164 / 167
最終章~自己顕示欲~
動機
しおりを挟む
『任せたし、任せた!』
二人にそう声を掛け体育倉庫に入る。
すると、手足を縛られている少女たちが居た。
「柚希! 沙月!」
ケガをしている様子はないが、ぐったりとしている二人に声をかける。
俺の姿を見て安堵した表情をしたが、すぐに表情が変わり何やら叫んでいる。
「もう大丈夫だ。さぁ今のうちに」
「んん、んんん!」
猿ぐつわを解こうとすると二人が抵抗する。
なにしてるんだよ! 今は一刻も早くここから……
ガンッ
突然、後頭部に衝撃が走り、俺はそのまま前のめりに倒れた。
めまいと激痛に耐え、殴った相手を睨む。
柚希が持っていた写真。
ファミレスに客としてやってきた時。
繁華街で柚希を無理やりホテルへ連れ込もうとした時。
そして今、そいつは最も狂気に満ちた表情で立っていた。
まるで虫の足を一本一本ちぎって悦に浸る様な、そんな印象を受けた。
「ぐ……か、景山……」
「ひゃは! ざまぁみろ! お前はそこで大人しく見学しとくんだなぁ」
こいつ、隠れてやがったのか。
柚希たちはそれを教えようとしてたんだ。
「なんだぁその目はぁ? まだ痛めつけ足りないってか!?」
「うぐぁ!」
今度は背中を鉄パイプで殴られる。
こんな痛み生まれて始めてだ。
だけどここで弱音を吐く訳にはいかない。
どれだけ痛めつけられても俺が諦める訳にはいかないんだ!
「はぁはぁ、ちったぁ懲りたかよクソッたれが」
「ゴホッ……ゴホッ」
頭や背中を何度も殴られ、頭からは出血し意識が朦朧とする。
景山も息を切らしている。
「はぁはぁ。あーあ、全くよぉ。クソガキ共が散々手こずらせやがって」
「景山……なんで誘拐なんて、ゴホッゴホッ……」
痛みで思考が回らなくなった俺は、単純な質問をぶつける。
景山も殴り疲れたようだ。
ふらりとしながらも語り始めた。
「最初は俺と柚希は似た物同士で上手くいくと思ったんだけどなぁ。自分の価値を高く見せる為に他人を利用する部分とかさぁ」
フラフラと語っていたと思えば、突然声を荒げて鉄パイプをねじ込んでくる景山。
「だけど蓋を開けてみればどうだ!? 柚希は俺をフリやがった! 誰もがうらやむ完璧な俺をだぞクソが! あぁ全く、俺の人生で最大の屈辱だ!」
「うぐぁっ!」
脇腹にねじ込まれる鉄パイプに徐々に力が入っていった。
痛みに思わず叫ぶ。
「今までの女はちょいと金をチラつかせれば喜んで着いてきたし、それでも首を縦に振らない奴は少し部屋に監禁したら無抵抗で俺を受け入れてたってのによぉ」
部屋に監禁って、もしかしてニュースになってた事件の事か?
周囲に迷惑をかけてまでして自分を高く見せたいのか?
そんなの自己中すぎるだろ!
それに柚希を利用しようとしたのが気に食わない。
それと柚希が『似た者同士』だと?
ふざけるな!
俺はぐりぐりと押し当てられる鉄パイプを掴んだ。
「ゆず……きを、お前みたいな……クズと……一緒にするな!」
「まだ口答えする元気があったのか。なら、これで大人しく寝てろや!」
景山の足が大きく振りかぶられる。
咄嗟に避けようとした時、倉庫の入口が思い切り開けられる。
「そこまでだ景山! もうお前の思い通りにはいかせねぇ!」
「お前にはパンチングマシーンで鍛えた右ストレートをお見舞いしちゃうよ」
外の二人を倒した水樹と田口が体育倉庫に入ってきた。
やばい! それ以上入ってきたらダメだ!
