141 / 167
第10章~彼氏彼女の事情~
残酷
しおりを挟む
突然の柚希登場に固まっている俺を尻目に、水樹にも挨拶をする。
「水樹先輩もこんにちはです」
「ああ、こんにちは。友也に何か用事かな?」
「はい、先輩とお昼ご一緒出来たらと思って来ちゃいました」
「そっか。俺等もこれからメシだから一緒に食べていけばいいよ。な? 友也」
水樹に呼びかけられて我に返る。
「柚希、どうしてここに?」
「もぅ、話聞いてなかったんですか? お昼ご一緒するんですよ~」
「は? いやいや、え?」
「水樹先輩からはオーケー貰いましたよ?」
そう言われ、水樹に視線を向けると
「別にメシ位一緒でもいいだろ。友也の妹だし皆文句は言わないと思うぞ?」
「文句は無いんだろうけど……」
渋っている俺に水樹は肩を組んできて、柚希に聞こえない様に小声で
「信じてみるって決めたんだろ。それに柚希ちゃんから歩み寄ってるんだからそれを拒否してどうする」
「それはそうなんだけど……」
「大丈夫だって。フォローはするから」
と言って組んでいた肩を解いて
「んじゃメシにしようぜ。柚希ちゃんも遠慮せず教室入っていいから」
「はい! ありがとうございます」
「友也も早く来いよ~」
と、柚希を連れ立って教室に入っていった。
その後ろを、覚悟を決めて付いていく。
いつもの溜まり場に着くと水樹が
「今日はお客さん連れてきたぞー」
と言って、いつもの定位置に着く。
するとすかさず柚希は自己紹介する。
「佐藤友也の妹の佐藤柚希です。よろしくお願いします」
「おう」
「柚希ちゃんだー! 文化祭ぶりだねー」
「よろしくねー」
「妹も美少女とか佐藤君マジパないわー」
と楓以外のメンバーが挨拶する。
楓はどうして柚希が此処に? といった感じで固まってしまっている。
まぁ無理もない。柚希から『新島先輩にはガッカリしました』と言われているからな。
どう接したらいいのか分からないのだろう。
いつまでも挨拶しない楓に気づいた南が「挨拶しないのー?」と聞いていたが
「私は同じ部活で毎日会ってたから。でも部活以外で会うのは久しぶりだね」
と皆が納得する答えを瞬時に判断して答えるのは流石というべきだろう。
それに対し柚希は
「お久しぶりです~。新島先輩には部活で色々面倒見て貰ってるんですよ~」
とこちらも当たり障りない返答をする。
それに対して皆は「そういえば部活一緒だったねー」と言って席に座る様に促す。
そして女子達で柚希に色々質問したりと談笑を始めた。
それを未だ突っ立って見ていた俺に中居が
「何突っ立ってんだ? 早くすわれよ」
と言われ、いつもの席に座る。
俺がずっと柚希の事を見ていたのを勘違いした田口が
「そんなに妹が心配なん? 佐藤君ってシスコンだったんか~。まぁあれだけ可愛ければ無理ないっしょ~」
と言って来たので、これはチャンスと思い乗っかった。
「そうなんだよ。可愛いから、変な男に言い寄られないか心配でさ~」
「分かるわ~。恭子ちゃん可愛いから心配だわ~」
「いや、田口の場合は自分の心配しとけよ」
とやり取りをしていると中居が
「マジでシスコンなのかよ」
ここでカウンターを浴びせる。
「中居だって及川が男に言い寄られてたら嫌だろ? それと同じ感覚なんだって」
「確かにムカつくが、佐藤の場合は妹だろ」
「でも大切な人って事じゃ変わらないんじゃないか?」
俺は少し眉間に力を込めて返答した。
「ま、まぁ佐藤が妹を大事にしてるって事は伝わった」
「分かってくれればいいんだ。もし妹が男と一緒に居たら教えてくれ」
「お、おう」
よし。中居は今後柚希が男と居たら必ず俺に知らせてくれるだろう。
若干引かれてしまったが。
彼氏を作らないと言っていたが、まだ全面的に信用した訳じゃないからな。
