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アルフリードの想い (前編)
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サクラの様子がおかしい。以前からもしやと思っていたが、もしかしてオレの王子の姿に緊張しているようだ。いつも図書館で会うときは普通の態度なのに、王城で会うと途端に他人行儀になる。
オレが話しかけても目さえ合わせてくれない。余りにも頭に来たので実力行使に出ることにした。無理やり頭を掴んでオレの方を向かせるようにした。
「なにかお前、王城でオレに会うといつもおかしいな。やっぱりこの姿が違和感でもあるのか?中身は同じだぞ」
顔の位置は固定してやったのに、器用に目だけ逸らしているサクラを見てイライラが募る。やっと3日ぶりに会えたというのに、こんな状態じゃあオレの公務に支障が出る。仕事なんかやる気にもならない。
「お前はこの前からそうやって逃げるばかりだ。もういい加減オレも実力行使に出させてもらう」
オレはそう言って自分の顔を見せつける様に、彼女に近づける。サクラの顔が照れているのか耳まで真っ赤に染まっている。そんな仕草も可愛くて、本来の目的を忘れてもっといじめてやりたくなってくる。
「ちょっと!!やめてってば!!」
サクラはオレの実力行使に対抗して、両目を閉じた。なるほど、そのままではオレの顔は見えないだろう。だがオレも意外としつこい男なんだ。諦める気はさらさらない。
「目を開けろ。セシリア・・・」
「やだ・・・絶対やだ・・・・!」
いつまで抵抗をつづける気か知らないが、オレはお前とならずっとこのままでいてもいい。それくらいオレはお前を愛している。お前は知らないかもしれないけどな。
「目を開けろ!サクラ!」
「やだったら・・・やだ!!」
サクラはずっとこのままでいる気らしい。オレの方は一向にかまわん。彼女の顔をずっと眺めていられるのなら、仕事なんてくそくらえだ。ルークは顔を赤くして怒るだろうが、これはサクラが悪い。オレを怒らせた。
でもサクラの顔を近くで見ているうちに、何だか妙な気持ちになってきた。オレの息がかかって彼女の黒くて長いまつ毛が揺れる。なんだか彼女を征服したような気持になって、くすぐったい。
自然とその桜色を下唇に吸い寄せらあれるように、キスをしていた。何度も離してはまた唇を合わせる。その柔らかい感触に頭の中が気が狂いそうになってくる。
何度も何度も唇を合わせた。愛している、サクラ・・・。あの時、死にかけたオレを守ろうと必死でエルドレッドに立ち向かった彼女を・・・。オレに裸を見られたと、恥ずかしがって風呂に籠城する彼女も・・・。みんな愛している。
オレはキスの快楽に溺れそうになる自分を、何とか押しとどめてサクラの顔をじっと見つめた。そうして額を彼女の額に押し付けた。サクラがやっとその黒い黒曜石のような瞳を見せてくれた。
オレは自分の狂おしいほどの愛情を隠すように言った。
「オレを避けないでくれ、サクラ・・・。そうでなくてもオレはユーリスと違ってお前といつも一緒にいられる訳じゃない。せっかく会える貴重な時間なのに、避けられるとどうしていいかわからなくなる」
そうしたらサクラは意外なことを言い出した。オレの顔がかっこよすぎたから、顔を見られないのだといった。オレは嬉しくなった。自慢ではないが生まれた時からオレは顔の造作に関しても常々賞賛を浴びてきた。だけど、顔を褒められてこんなにうれしくなったことは初めてだった。この顔に生まれて良かったとさえ思う。
「お前はオレの顔をかっこいいと思うんだな。そうなんだな?」
「・・・そりゃあ、誰でもそう思うと思う・・・」
オレがダメ押しで確認すると、サクラもオレの顔がかっこいいと認めた。ユーリスとどっちが格好いいか聞くと、どっちもかっこいいと返答が来た。まあ今はこれで許してやろう。いずれはオレの嫁にするつもりだからな。オレは意外としつこいんだ。
オレが話しかけても目さえ合わせてくれない。余りにも頭に来たので実力行使に出ることにした。無理やり頭を掴んでオレの方を向かせるようにした。
「なにかお前、王城でオレに会うといつもおかしいな。やっぱりこの姿が違和感でもあるのか?中身は同じだぞ」
顔の位置は固定してやったのに、器用に目だけ逸らしているサクラを見てイライラが募る。やっと3日ぶりに会えたというのに、こんな状態じゃあオレの公務に支障が出る。仕事なんかやる気にもならない。
「お前はこの前からそうやって逃げるばかりだ。もういい加減オレも実力行使に出させてもらう」
オレはそう言って自分の顔を見せつける様に、彼女に近づける。サクラの顔が照れているのか耳まで真っ赤に染まっている。そんな仕草も可愛くて、本来の目的を忘れてもっといじめてやりたくなってくる。
「ちょっと!!やめてってば!!」
サクラはオレの実力行使に対抗して、両目を閉じた。なるほど、そのままではオレの顔は見えないだろう。だがオレも意外としつこい男なんだ。諦める気はさらさらない。
「目を開けろ。セシリア・・・」
「やだ・・・絶対やだ・・・・!」
いつまで抵抗をつづける気か知らないが、オレはお前とならずっとこのままでいてもいい。それくらいオレはお前を愛している。お前は知らないかもしれないけどな。
「目を開けろ!サクラ!」
「やだったら・・・やだ!!」
サクラはずっとこのままでいる気らしい。オレの方は一向にかまわん。彼女の顔をずっと眺めていられるのなら、仕事なんてくそくらえだ。ルークは顔を赤くして怒るだろうが、これはサクラが悪い。オレを怒らせた。
でもサクラの顔を近くで見ているうちに、何だか妙な気持ちになってきた。オレの息がかかって彼女の黒くて長いまつ毛が揺れる。なんだか彼女を征服したような気持になって、くすぐったい。
自然とその桜色を下唇に吸い寄せらあれるように、キスをしていた。何度も離してはまた唇を合わせる。その柔らかい感触に頭の中が気が狂いそうになってくる。
何度も何度も唇を合わせた。愛している、サクラ・・・。あの時、死にかけたオレを守ろうと必死でエルドレッドに立ち向かった彼女を・・・。オレに裸を見られたと、恥ずかしがって風呂に籠城する彼女も・・・。みんな愛している。
オレはキスの快楽に溺れそうになる自分を、何とか押しとどめてサクラの顔をじっと見つめた。そうして額を彼女の額に押し付けた。サクラがやっとその黒い黒曜石のような瞳を見せてくれた。
オレは自分の狂おしいほどの愛情を隠すように言った。
「オレを避けないでくれ、サクラ・・・。そうでなくてもオレはユーリスと違ってお前といつも一緒にいられる訳じゃない。せっかく会える貴重な時間なのに、避けられるとどうしていいかわからなくなる」
そうしたらサクラは意外なことを言い出した。オレの顔がかっこよすぎたから、顔を見られないのだといった。オレは嬉しくなった。自慢ではないが生まれた時からオレは顔の造作に関しても常々賞賛を浴びてきた。だけど、顔を褒められてこんなにうれしくなったことは初めてだった。この顔に生まれて良かったとさえ思う。
「お前はオレの顔をかっこいいと思うんだな。そうなんだな?」
「・・・そりゃあ、誰でもそう思うと思う・・・」
オレがダメ押しで確認すると、サクラもオレの顔がかっこいいと認めた。ユーリスとどっちが格好いいか聞くと、どっちもかっこいいと返答が来た。まあ今はこれで許してやろう。いずれはオレの嫁にするつもりだからな。オレは意外としつこいんだ。
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