「水樹……は……ちゃ……めだ……」
「友也!」
痛みと息苦しさで上手く喋れない。
俺の姿を見た水樹と田口が駆け寄ろうと一歩踏み出した時
「なっ! 離せ!」
「くそ! 隠れてたんか!」
俺も入ってから気づいたが、扉の両脇に外から見えない様に両サイドに一人ずつ隠れていた。
俺が景山に殴られてる時にそいつ等が参加して来なかった事を不思議に思っていたが、景山から手を出すなと言われていたか、こういう場合の為の保険だったのだろう。
いずれにしても俺の所為で水樹と田口が羽交い締めにされてしまった。
「はっは~ん、残念だったねぇ。お友達が痛ぶられるのを大人しく見てるんだね」
「くそ! 何て力してやがる!」
「これはマズイっしょ!」
どうにか抜け出そうと足掻く二人だが、どうやら外に居る連中とは力の差が違う様だ。
助けに入ろうとするが痛みで身体が言う事を利かない。
そんな俺達を見て、景山は満足そうに笑っている。
「あははは、ざまぁないねぇ。どうせならもっと実用性のある友達を作れよ。先輩からのアドバイスだオラぁ!」
言い終わると同時に景山の蹴りが水樹の腹に刺さる。
「グッ……ゲホッ!」
「水樹くん!」
「だ、大丈夫だ田口……なぁ景山センパイよぉ、沙月まで攫うなんて、欲張り過ぎじゃねぇのか?」
「へぇ、沙月っていうんだ。ソッチの女は折角この俺自らが誘ってやったってのに素敵な彼氏が居るから~とかぬかして断りやがったんだよ」
今の話を聞いて水樹が激昂する。
「てめぇ! そんな事で沙月を攫いやがったのかぁ!!」
「うるさい虫だねぇ。でも、沙月ちゃんはアッチの方も生意気そうな感じだよなぁ。くひひ、沙月ちゃぁん、あとでたっっっっっぷり可愛がってあげるからねぇ~」
「んんっ! んんんんん~!」
「くひひひ、ソソるねぇ~」
「このクソ野郎! 沙月に手を出してみろ! 地獄まで追いかけてやるからな!」
叫びながら必死にもがくが羽交い締めから抜け出せない。
それにしても田口まで無力化するなんて、もしかしてプロでも雇ってんじゃないか?
「いやぁ~別に断られた位じゃ流石の俺もここまでしないさ。ただ、柚希にフラれた後、何か弱みを握ってやろうと尾行していたらソコの女二人してこの男に尻尾振ってやがったのが許せなかったのさ。金も権力も持たない顔だけのコイツになぁ!」
「ぐっはぁ!」
「友也!」
「佐藤君!」
痛い痛い痛い! 顔面を蹴られ口の中が血の味でいっぱいになる。
だけど俺は絶対に弱音は吐かない。
俺が弱音を吐いたら柚希と沙月を不安にさせてしまう。
「それでよくよく調べてみたら柚希とコイツは兄妹だってのが分かってねぇ、納得したよ。道理で俺をイラつかせるのが上手いってねぇ。しかも俺の誘いを断った彼氏が俺を振った女の兄貴だっていうんだからなぁ! 思わず笑っちまったよ、これなら三人一片に痛めつけられるってなぁ!」
下校中なんかに感じた付きまとわれてるような視線もコイツだったのか。
コソコソと報復の準備した挙句、こんな卑劣な手まで使いやがって!
痛みも忘れるほどの怒りがこみあげてくる。
指先から足先までに血が滾ってくるような感じがした。
「ま、そういう訳でそろそろお楽しみタイムと行きますか」
そう言って景山は柚希達の元へ歩いて行く。
アイツを止めないと! 動けよ俺の身体!