しかしこんな短い時間でグループに溶け込む柚希の社交性は流石と言わざるを得ないな。
昼休みが終わり、柚希は自分の教室に戻っていった。
これで一安心と思っていたら休み時間毎に教室に現れて俺にまとわりついてきた。
そして授業が終わり、帰り支度をしていると、やはり柚希が顔を出し、一緒に帰る事になった。
もう柚希が何を考えているのか分からない。
いつもの交差点で南と別れ、柚希と二人きりになった。
だが、柚希の様子が変わる事は無くいまだに猫かぶり状態だ。
「テスト嫌ですね~。先輩はテストも余裕なんですか~?」
「あのな、柚希。今日は一体どうしたんだ?」
「何がですか~?」
「俺の事を先輩と呼んだり、俺に付き纏ったりだよ。挙句の果てにグループにまで入ろうとして」
「それはですね~、先輩はこんな可愛い後輩に慕われてるアピールなんですよ~」
「いやいや、後輩っていっても兄妹だろ」
「でも学校で私と先輩が兄妹って知ってるのはグループの皆さんとめぐだけですよ?」
「え? 友達とかに俺と柚希が兄妹って言ってないのか?」
「はい! 当初は先輩の妹として株が上がるかな~って思ってたんですけど~、先輩に可愛がられてる後輩の方が目立つと思ったんですよ~」
可愛い仕草でとんでもない事を言われた。
確かに学校一のリア充になり。
美少女と付き合い。
その妹として注目を集めようとしていた。
それが、当初の目的だ。
だけど柚希は早々に妹ポジションでは無く、後輩ポジションにシフトしていたらしい。
「でも、いつかは俺達が兄妹だってバレるだろ」
と当たり前の疑問を口にすると
「それはそれで、学校一のリア充が可愛がってた後輩が実は妹だった! って注目浴びるじゃん!」
「それに」と一区切り付けて
「沙月ちゃんも有名なお嬢様学校に通ってるしね」
おいおい、まさか沙月まで利用する気なのか?
そして玄関の扉を開くと無邪気に笑い
「結果的に新島先輩よりよかったかも」
そう言って家の中へ入っていった。
最後のセリフに身震いがした。
必要のなくなった相手には残酷な迄の無関心さに。
「水樹先輩もこんにちはです」
「ああ、こんにちは。友也に何か用事かな?」
「はい、先輩とお昼ご一緒出来たらと思って来ちゃいました」
「そっか。俺等もこれからメシだから一緒に食べていけばいいよ。な? 友也」
水樹に呼びかけられて我に返る。
「柚希、どうしてここに?」
「もぅ、話聞いてなかったんですか? お昼ご一緒するんですよ~」
「は? いやいや、え?」
「水樹先輩からはオーケー貰いましたよ?」
そう言われ、水樹に視線を向けると
「別にメシ位一緒でもいいだろ。友也の妹だし皆文句は言わないと思うぞ?」
「文句は無いんだろうけど……」
渋っている俺に水樹は肩を組んできて、柚希に聞こえない様に小声で
「信じてみるって決めたんだろ。それに柚希ちゃんから歩み寄ってるんだからそれを拒否してどうする」
「それはそうなんだけど……」
「大丈夫だって。フォローはするから」
と言って組んでいた肩を解いて
「んじゃメシにしようぜ。柚希ちゃんも遠慮せず教室入っていいから」
「はい! ありがとうございます」
「友也も早く来いよ~」
と、柚希を連れ立って教室に入っていった。
その後ろを、覚悟を決めて付いていく。
いつもの溜まり場に着くと水樹が
「今日はお客さん連れてきたぞー」
と言って、いつもの定位置に着く。
するとすかさず柚希は自己紹介する。
「佐藤友也の妹の佐藤柚希です。よろしくお願いします」
「おう」
「柚希ちゃんだー! 文化祭ぶりだねー」
「よろしくねー」
「妹も美少女とか佐藤君マジパないわー」
と楓以外のメンバーが挨拶する。
楓はどうして柚希が此処に? といった感じで固まってしまっている。
