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第一章~始まり~
実戦訓練②
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俺がやらかしてしまったと後悔して謝ろうかと考えていたら
『取り乱してすみませんでした!?』
と、急に謝られてパニックになる。
謝るのは俺の方じゃないの? 何で染谷さんがあやまるの? 等考えていると、一つの答えにたどり着いた。
また柚希がフォローしてくれたんだと。
なんて兄思いな妹なんだ! 今度お礼をしなくちゃなと考えていると、柚希が俺の隣に座って耳打ちしてきた。
「お兄ちゃんは悪くないから、さっきの調子で話して」
え? 俺は悪くないの? ってかさっきの調子で話せって……。
とりあえず柚希の指示に従ってれば問題ないのかな?
そう思い、さっきの件で少し萎縮してしまってる染谷さんに話しかけた。
「謝らなくてもいいよ。気にしてないから! 染谷さんもどうぞ座って」
という俺の言葉に一瞬驚いた様な顔をしたが直ぐに笑顔になり俺の向かいの席に座る。
それを見届けてから改めて自己紹介をすると
「さっきはすみませんでした」
「はは、それはもういいって。でもなんであんなに驚いてたの?」
出来るだけ軽い感じで聞く。
「えっと、失礼かもですけど、中学の時と大分雰囲気とか違ってたので、別人だとおもってました……」
おお!第三者から変わったと言われた! これは柚希の特訓の成果なのだろう。
もう少し踏み込んでみるか。
「今の俺はどう? 変じゃないかな?」
「い、いえ! 全然!? っていうかむしろカッコイイと思います!」
俺がカッコイイ? まぁ自分でもそこそこイケてるんじゃないかと思っていたがやはり第三者、しかも女子から言われると現実味が増すなぁ。
ニヤけそうな顔を鍛えた表情筋で押さえつけて、なるべく軽いトーンで答える。
「ありがとう。染谷さんにそう言って貰えてうれしいよ」
「い、いえ! ホントの事ですから!」
なんだこの爽やか青年は! 本当に俺か? これも特訓の成果なのだろうか?
などと考えていると、染谷さんが顔を少し赤くして
「あ、あの! 私の事はゆずが呼んでる様にめぐって呼んで貰って構いませんから!」
「うん、わかった。じゃあよろしく、めぐ」
そう言うと、染谷さんもとい、めぐの顔があからさまに赤くなった。
やっぱり恥ずかしいのかな? 無理してなければいいけど。
「それじゃあ! わ、私は友也さんって呼んでもいいですか?」
「うん、いいよ。試しに呼んでみて?」
「と、友也さん!」
あぁ~。後輩女子から下の名前で呼ばれる日が来るなんて! 生きててよかった。
若干脳内トリップしていると
「ゴホンッ!?」
という柚希のわざとらしい咳で我に返った。
「名前で呼ばれた位で喜びすぎだよ~」
と言いながら俺の肩をバシッと叩いた。
そのお蔭で正気に戻り
「しょうがないだろ? 今までそんな友達居なかったんだからさ~」
と、笑いながら自虐ネタで返す。
「あ、そりゃそうか!」
「ヒドイッ!?」
なんてやり取りを柚希としていると、めぐが俺の事をジーッと見ている事に気づいたので
「どうしたのめぐ?」
と聞くと
「友也さんてホントに変わりましたよね。何かきっかけがあったんだすか?」
と、どう答えたらいいか分からない質問が飛んできた。
俺は思わず柚希の方をみる。
一瞬だけ目が合う。
俺は柚希の事は伏せておこうと思い
「実は彼女がほしくてさ~。妹にどうやったらリア充になれるか教えぐふっ!?」
いきなり柚希から脇腹に肘打ちが飛んできた。
俺が涙目で柚希を見ると、真剣な顔でめぐを見ていた。
そしてそのまま俺の方に向き
「めぐには隠し事したくないから、本当の事言っていい?」
と、真剣な表情と声で聞いてくる。
するとめぐは
「ホントの事?」
と、此方を少し怪しむ様な視線になった。
俺としては柚希が虐められていた事は隠しておきたかったが、柚希の真剣な目をみて
「わかった。柚希がそれでいいなら」
と返した。
俺の返事を受けて、柚希は
「実はね……、……」
と、ゆっくり全てをめぐに話した。
話を聞き終わっためぐは
「そう……、だったんだ。私、今日は驚かされぱなっしだな~」
「ごめんね」
最初はギャル達に対して怒った表情をしていたが、今は何処か力が抜けた様な表情になっている。
そして、柚希のごめんねに対しても
「謝らなくたっていいよ~」
と、軽く返す。
そしてめぐは俺に視線を移して
「柚希の為に変わろうなんて、友也さんってシスコンなんですか~?」
と、からかう様に言ってくる。
「否定はできないかなぁ~」
と返すと、あははっ! と笑った後、真剣な表情で俺と柚希の二人を見て
「私も協力する! ううん、協力させてください!?」
と言ってきた。
驚いて柚希の方をみる。
すると柚希は顔を俯かせて
「本当にいいの?」
と、俯いたまま言葉を発する。
「うん! 柚希の為ってだけじゃなくて、友也さんの力にもなりたいから!」
と、力強い返事が返って来る。
その言葉を聞いて柚希はようやく顔を上げて
「それじゃあ、これからも宜しくね!」
と、満面の笑みでいった。
それを見ためぐは
「うん、よろしく! 友也さんも!」
と、こちらも柚希に負けないくらいの笑顔で答えた。
こうして俺は柚希以外の協力者を得た。
心強い味方が増えて嬉しい反面、さっき柚希が見せた表情に少し不安を覚えた。
俯いてめぐの言葉を聞いた瞬間、僅かだけど、確実に柚希の口角が上がっていたのだ。
『取り乱してすみませんでした!?』
と、急に謝られてパニックになる。
謝るのは俺の方じゃないの? 何で染谷さんがあやまるの? 等考えていると、一つの答えにたどり着いた。
また柚希がフォローしてくれたんだと。
なんて兄思いな妹なんだ! 今度お礼をしなくちゃなと考えていると、柚希が俺の隣に座って耳打ちしてきた。
「お兄ちゃんは悪くないから、さっきの調子で話して」
え? 俺は悪くないの? ってかさっきの調子で話せって……。
とりあえず柚希の指示に従ってれば問題ないのかな?