恐怖で泣きじゃくる二人に向かって、景山は下卑た笑いを漏らしながら近づいていった。
二人にそう声を掛け体育倉庫に入る。
すると、手足を縛られている少女たちが居た。
「柚希! 沙月!」
ケガをしている様子はないが、ぐったりとしている二人に声をかける。
俺の姿を見て安堵した表情をしたが、すぐに表情が変わり何やら叫んでいる。
「もう大丈夫だ。さぁ今のうちに」
「んん、んんん!」
猿ぐつわを解こうとすると二人が抵抗する。
なにしてるんだよ! 今は一刻も早くここから……
ガンッ
突然、後頭部に衝撃が走り、俺はそのまま前のめりに倒れた。
めまいと激痛に耐え、殴った相手を睨む。
柚希が持っていた写真。
ファミレスに客としてやってきた時。
繁華街で柚希を無理やりホテルへ連れ込もうとした時。
そして今、そいつは最も狂気に満ちた表情で立っていた。
まるで虫の足を一本一本ちぎって悦に浸る様な、そんな印象を受けた。
「ぐ……か、景山……」
「ひゃは! ざまぁみろ! お前はそこで大人しく見学しとくんだなぁ」
こいつ、隠れてやがったのか。
柚希たちはそれを教えようとしてたんだ。
「なんだぁその目はぁ? まだ痛めつけ足りないってか!?」
「うぐぁ!」
今度は背中を鉄パイプで殴られる。
こんな痛み生まれて始めてだ。
だけどここで弱音を吐く訳にはいかない。
どれだけ痛めつけられても俺が諦める訳にはいかないんだ!
「はぁはぁ、ちったぁ懲りたかよクソッたれが」
「ゴホッ……ゴホッ」
頭や背中を何度も殴られ、頭からは出血し意識が朦朧とする。
景山も息を切らしている。
「はぁはぁ。あーあ、全くよぉ。クソガキ共が散々手こずらせやがって」
「景山……なんで誘拐なんて、ゴホッゴホッ……」
痛みで思考が回らなくなった俺は、単純な質問をぶつける。
景山も殴り疲れたようだ。
ふらりとしながらも語り始めた。
「最初は俺と柚希は似た物同士で上手くいくと思ったんだけどなぁ。自分の価値を高く見せる為に他人を利用する部分とかさぁ」
フラフラと語っていたと思えば、突然声を荒げて鉄パイプをねじ込んでくる景山。
「だけど蓋を開けてみればどうだ!? 柚希は俺をフリやがった! 誰もがうらやむ完璧な俺をだぞクソが! あぁ全く、俺の人生で最大の屈辱だ!」
「うぐぁっ!」
脇腹にねじ込まれる鉄パイプに徐々に力が入っていった。
痛みに思わず叫ぶ。
「今までの女はちょいと金をチラつかせれば喜んで着いてきたし、それでも首を縦に振らない奴は少し部屋に監禁したら無抵抗で俺を受け入れてたってのによぉ」
部屋に監禁って、もしかしてニュースになってた事件の事か?
周囲に迷惑をかけてまでして自分を高く見せたいのか?
そんなの自己中すぎるだろ!
それに柚希を利用しようとしたのが気に食わない。
それと柚希が『似た者同士』だと?
ふざけるな!
俺はぐりぐりと押し当てられる鉄パイプを掴んだ。
「ゆず……きを、お前みたいな……クズと……一緒にするな!」
「まだ口答えする元気があったのか。なら、これで大人しく寝てろや!」
景山の足が大きく振りかぶられる。
咄嗟に避けようとした時、倉庫の入口が思い切り開けられる。
「そこまでだ景山! もうお前の思い通りにはいかせねぇ!」
「お前にはパンチングマシーンで鍛えた右ストレートをお見舞いしちゃうよ」
外の二人を倒した水樹と田口が体育倉庫に入ってきた。
やばい! それ以上入ってきたらダメだ!