まぁ無理もない。柚希から『新島先輩にはガッカリしました』と言われているからな。
どう接したらいいのか分からないのだろう。
いつまでも挨拶しない楓に気づいた南が「挨拶しないのー?」と聞いていたが
「私は同じ部活で毎日会ってたから。でも部活以外で会うのは久しぶりだね」
と皆が納得する答えを瞬時に判断して答えるのは流石というべきだろう。
それに対し柚希は
「お久しぶりです~。新島先輩には部活で色々面倒見て貰ってるんですよ~」
とこちらも当たり障りない返答をする。
それに対して皆は「そういえば部活一緒だったねー」と言って席に座る様に促す。
そして女子達で柚希に色々質問したりと談笑を始めた。
それを未だ突っ立って見ていた俺に中居が
「何突っ立ってんだ? 早くすわれよ」
と言われ、いつもの席に座る。
俺がずっと柚希の事を見ていたのを勘違いした田口が
「そんなに妹が心配なん? 佐藤君ってシスコンだったんか~。まぁあれだけ可愛ければ無理ないっしょ~」
と言って来たので、これはチャンスと思い乗っかった。
「そうなんだよ。可愛いから、変な男に言い寄られないか心配でさ~」
「分かるわ~。恭子ちゃん可愛いから心配だわ~」
「いや、田口の場合は自分の心配しとけよ」
とやり取りをしていると中居が
「マジでシスコンなのかよ」
ここでカウンターを浴びせる。
「中居だって及川が男に言い寄られてたら嫌だろ? それと同じ感覚なんだって」
「確かにムカつくが、佐藤の場合は妹だろ」
「でも大切な人って事じゃ変わらないんじゃないか?」
俺は少し眉間に力を込めて返答した。
「ま、まぁ佐藤が妹を大事にしてるって事は伝わった」
「分かってくれればいいんだ。もし妹が男と一緒に居たら教えてくれ」
「お、おう」
よし。中居は今後柚希が男と居たら必ず俺に知らせてくれるだろう。
若干引かれてしまったが。
彼氏を作らないと言っていたが、まだ全面的に信用した訳じゃないからな。
しかしこんな短い時間でグループに溶け込む柚希の社交性は流石と言わざるを得ないな。
昼休みが終わり、柚希は自分の教室に戻っていった。
これで一安心と思っていたら休み時間毎に教室に現れて俺にまとわりついてきた。
そして授業が終わり、帰り支度をしていると、やはり柚希が顔を出し、一緒に帰る事になった。
もう柚希が何を考えているのか分からない。
いつもの交差点で南と別れ、柚希と二人きりになった。
だが、柚希の様子が変わる事は無くいまだに猫かぶり状態だ。
「テスト嫌ですね~。先輩はテストも余裕なんですか~?」
「あのな、柚希。今日は一体どうしたんだ?」
「何がですか~?」
「俺の事を先輩と呼んだり、俺に付き纏ったりだよ。挙句の果てにグループにまで入ろうとして」
「それはですね~、先輩はこんな可愛い後輩に慕われてるアピールなんですよ~」
「いやいや、後輩っていっても兄妹だろ」
「でも学校で私と先輩が兄妹って知ってるのはグループの皆さんとめぐだけですよ?」
「え? 友達とかに俺と柚希が兄妹って言ってないのか?」
「はい! 当初は先輩の妹として株が上がるかな~って思ってたんですけど~、先輩に可愛がられてる後輩の方が目立つと思ったんですよ~」
可愛い仕草でとんでもない事を言われた。
確かに学校一のリア充になり。
美少女と付き合い。
その妹として注目を集めようとしていた。
それが、当初の目的だ。
だけど柚希は早々に妹ポジションでは無く、後輩ポジションにシフトしていたらしい。
「でも、いつかは俺達が兄妹だってバレるだろ」
と当たり前の疑問を口にすると
「それはそれで、学校一のリア充が可愛がってた後輩が実は妹だった! って注目浴びるじゃん!」
「それに」と一区切り付けて
「沙月ちゃんも有名なお嬢様学校に通ってるしね」
おいおい、まさか沙月まで利用する気なのか?
