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ドSデューク王
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私は今の自分が置かれた状況に愕然とした。私の目の前には2メートルを超える怪鳥。そしてその傍らには、日本黒犬のレオール。そして私の背後にはイケメン王様がおそらくいる。
やばい。いつからいたんだ。どうして気配すらしない・・・いや、シューリ見てたんだったら言ってくれよ・・・。
私はおそるおそる振り返ってみる・・・とそこに満面笑顔のデューク王とその近衛兵達ががん首そろえて立っていた。皆、巨大な虹色の怪鳥に目を奪われて固まっている。
あっちゃーーー!いやこれは希少種の日本虹鳥なんですぅ。っていっても信用しないだろうな。
「あの、この鳥・・道に迷ったみたいですね。はやくお家に帰って貰いましょう」
といって手でしっしっと追い払う仕草をしてみる。
「ユリカ・・・これは守護獣なんだろう?そしてたった今、お前の守護精霊になった。違うかい?」
やっぱり王様の目はごまかせないよねぇ。日本人特有の笑ってごまかす感じで話を逸らそうとしたが、まだまだデューク王は突っ込んできた。
「この煌めきと大きさでから推測するに、おそらくこの守護獣も5大精霊のうちの一人だよね」
5大精霊と聞いて、後ろに控えている近衛兵達がどよめきはじめる。私は観念して正直に答えた。
「よく分かりませんが火の精霊だといってました。でも・・・・あの・・お願いします。私の守護精霊なんです。小さくなって目立たなくなってもらいますから、このお城に私と一緒に置いてもらえませんか?」
胸の前で両手の指を絡ませて、お願いのポーズを作る。目を少し潤ませれば完璧だ!!
「そうだな。お前が私の願いを聞いてくれれば置いてやってもいいよ。希少種の日本虹鳥ということでいいんだろう」
やっぱり私がシューリに言っていたこと聞いていたんだね。
「ああ、でもユリカが聖女だってことが近衛兵達にばれてしまったね、どうしようか・・・。聖女に侍女の仕事をさせているなんて事は、ともすれば国の威信に関わるからね。王の資質さえ問われかねない」
いや。あんたそんなこと思ってる顔してないよ。私を苛めてむっちゃ楽しんでるよね。超笑顔だよ。
「全員この場で殺してしまおうか・・・?」
悪魔がいるとしたらこんな顔に違いない。ものすごく黒い笑顔でおっしゃった。近衛兵達が固まる。
「「「・・・・・!!!!」」」
冗談を言っているような顔ではないのが見て取れる。本気だ。本気だよこの人。いやいや。私のせいで誰かが死ぬのは困る。第一、夢見が悪い。
「あのう。私は聖女ではなくて、性女なんです。体を売るほうの・・・。なので秘密はばれてないと思います。ということで掃除の続きがありますので、私お暇させて頂きます」
と強引に話をつけて部屋から出ようとする。するとシューリは姿を縮めて10センチサイズになると私の肩に止まった。日本黒犬のレオールも私の傍らに立ちデューク王の動向を見守る。
「そうだな。ユリカ・・・お前が性女というなら、どうだ私に体を売ってみないか?金はいくらでもやるぞ」
なに言い出すんだ急にこいつは!!っていうかあんた不能じゃないのか?!!
「結構です。お断りします。断固拒否します。未来永劫不可能です!」
即答してやった!
「残念だな。お前は私と寝所を共にしたくないというのか?」
デューク王が私の傍に近づいてきて、指で私の顎の下に触れる。そしてその超絶端正な顔で微笑む。
《 黒服さん!!この人出禁でお願いします!!》
残念でした。私は元彼のせいでイケメンを見ると吐き気がするくらい嫌な気分になれる体質になっているんです。
私は眉根を寄せて、ゴキブリでも見るような目でデューク王を見る。その様子に彼も観念したようだ。
お色気作戦は私には効かんぞ!!!あんたの後ろに立っているその超普通、激平凡な顔の近衛兵なら話は別だがな・・・。うわ。本当に理想の男だわ。
「でも困ったな。結婚式は1ヵ月後だと言うのに、私は性女のユリカに心をすっかり奪われてしまったようだ。しかし結婚を破棄すれば、隣国のブレダ王国が黙っていないだろうね。
戦争になるだろうことは間違いない。ブレダ王国はわがボッシュ王国に匹敵する軍隊を擁しているから、一旦戦争が起きればたくさんの犠牲者が出るだろうね」
このデューク王は私を困らせて楽しみたいだけなんだ。その証拠に私を見る眼には愛情の欠片も感じない。
「・・・エリョリーナ王女と結婚したくないだけなんでしょう?」
ずばり聞いてみた。
「まあそういうことだね。私はあんな見栄えはいいけど頭の中が空っぽな女と一生過ごすなんて有り得ない。子供を作る行為すら拷問に感じる」
「私も見栄えはそこそこいいですけど、頭の中は空っぽとまでは言いませんが頭脳明晰って訳ではないですよ・・・」
「ああ、そうだな。だがお前の頭の中には代わりに違うものが詰まっていて面白い。私に堕ちないところもいい。ずっと飽きさせないでいてくれそうだ」
うわぁ。私はあんたのおもちゃじゃありませんから・・・・!!
「ぜひエリョリーナ王女と結婚してくだい。お似合いですよ。私のことは是非忘れてください」
踵を返して去ろうとすると、突然腕を掴まれた。
「まだ、なにか?」
怪訝そうな声で聞く。
「私の願いを聞いてもらう約束だよ。そうだなエリョリーナ王女との婚約破棄を頼もう。結婚式は1ヵ月後だ。それまでにブレダ王国と戦争にならないようにうまく婚約破棄してくれ。お前なら楽しませてくれそうだ」
最後のほうに本音が出てますよ!!デューク王!!
仕方ない、約束したからには頑張ろう。いざとなったらボッシュ王国を出れば済むことだ。私には護衛にもなる布団と掛け布団が揃っている。野宿はばっちりだ。
私は、デューク王とエリョリーナ王女の婚約破棄作戦を開始する事にした。
やばい。いつからいたんだ。どうして気配すらしない・・・いや、シューリ見てたんだったら言ってくれよ・・・。
私はおそるおそる振り返ってみる・・・とそこに満面笑顔のデューク王とその近衛兵達ががん首そろえて立っていた。皆、巨大な虹色の怪鳥に目を奪われて固まっている。
あっちゃーーー!いやこれは希少種の日本虹鳥なんですぅ。っていっても信用しないだろうな。
「あの、この鳥・・道に迷ったみたいですね。はやくお家に帰って貰いましょう」
といって手でしっしっと追い払う仕草をしてみる。
「ユリカ・・・これは守護獣なんだろう?そしてたった今、お前の守護精霊になった。違うかい?」
やっぱり王様の目はごまかせないよねぇ。日本人特有の笑ってごまかす感じで話を逸らそうとしたが、まだまだデューク王は突っ込んできた。
「この煌めきと大きさでから推測するに、おそらくこの守護獣も5大精霊のうちの一人だよね」
5大精霊と聞いて、後ろに控えている近衛兵達がどよめきはじめる。私は観念して正直に答えた。
「よく分かりませんが火の精霊だといってました。でも・・・・あの・・お願いします。私の守護精霊なんです。小さくなって目立たなくなってもらいますから、このお城に私と一緒に置いてもらえませんか?」
胸の前で両手の指を絡ませて、お願いのポーズを作る。目を少し潤ませれば完璧だ!!
