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アルフリード第一王子
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アルフリード・ファン・デン・ウェースプ。
彼は第一王子で、その純粋たる高貴な血だけでなく、純然たる圧倒的な魔術力と武力、しかも帝王教育を10歳で終えたという異例の知力によって王国の次代の王として、近隣諸国のみならず隅々の王国にまで名がとどろく、稀代の王子であった。
しかもその容姿は獅子のような黄金の髪と、海と空の色を合わせたような深いブルーの眼を併せ持ち、そのかもし出す気品と相成って超絶美形といった美辞麗句では現せないほどのいわゆるイケメンである。
その彼が今自身の執務室で憂鬱な顔で、たたずんでいた。
「ふう・・」
「お疲れですね。アルフリード様。なにかお飲み物でも持ってこさせましょうか?」
彼の有能なる右腕、ルーク・ジャン・ドレーラル第一王子付き補佐官が口を開いた。
「いや、いい・・・。少し疲れた。まったくユイカだったか? あの聖女には脳みそがあるのか?奇妙に高い声で話しかけてきて、きつい香水の匂いで吐きそうになった。だから聖女召喚なんて反対だったんだ!」
「セイアレス大神官は第二王子派ですからね。聖女は第二王子と結婚させるつもりでしょう。代々の聖女は、王族と婚姻するのが慣わしですから・・・。しかしまさか、第二王子を王にする後押しをするために、聖女まで召喚してしまうとは思いませんでした。セイアレス殿の神力をみくびっていましたね」
「あんな女と結婚しなければいけないとは、エルドレッドもついてないな」
「まあそうはいっても、聖女の能力はどの文献にも載っていないのです。聖女の絶大なる未知なる力をエルドレッド王子が手に入れることは、いくら殿下がエルドレッド王子を凌ぐ能力をお持ちでも、避けたいところですね」
「それは暗に、私に聖女に媚を売って虜にしてしまえということなのか?ルーク・・・?」
アルフリードは先ほどの聖女お披露目の祭典を思い出して、それだけは絶対に無理だと思った
。手を絡ませてしなだれかかり、可愛く微笑んで見上げるその眼に映る欲望。
思い出しても反吐が出る。だから女は嫌いなんだ。自分を守ってほしい。
自分に夢中になってほしい。宝石やドレスがほしい。
女と言う生き物は欲望だらけだ。
「聖女様が生理的に受け付けないというのであれば、他の国の王女を娶るということもお考えに入れていただけませんか? このウェースプ王国は広大です。あなた様以外の方に統治できるとは到底思えません。国をお見捨てになるおつもりですか? いくら女の方が苦手だとしても、いずれは王位を継がれるのですから、いつかは王妃様を娶っていただかないと困ります。」
「・・・女が苦手なのではない。女が大嫌いなんだ。そばにいると思うだけで悪寒がする。私は王位に興味は無い。私以外にできるものが居ないから、やっているだけだ」
幼いころからその、他に追随を許さないほどの地位と権力、美貌、能力、を遺憾なく発揮してきた王子にとって、女性は少しでも隙を見せれば自身に襲い掛かり、喰らい尽くそうとする、魔物より性質の悪い獣のようなものだった。
事実、隙あらば既成事実をとばかりに体を使って王子を攻略しようとする女性は、今でもひきをとらない。
物心ついたときからその状態なのである。女性全般を嫌悪するようになったのも無理からぬことだ。
しかしアルフリード王子も現在23歳。結婚適齢期の王族としていまだに女の噂の一つもない現在の状態に、ルーク補佐官は憂慮を隠しきれなかった。
せめて殿下にはなんとしても女性嫌悪症だけでも治してほしい。
ルークはとても叶いそうにもない望みを胸にしまい、大きく溜息をついた。
彼は第一王子で、その純粋たる高貴な血だけでなく、純然たる圧倒的な魔術力と武力、しかも帝王教育を10歳で終えたという異例の知力によって王国の次代の王として、近隣諸国のみならず隅々の王国にまで名がとどろく、稀代の王子であった。
しかもその容姿は獅子のような黄金の髪と、海と空の色を合わせたような深いブルーの眼を併せ持ち、そのかもし出す気品と相成って超絶美形といった美辞麗句では現せないほどのいわゆるイケメンである。
その彼が今自身の執務室で憂鬱な顔で、たたずんでいた。
「ふう・・」
「お疲れですね。アルフリード様。なにかお飲み物でも持ってこさせましょうか?」
彼の有能なる右腕、ルーク・ジャン・ドレーラル第一王子付き補佐官が口を開いた。
「いや、いい・・・。少し疲れた。まったくユイカだったか? あの聖女には脳みそがあるのか?奇妙に高い声で話しかけてきて、きつい香水の匂いで吐きそうになった。だから聖女召喚なんて反対だったんだ!」
「セイアレス大神官は第二王子派ですからね。聖女は第二王子と結婚させるつもりでしょう。代々の聖女は、王族と婚姻するのが慣わしですから・・・。しかしまさか、第二王子を王にする後押しをするために、聖女まで召喚してしまうとは思いませんでした。セイアレス殿の神力をみくびっていましたね」
「あんな女と結婚しなければいけないとは、エルドレッドもついてないな」
「まあそうはいっても、聖女の能力はどの文献にも載っていないのです。聖女の絶大なる未知なる力をエルドレッド王子が手に入れることは、いくら殿下がエルドレッド王子を凌ぐ能力をお持ちでも、避けたいところですね」
「それは暗に、私に聖女に媚を売って虜にしてしまえということなのか?ルーク・・・?」
アルフリードは先ほどの聖女お披露目の祭典を思い出して、それだけは絶対に無理だと思った
。手を絡ませてしなだれかかり、可愛く微笑んで見上げるその眼に映る欲望。
思い出しても反吐が出る。だから女は嫌いなんだ。自分を守ってほしい。
自分に夢中になってほしい。宝石やドレスがほしい。
女と言う生き物は欲望だらけだ。
「聖女様が生理的に受け付けないというのであれば、他の国の王女を娶るということもお考えに入れていただけませんか? このウェースプ王国は広大です。あなた様以外の方に統治できるとは到底思えません。国をお見捨てになるおつもりですか? いくら女の方が苦手だとしても、いずれは王位を継がれるのですから、いつかは王妃様を娶っていただかないと困ります。」
「・・・女が苦手なのではない。女が大嫌いなんだ。そばにいると思うだけで悪寒がする。私は王位に興味は無い。私以外にできるものが居ないから、やっているだけだ」
幼いころからその、他に追随を許さないほどの地位と権力、美貌、能力、を遺憾なく発揮してきた王子にとって、女性は少しでも隙を見せれば自身に襲い掛かり、喰らい尽くそうとする、魔物より性質の悪い獣のようなものだった。
事実、隙あらば既成事実をとばかりに体を使って王子を攻略しようとする女性は、今でもひきをとらない。
物心ついたときからその状態なのである。女性全般を嫌悪するようになったのも無理からぬことだ。
しかしアルフリード王子も現在23歳。結婚適齢期の王族としていまだに女の噂の一つもない現在の状態に、ルーク補佐官は憂慮を隠しきれなかった。
せめて殿下にはなんとしても女性嫌悪症だけでも治してほしい。
ルークはとても叶いそうにもない望みを胸にしまい、大きく溜息をついた。
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