そう思い、さっきの件で少し萎縮してしまってる染谷さんに話しかけた。
「謝らなくてもいいよ。気にしてないから! 染谷さんもどうぞ座って」
という俺の言葉に一瞬驚いた様な顔をしたが直ぐに笑顔になり俺の向かいの席に座る。
それを見届けてから改めて自己紹介をすると
「さっきはすみませんでした」
「はは、それはもういいって。でもなんであんなに驚いてたの?」
出来るだけ軽い感じで聞く。
「えっと、失礼かもですけど、中学の時と大分雰囲気とか違ってたので、別人だとおもってました……」
おお!第三者から変わったと言われた! これは柚希の特訓の成果なのだろう。
もう少し踏み込んでみるか。
「今の俺はどう? 変じゃないかな?」
「い、いえ! 全然!? っていうかむしろカッコイイと思います!」
俺がカッコイイ? まぁ自分でもそこそこイケてるんじゃないかと思っていたがやはり第三者、しかも女子から言われると現実味が増すなぁ。
ニヤけそうな顔を鍛えた表情筋で押さえつけて、なるべく軽いトーンで答える。
「ありがとう。染谷さんにそう言って貰えてうれしいよ」
「い、いえ! ホントの事ですから!」
なんだこの爽やか青年は! 本当に俺か? これも特訓の成果なのだろうか?
などと考えていると、染谷さんが顔を少し赤くして
「あ、あの! 私の事はゆずが呼んでる様にめぐって呼んで貰って構いませんから!」
「うん、わかった。じゃあよろしく、めぐ」
そう言うと、染谷さんもとい、めぐの顔があからさまに赤くなった。
やっぱり恥ずかしいのかな? 無理してなければいいけど。
「それじゃあ! わ、私は友也さんって呼んでもいいですか?」
「うん、いいよ。試しに呼んでみて?」
「と、友也さん!」
あぁ~。後輩女子から下の名前で呼ばれる日が来るなんて! 生きててよかった。
若干脳内トリップしていると
「ゴホンッ!?」
という柚希のわざとらしい咳で我に返った。
「名前で呼ばれた位で喜びすぎだよ~」
と言いながら俺の肩をバシッと叩いた。
そのお蔭で正気に戻り
「しょうがないだろ? 今までそんな友達居なかったんだからさ~」
と、笑いながら自虐ネタで返す。
「あ、そりゃそうか!」
「ヒドイッ!?」
なんてやり取りを柚希としていると、めぐが俺の事をジーッと見ている事に気づいたので
「どうしたのめぐ?」
と聞くと
「友也さんてホントに変わりましたよね。何かきっかけがあったんだすか?」
と、どう答えたらいいか分からない質問が飛んできた。
俺は思わず柚希の方をみる。
一瞬だけ目が合う。
俺は柚希の事は伏せておこうと思い
「実は彼女がほしくてさ~。妹にどうやったらリア充になれるか教えぐふっ!?」
いきなり柚希から脇腹に肘打ちが飛んできた。
俺が涙目で柚希を見ると、真剣な顔でめぐを見ていた。
そしてそのまま俺の方に向き
「めぐには隠し事したくないから、本当の事言っていい?」
と、真剣な表情と声で聞いてくる。
するとめぐは
「ホントの事?」
と、此方を少し怪しむ様な視線になった。
俺としては柚希が虐められていた事は隠しておきたかったが、柚希の真剣な目をみて
「わかった。柚希がそれでいいなら」
と返した。
俺の返事を受けて、柚希は
「実はね……、……」
と、ゆっくり全てをめぐに話した。
話を聞き終わっためぐは
「そう……、だったんだ。私、今日は驚かされぱなっしだな~」
「ごめんね」
最初はギャル達に対して怒った表情をしていたが、今は何処か力が抜けた様な表情になっている。
そして、柚希のごめんねに対しても
「謝らなくたっていいよ~」
と、軽く返す。
そしてめぐは俺に視線を移して
「柚希の為に変わろうなんて、友也さんってシスコンなんですか~?」
と、からかう様に言ってくる。
「否定はできないかなぁ~」
と返すと、あははっ! と笑った後、真剣な表情で俺と柚希の二人を見て
「私も協力する! ううん、協力させてください!?」
と言ってきた。
驚いて柚希の方をみる。
すると柚希は顔を俯かせて
「本当にいいの?」
と、俯いたまま言葉を発する。
「うん! 柚希の為ってだけじゃなくて、友也さんの力にもなりたいから!」
と、力強い返事が返って来る。
その言葉を聞いて柚希はようやく顔を上げて
「それじゃあ、これからも宜しくね!」
と、満面の笑みでいった。
それを見ためぐは
「うん、よろしく! 友也さんも!」
と、こちらも柚希に負けないくらいの笑顔で答えた。
こうして俺は柚希以外の協力者を得た。
心強い味方が増えて嬉しい反面、さっき柚希が見せた表情に少し不安を覚えた。
俯いてめぐの言葉を聞いた瞬間、僅かだけど、確実に柚希の口角が上がっていたのだ。
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