「水樹……は……ちゃ……めだ……」
「友也!」
痛みと息苦しさで上手く喋れない。
俺の姿を見た水樹と田口が駆け寄ろうと一歩踏み出した時
「なっ! 離せ!」
「くそ! 隠れてたんか!」
俺も入ってから気づいたが、扉の両脇に外から見えない様に両サイドに一人ずつ隠れていた。
俺が景山に殴られてる時にそいつ等が参加して来なかった事を不思議に思っていたが、景山から手を出すなと言われていたか、こういう場合の為の保険だったのだろう。
いずれにしても俺の所為で水樹と田口が羽交い締めにされてしまった。
「はっは~ん、残念だったねぇ。お友達が痛ぶられるのを大人しく見てるんだね」
「くそ! 何て力してやがる!」
「これはマズイっしょ!」
どうにか抜け出そうと足掻く二人だが、どうやら外に居る連中とは力の差が違う様だ。
助けに入ろうとするが痛みで身体が言う事を利かない。
そんな俺達を見て、景山は満足そうに笑っている。
「あははは、ざまぁないねぇ。どうせならもっと実用性のある友達を作れよ。先輩からのアドバイスだオラぁ!」
言い終わると同時に景山の蹴りが水樹の腹に刺さる。
「グッ……ゲホッ!」
「水樹くん!」
「だ、大丈夫だ田口……なぁ景山センパイよぉ、沙月まで攫うなんて、欲張り過ぎじゃねぇのか?」
「へぇ、沙月っていうんだ。ソッチの女は折角この俺自らが誘ってやったってのに素敵な彼氏が居るから~とかぬかして断りやがったんだよ」
今の話を聞いて水樹が激昂する。
「てめぇ! そんな事で沙月を攫いやがったのかぁ!!」
「うるさい虫だねぇ。でも、沙月ちゃんはアッチの方も生意気そうな感じだよなぁ。くひひ、沙月ちゃぁん、あとでたっっっっっぷり可愛がってあげるからねぇ~」
「んんっ! んんんんん~!」
「くひひひ、ソソるねぇ~」
「このクソ野郎! 沙月に手を出してみろ! 地獄まで追いかけてやるからな!」
叫びながら必死にもがくが羽交い締めから抜け出せない。
それにしても田口まで無力化するなんて、もしかしてプロでも雇ってんじゃないか?
「いやぁ~別に断られた位じゃ流石の俺もここまでしないさ。ただ、柚希にフラれた後、何か弱みを握ってやろうと尾行していたらソコの女二人してこの男に尻尾振ってやがったのが許せなかったのさ。金も権力も持たない顔だけのコイツになぁ!」
「ぐっはぁ!」
「友也!」
「佐藤君!」
痛い痛い痛い! 顔面を蹴られ口の中が血の味でいっぱいになる。
だけど俺は絶対に弱音は吐かない。
俺が弱音を吐いたら柚希と沙月を不安にさせてしまう。
「それでよくよく調べてみたら柚希とコイツは兄妹だってのが分かってねぇ、納得したよ。道理で俺をイラつかせるのが上手いってねぇ。しかも俺の誘いを断った彼氏が俺を振った女の兄貴だっていうんだからなぁ! 思わず笑っちまったよ、これなら三人一片に痛めつけられるってなぁ!」
下校中なんかに感じた付きまとわれてるような視線もコイツだったのか。
コソコソと報復の準備した挙句、こんな卑劣な手まで使いやがって!
痛みも忘れるほどの怒りがこみあげてくる。
指先から足先までに血が滾ってくるような感じがした。
「ま、そういう訳でそろそろお楽しみタイムと行きますか」
そう言って景山は柚希達の元へ歩いて行く。
アイツを止めないと! 動けよ俺の身体!