「そうだな。お前が私の願いを聞いてくれれば置いてやってもいいよ。希少種の日本虹鳥ということでいいんだろう」
やっぱり私がシューリに言っていたこと聞いていたんだね。
「ああ、でもユリカが聖女だってことが近衛兵達にばれてしまったね、どうしようか・・・。聖女に侍女の仕事をさせているなんて事は、ともすれば国の威信に関わるからね。王の資質さえ問われかねない」
いや。あんたそんなこと思ってる顔してないよ。私を苛めてむっちゃ楽しんでるよね。超笑顔だよ。
「全員この場で殺してしまおうか・・・?」
悪魔がいるとしたらこんな顔に違いない。ものすごく黒い笑顔でおっしゃった。近衛兵達が固まる。
「「「・・・・・!!!!」」」
冗談を言っているような顔ではないのが見て取れる。本気だ。本気だよこの人。いやいや。私のせいで誰かが死ぬのは困る。第一、夢見が悪い。
「あのう。私は聖女ではなくて、性女なんです。体を売るほうの・・・。なので秘密はばれてないと思います。ということで掃除の続きがありますので、私お暇させて頂きます」
と強引に話をつけて部屋から出ようとする。するとシューリは姿を縮めて10センチサイズになると私の肩に止まった。日本黒犬のレオールも私の傍らに立ちデューク王の動向を見守る。
「そうだな。ユリカ・・・お前が性女というなら、どうだ私に体を売ってみないか?金はいくらでもやるぞ」
なに言い出すんだ急にこいつは!!っていうかあんた不能じゃないのか?!!
「結構です。お断りします。断固拒否します。未来永劫不可能です!」
即答してやった!
「残念だな。お前は私と寝所を共にしたくないというのか?」
デューク王が私の傍に近づいてきて、指で私の顎の下に触れる。そしてその超絶端正な顔で微笑む。
《 黒服さん!!この人出禁でお願いします!!》
残念でした。私は元彼のせいでイケメンを見ると吐き気がするくらい嫌な気分になれる体質になっているんです。
私は眉根を寄せて、ゴキブリでも見るような目でデューク王を見る。その様子に彼も観念したようだ。
お色気作戦は私には効かんぞ!!!あんたの後ろに立っているその超普通、激平凡な顔の近衛兵なら話は別だがな・・・。うわ。本当に理想の男だわ。
「でも困ったな。結婚式は1ヵ月後だと言うのに、私は性女のユリカに心をすっかり奪われてしまったようだ。しかし結婚を破棄すれば、隣国のブレダ王国が黙っていないだろうね。
戦争になるだろうことは間違いない。ブレダ王国はわがボッシュ王国に匹敵する軍隊を擁しているから、一旦戦争が起きればたくさんの犠牲者が出るだろうね」
このデューク王は私を困らせて楽しみたいだけなんだ。その証拠に私を見る眼には愛情の欠片も感じない。
「・・・エリョリーナ王女と結婚したくないだけなんでしょう?」
ずばり聞いてみた。
「まあそういうことだね。私はあんな見栄えはいいけど頭の中が空っぽな女と一生過ごすなんて有り得ない。子供を作る行為すら拷問に感じる」
「私も見栄えはそこそこいいですけど、頭の中は空っぽとまでは言いませんが頭脳明晰って訳ではないですよ・・・」
「ああ、そうだな。だがお前の頭の中には代わりに違うものが詰まっていて面白い。私に堕ちないところもいい。ずっと飽きさせないでいてくれそうだ」
うわぁ。私はあんたのおもちゃじゃありませんから・・・・!!
「ぜひエリョリーナ王女と結婚してくだい。お似合いですよ。私のことは是非忘れてください」
踵を返して去ろうとすると、突然腕を掴まれた。
「まだ、なにか?」
怪訝そうな声で聞く。
「私の願いを聞いてもらう約束だよ。そうだなエリョリーナ王女との婚約破棄を頼もう。結婚式は1ヵ月後だ。それまでにブレダ王国と戦争にならないようにうまく婚約破棄してくれ。お前なら楽しませてくれそうだ」
最後のほうに本音が出てますよ!!デューク王!!
仕方ない、約束したからには頑張ろう。いざとなったらボッシュ王国を出れば済むことだ。私には護衛にもなる布団と掛け布団が揃っている。野宿はばっちりだ。
私は、デューク王とエリョリーナ王女の婚約破棄作戦を開始する事にした。
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