そして玄関の扉を開くと無邪気に笑い
「結果的に新島先輩よりよかったかも」
そう言って家の中へ入っていった。
最後のセリフに身震いがした。
必要のなくなった相手には残酷な迄の無関心さに。
0
あなたにおすすめの小説
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ツンデレ王子とヤンデレ執事 (旧 安息を求めた婚約破棄(連載版))
あみにあ
恋愛
公爵家の長女として生まれたシャーロット。
学ぶことが好きで、気が付けば皆の手本となる令嬢へ成長した。
だけど突然妹であるシンシアに嫌われ、そしてなぜか自分を嫌っている第一王子マーティンとの婚約が決まってしまった。
窮屈で居心地の悪い世界で、これが自分のあるべき姿だと言い聞かせるレールにそった人生を歩んでいく。
そんなときある夜会で騎士と出会った。
その騎士との出会いに、新たな想いが芽生え始めるが、彼女に選択できる自由はない。
そして思い悩んだ末、シャーロットが導きだした答えとは……。
表紙イラスト:San+様(Twitterアカウント@San_plus_)
※以前、短編にて投稿しておりました「安息を求めた婚約破棄」の連載版となります。短編を読んでいない方にもわかるようになっておりますので、ご安心下さい。
結末は短編と違いがございますので、最後まで楽しんで頂ければ幸いです。
※毎日更新、全3部構成 全81話。(2020年3月7日21時完結)
★おまけ投稿中★
※小説家になろう様でも掲載しております。
あの日、幼稚園児を助けたけど、歳の差があり過ぎてその子が俺の運命の人になるなんて気付くはずがない。
NOV
恋愛
俺の名前は鎌田亮二、18歳の普通の高校3年生だ。
中学1年の夏休みに俺は小さい頃から片思いをしている幼馴染や友人達と遊園地に遊びに来ていた。
しかし俺の目の前で大きなぬいぐるみを持った女の子が泣いていたので俺は迷子だと思いその子に声をかける。そして流れで俺は女の子の手を引きながら案内所まで連れて行く事になった。
助けた女の子の名前は『カナちゃん』といって、とても可愛らしい女の子だ。
無事に両親にカナちゃんを引き合わす事ができた俺は安心して友人達の所へ戻ろうとしたが、別れ間際にカナちゃんが俺の太ももに抱き着いてきた。そしてカナちゃんは大切なぬいぐるみを俺にくれたんだ。
だから俺もお返しに小学生の頃からリュックにつけている小さなペンギンのぬいぐるみを外してカナちゃんに手渡した。
この時、お互いの名前を忘れないようにぬいぐるみの呼び名を『カナちゃん』『りょうくん』と呼ぶ約束をして別れるのだった。
この時の俺はカナちゃんとはたまたま出会い、そしてたまたま助けただけで、もう二度とカナちゃんと会う事は無いだろうと思っていたんだ。だから当然、カナちゃんの事を運命の人だなんて思うはずもない。それにカナちゃんの初恋の相手が俺でずっと想ってくれていたなんて考えたことも無かった……
7歳差の恋、共に大人へと成長していく二人に奇跡は起こるのか?
NOVがおおくりする『タイムリープ&純愛作品第三弾(三部作完結編)』今ここに感動のラブストーリーが始まる。
※この作品だけを読まれても普通に面白いです。
関連小説【初恋の先生と結婚する為に幼稚園児からやり直すことになった俺】
【幼馴染の彼に好きって伝える為、幼稚園児からやり直す私】
社畜OLが学園系乙女ゲームの世界に転生したらモブでした。
星名柚花
恋愛
野々原悠理は高校進学に伴って一人暮らしを始めた。
引越し先のアパートで出会ったのは、見覚えのある男子高校生。
見覚えがあるといっても、それは液晶画面越しの話。
つまり彼は二次元の世界の住人であるはずだった。
ここが前世で遊んでいた学園系乙女ゲームの世界だと知り、愕然とする悠理。
しかし、ヒロインが転入してくるまであと一年ある。
その間、悠理はヒロインの代理を務めようと奮闘するけれど、乙女ゲームの世界はなかなかモブに厳しいようで…?
果たして悠理は無事攻略キャラたちと仲良くなれるのか!?
※たまにシリアスですが、基本は明るいラブコメです。
転生モブは分岐点に立つ〜悪役令嬢かヒロインか、それが問題だ!〜
みおな
恋愛
転生したら、乙女ゲームのモブ令嬢でした。って、どれだけラノベの世界なの?
だけど、ありがたいことに悪役令嬢でもヒロインでもなく、完全なモブ!!
これは離れたところから、乙女ゲームの展開を楽しもうと思っていたのに、どうして私が巻き込まれるの?
私ってモブですよね?
さて、選択です。悪役令嬢ルート?ヒロインルート?
身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~
湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。
「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」
夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。
公爵である夫とから啖呵を切られたが。
翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。
地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。
「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。
一度、言った言葉を撤回するのは難しい。
そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。
徐々に距離を詰めていきましょう。
全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。
第二章から口説きまくり。
第四章で完結です。
第五章に番外編を追加しました。
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編6が完結しました!(2025.11.25)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる