷本は、愛の姿を見た瞬間、強面ゴリラ顔が、まるで、チワワのような、力の抜けた顔になり笑顔がこぼれる。
郷本「良く来てくれました。郷本です。いやいやいやいや、渡瀬くんの言ってた通りのお嬢さんだ。大手柄だぞ、渡瀬くん。ボーナスは弾むよー。ささっ、お座り下さい。」
フカフカの応接椅子にみんな座る。
郷本は、さっそく本題に入った。
郷本「お母様もわざわざ来ていただいてありがとうございます。さっそくですが契約書などを確認したいのですが。」
母は家から持ってきたサイン入りの契約書をだした。
母「はいこちらですね。」
郷本は契約書を確認したあと、今後の愛のスケジュールプランを語りはじめた。
郷本「愛さんには、支社でのレッスンではなく、本社でのレッスンをしてもらいます。学校が終わった後、新幹線に乗り、駅からタクシーで本社まで。大体1時間くらいで行けるでしょう。レッスンが終わったら、新幹線か、本社の人間に車で送ってもらい家に帰る。どうですか?愛さん。お母さん。」
恐ろしいハードスケジュール
愛は心の中でいろいろツッコミを入れていた。
愛(どうですかもなにも、ハードすぎるでしょ。この会社大丈夫か?ブラックすぎない?てかもう闇会社なんですけど。)
この時、愛はふと思った。
愛(闇?そうだ、これはたぶんあいつの仕業?嫌、絶対そうだ。あいつの仕業ならお母さんは大賛成。お母さん、何て言うの?)
母「愛ならきっとやりとげてくれると思います。娘をよろしくお願いいたします。」
愛(・・・やっぱりね。)
そう。大魔道師カナ・エールは、人が辛く苦しむ姿を求めている。闇落ちオタク男のひろしだった愛に闇から逃れる術はない。
愛は、大魔道師カナ・エールを軽く見てはいない。
命で感じる大魔道師の恐ろしさ。逆らうと自分だけじゃなく大切な母まで巻き込んでしまうのではないか?恐ろしくて逆らうなんてできない。そう思っていた。
愛「がんばります。よろしくお願いします。」
次の日の放課後、愛は新幹線で本社へ向かった。
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