恐怖で泣きじゃくる二人に向かって、景山は下卑た笑いを漏らしながら近づいていった。
0
あなたにおすすめの小説
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ツンデレ王子とヤンデレ執事 (旧 安息を求めた婚約破棄(連載版))
あみにあ
恋愛
公爵家の長女として生まれたシャーロット。
学ぶことが好きで、気が付けば皆の手本となる令嬢へ成長した。
だけど突然妹であるシンシアに嫌われ、そしてなぜか自分を嫌っている第一王子マーティンとの婚約が決まってしまった。
窮屈で居心地の悪い世界で、これが自分のあるべき姿だと言い聞かせるレールにそった人生を歩んでいく。
そんなときある夜会で騎士と出会った。
その騎士との出会いに、新たな想いが芽生え始めるが、彼女に選択できる自由はない。
そして思い悩んだ末、シャーロットが導きだした答えとは……。
表紙イラスト:San+様(Twitterアカウント@San_plus_)
※以前、短編にて投稿しておりました「安息を求めた婚約破棄」の連載版となります。短編を読んでいない方にもわかるようになっておりますので、ご安心下さい。
結末は短編と違いがございますので、最後まで楽しんで頂ければ幸いです。
※毎日更新、全3部構成 全81話。(2020年3月7日21時完結)
★おまけ投稿中★
※小説家になろう様でも掲載しております。
あの日、幼稚園児を助けたけど、歳の差があり過ぎてその子が俺の運命の人になるなんて気付くはずがない。
NOV
恋愛
俺の名前は鎌田亮二、18歳の普通の高校3年生だ。
中学1年の夏休みに俺は小さい頃から片思いをしている幼馴染や友人達と遊園地に遊びに来ていた。
しかし俺の目の前で大きなぬいぐるみを持った女の子が泣いていたので俺は迷子だと思いその子に声をかける。そして流れで俺は女の子の手を引きながら案内所まで連れて行く事になった。
助けた女の子の名前は『カナちゃん』といって、とても可愛らしい女の子だ。
無事に両親にカナちゃんを引き合わす事ができた俺は安心して友人達の所へ戻ろうとしたが、別れ間際にカナちゃんが俺の太ももに抱き着いてきた。そしてカナちゃんは大切なぬいぐるみを俺にくれたんだ。
だから俺もお返しに小学生の頃からリュックにつけている小さなペンギンのぬいぐるみを外してカナちゃんに手渡した。
この時、お互いの名前を忘れないようにぬいぐるみの呼び名を『カナちゃん』『りょうくん』と呼ぶ約束をして別れるのだった。
この時の俺はカナちゃんとはたまたま出会い、そしてたまたま助けただけで、もう二度とカナちゃんと会う事は無いだろうと思っていたんだ。だから当然、カナちゃんの事を運命の人だなんて思うはずもない。それにカナちゃんの初恋の相手が俺でずっと想ってくれていたなんて考えたことも無かった……
7歳差の恋、共に大人へと成長していく二人に奇跡は起こるのか?
NOVがおおくりする『タイムリープ&純愛作品第三弾(三部作完結編)』今ここに感動のラブストーリーが始まる。
※この作品だけを読まれても普通に面白いです。
関連小説【初恋の先生と結婚する為に幼稚園児からやり直すことになった俺】
【幼馴染の彼に好きって伝える為、幼稚園児からやり直す私】
社畜OLが学園系乙女ゲームの世界に転生したらモブでした。
星名柚花
恋愛
野々原悠理は高校進学に伴って一人暮らしを始めた。
引越し先のアパートで出会ったのは、見覚えのある男子高校生。
見覚えがあるといっても、それは液晶画面越しの話。
つまり彼は二次元の世界の住人であるはずだった。
ここが前世で遊んでいた学園系乙女ゲームの世界だと知り、愕然とする悠理。
しかし、ヒロインが転入してくるまであと一年ある。
その間、悠理はヒロインの代理を務めようと奮闘するけれど、乙女ゲームの世界はなかなかモブに厳しいようで…?
果たして悠理は無事攻略キャラたちと仲良くなれるのか!?
※たまにシリアスですが、基本は明るいラブコメです。
転生モブは分岐点に立つ〜悪役令嬢かヒロインか、それが問題だ!〜
みおな
恋愛
転生したら、乙女ゲームのモブ令嬢でした。って、どれだけラノベの世界なの?
だけど、ありがたいことに悪役令嬢でもヒロインでもなく、完全なモブ!!
これは離れたところから、乙女ゲームの展開を楽しもうと思っていたのに、どうして私が巻き込まれるの?
私ってモブですよね?
さて、選択です。悪役令嬢ルート?ヒロインルート?
身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~
湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。
「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」
夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。
公爵である夫とから啖呵を切られたが。
翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。
地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。
「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。
一度、言った言葉を撤回するのは難しい。
そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。
徐々に距離を詰めていきましょう。
全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。
第二章から口説きまくり。
第四章で完結です。
第五章に番外編を追加しました。
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編6が完結しました!(2025.11.25)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる