17 / 33
私の人形は良い人形‥ 後編
しおりを挟む
ダリアは何日か寝込んだ後、立派なベッドの上で横になっていました。ベッドの脇にある椅子には伯爵が腰掛けていました。
「ダリアさん、ルカの為に怪我をさせてしまってすまない。」
「‥いえ、こちらこそ手厚く治療して頂いて感謝しています。」
「‥あっ、いやそれは当然の事だから‥。」
「‥あっ、いえ、でも‥ありがとうございます。」
「‥‥。」
ダリアは最初の感じの悪い伯爵しか知りませんでしたので、今目の前にいる優しい伯爵の態度に戸惑っていました。気まずさを感じたダリアは体を起こしてベッドから立ち上がって部屋を出ようとしました。ですが、体に力が入らずに倒れてしまいました。
「ダリア様‥!」
お部屋にいた使用人の女性がダリアに近寄ろうとするのを伯爵は制して、自身がダリアを抱き抱えてベッドへ寝かせました。
そして伯爵はダリアの手を取り、驚く事を言いました。
「‥ダリアさん、息子のルカがあれから見違えるように明るくなったんだ。それに‥勉強まで自発的にやり始めたんだ。それを見て、思ったんだが、その‥私と結婚してルカの母親になっては貰えないだろうか?君がルカのそばに母親となってついていてくれたら、ルカはもっと立派に成長すると思う。」
「ルカ様の母親に‥ですか?」
「‥ああ、どうだろうか。返事は今すぐでなくて良いから、考えておいて欲しい。」
「分かりました。」
ダリアは突然の伯爵からのプロポーズに困惑しましたが、結局結婚する事に決めました。
そして一年後、伯爵の子供を身篭り出産しました。
オギャー、オギャー、
「奥様、元気な女の子ですよ。」
「‥私の赤ちゃん‥。」
助産師が産まれたての赤ちゃんをダリアに抱かせてやると、ダリアは布に包まれた可愛い赤ちゃんを抱いたまま眠りにつきました。
何時間か経った後、ダリアは目覚めてすぐに自分のそばにいるはずの赤ちゃんが居なくなってる事に気付きました。
「‥誰か、誰か赤ちゃんを知らない?」
ダリアの部屋に使用人が入って来て、なんと答えて良いのか分からない表情でダリアを見てきました。
「‥奥様、赤ちゃんはあれからすぐに亡くなられました。」
「嘘!」
「‥奥様、赤ちゃんはもう亡くなったのです。」
「‥嘘!嘘!信じない!早く赤ちゃんを連れて来てー!」
ダリアは頭を掻きむしり、ベッドから飛びだすと屋敷中を裸足で歩きまわりました。
「赤ちゃん、赤ちゃんはどこ?あなたを名前で呼ばないから返事をしてくれないのね。‥アン!あなたの名前はアンよ!アン!返事をして!」
ダリアは2日間屋敷中を歩きまわると、気を失って倒れてしまいました。
そして次に目覚めた時は、すえた匂いのする薄い毛布を被って固いベッドに横になっていました。
「‥赤ちゃん‥私のアン‥。」
ダリアは屋敷中を徘徊できないように、屋根裏の鍵付きの部屋に閉じ込められてしまったようです。
「‥ご主人様、奥様が目覚められましたが‥。」
「気のふれた女を妻だと呼ぶわけがないだろ!それにあの女をルカの母親にする訳にはいかない!後で屋敷の外へ捨てておけ!」
「‥‥はい。」
使用人はやりきれない思いを抱えながらも、伯爵に言われた通りにダリアをベッドから引きずり出し、屋敷の外へ放り出しました。
「‥奥様、ごめんなさい。ごめんなさい。‥でも逆らえば奥様のお命も我々の命も無いのです。‥命があるだけでも幸運な事なのです。奥様の前の奥様や、前の前の奥様は殺されてしまいましたからね‥。それに比べたら‥奥様は幸運です。
そもそも奥様のお産みになったお子様が男の子でしたら‥こんな事にはなってはいなかったでしょう‥。」
使用人はダリアの手に、自分の持ってるお金をそっと握らせてやり、厨房からこっそり持ち出した食べ物を袋ごと反対の手に持たせてやりました。
「‥奥様!お元気で!」
使用人はダリアに別れを告げると、走って屋敷の中へ戻って行きました。
「‥私の赤ちゃん‥私のアン‥。」
ダリアはまだ赤ちゃんの死を受け入れられずに、この状況すら把握できずに‥しばらくその場に立っていました。
すると、ダリアの元に大きな荷物を抱えたルカが現れました。
「ダリアさん、これをあなたに‥。」
「‥アン!」
ダリアはルカから荷物を奪い取ると、中からアンそっくりの人形を取り出して抱きしめました。
「‥ダリアさん、ごめんなさい。僕がしてあげられるのはこれくらあなんです。‥この人形の中には赤ちゃんの爪と髪の毛が入っています。‥この子を赤ちゃんだと思って、大切にしてあげて下さい。」
「‥アン、可愛い私のアン!」
ダリアは人形を抱きしめて泣きながら喜びました。
「‥ダリアさん、実家へ帰り辛いようなら‥僕の知り合いの教会で子供達の面倒を見てくれる人を探しているのですが‥、よければ行ってみませんか。」
ルカはそう言って、ダリアに知り合いの教会の地図と紹介状を渡しました。
「‥ルカ様、ありがとうございます。」
ダリアはルカに何度も頭を下げて、去って行きました。
ルカはダリアの姿が見えなくなるまで見送ると、屋敷の中へ戻りました。
「ルカ様‥。また死人を掘り返して良からぬ物を作ったのですね。‥あまり良いご趣味とは言えませんよ。」
「ゼルダ、あの人形は良い人形だから心配は要らないよ。それに、これは趣味でやってる訳ではないんだ。‥何もしてやれない僕なりのせめてもの償いなんだ。」
「‥償い‥ですか?」
「ああ、そうだ。‥父の最初の妻である母が僕を産んですぐに死んだのが事の始まりだった。父は僕以外にも男の子が欲しかったんだ。だから母の後に何人もの後妻を迎えた。だが彼女らは誰一人として男の赤ちゃんを産まなかった。‥その為、彼女達は乳飲み子を抱えたまま父に捨てられた‥。彼女らは、正当な額の養育費や財産、持参金の返金を父に求めてきたが、父はそれに怒り、彼女達を乳飲み子と共に殺してしまっていた。
‥そんな彼女達の魂を救うべく、僕は殺されて埋葬された後の彼女達の骨や髪や爪を取り出しては集めて人形にしていたんだ。
だがそれが仇となり、彼女達を悪霊化させてしまったのだが‥。
悪霊化した彼女達から僕を救ってくれたダリアさんの赤ちゃんは‥‥父がこれまでの女性のようにダリアさんが養育費を求めてこないように、殺してしまったのだが‥。きっとダリアさんに大切にされて、悪霊化する事などないだろうよ。」
「‥そうですか。」
ルカは昔から心を許していた使用人のゼルダにそう言うと書斎のデスクにつき、書類の決裁に取り掛かりました。‥最近は父から後継者として認められ、仕事を任されるようになったのです。
その後ルカは知り合いの教会からの手紙で、ダリアが生き生きと過ごしている事を知りました。
あの赤ちゃんの人形は‥教会でダリアさん以外の人達にも大切にされているようでした。
end.
「ダリアさん、ルカの為に怪我をさせてしまってすまない。」
「‥いえ、こちらこそ手厚く治療して頂いて感謝しています。」
「‥あっ、いやそれは当然の事だから‥。」
「‥あっ、いえ、でも‥ありがとうございます。」
「‥‥。」
ダリアは最初の感じの悪い伯爵しか知りませんでしたので、今目の前にいる優しい伯爵の態度に戸惑っていました。気まずさを感じたダリアは体を起こしてベッドから立ち上がって部屋を出ようとしました。ですが、体に力が入らずに倒れてしまいました。
「ダリア様‥!」
お部屋にいた使用人の女性がダリアに近寄ろうとするのを伯爵は制して、自身がダリアを抱き抱えてベッドへ寝かせました。
そして伯爵はダリアの手を取り、驚く事を言いました。
「‥ダリアさん、息子のルカがあれから見違えるように明るくなったんだ。それに‥勉強まで自発的にやり始めたんだ。それを見て、思ったんだが、その‥私と結婚してルカの母親になっては貰えないだろうか?君がルカのそばに母親となってついていてくれたら、ルカはもっと立派に成長すると思う。」
「ルカ様の母親に‥ですか?」
「‥ああ、どうだろうか。返事は今すぐでなくて良いから、考えておいて欲しい。」
「分かりました。」
ダリアは突然の伯爵からのプロポーズに困惑しましたが、結局結婚する事に決めました。
そして一年後、伯爵の子供を身篭り出産しました。
オギャー、オギャー、
「奥様、元気な女の子ですよ。」
「‥私の赤ちゃん‥。」
助産師が産まれたての赤ちゃんをダリアに抱かせてやると、ダリアは布に包まれた可愛い赤ちゃんを抱いたまま眠りにつきました。
何時間か経った後、ダリアは目覚めてすぐに自分のそばにいるはずの赤ちゃんが居なくなってる事に気付きました。
「‥誰か、誰か赤ちゃんを知らない?」
ダリアの部屋に使用人が入って来て、なんと答えて良いのか分からない表情でダリアを見てきました。
「‥奥様、赤ちゃんはあれからすぐに亡くなられました。」
「嘘!」
「‥奥様、赤ちゃんはもう亡くなったのです。」
「‥嘘!嘘!信じない!早く赤ちゃんを連れて来てー!」
ダリアは頭を掻きむしり、ベッドから飛びだすと屋敷中を裸足で歩きまわりました。
「赤ちゃん、赤ちゃんはどこ?あなたを名前で呼ばないから返事をしてくれないのね。‥アン!あなたの名前はアンよ!アン!返事をして!」
ダリアは2日間屋敷中を歩きまわると、気を失って倒れてしまいました。
そして次に目覚めた時は、すえた匂いのする薄い毛布を被って固いベッドに横になっていました。
「‥赤ちゃん‥私のアン‥。」
ダリアは屋敷中を徘徊できないように、屋根裏の鍵付きの部屋に閉じ込められてしまったようです。
「‥ご主人様、奥様が目覚められましたが‥。」
「気のふれた女を妻だと呼ぶわけがないだろ!それにあの女をルカの母親にする訳にはいかない!後で屋敷の外へ捨てておけ!」
「‥‥はい。」
使用人はやりきれない思いを抱えながらも、伯爵に言われた通りにダリアをベッドから引きずり出し、屋敷の外へ放り出しました。
「‥奥様、ごめんなさい。ごめんなさい。‥でも逆らえば奥様のお命も我々の命も無いのです。‥命があるだけでも幸運な事なのです。奥様の前の奥様や、前の前の奥様は殺されてしまいましたからね‥。それに比べたら‥奥様は幸運です。
そもそも奥様のお産みになったお子様が男の子でしたら‥こんな事にはなってはいなかったでしょう‥。」
使用人はダリアの手に、自分の持ってるお金をそっと握らせてやり、厨房からこっそり持ち出した食べ物を袋ごと反対の手に持たせてやりました。
「‥奥様!お元気で!」
使用人はダリアに別れを告げると、走って屋敷の中へ戻って行きました。
「‥私の赤ちゃん‥私のアン‥。」
ダリアはまだ赤ちゃんの死を受け入れられずに、この状況すら把握できずに‥しばらくその場に立っていました。
すると、ダリアの元に大きな荷物を抱えたルカが現れました。
「ダリアさん、これをあなたに‥。」
「‥アン!」
ダリアはルカから荷物を奪い取ると、中からアンそっくりの人形を取り出して抱きしめました。
「‥ダリアさん、ごめんなさい。僕がしてあげられるのはこれくらあなんです。‥この人形の中には赤ちゃんの爪と髪の毛が入っています。‥この子を赤ちゃんだと思って、大切にしてあげて下さい。」
「‥アン、可愛い私のアン!」
ダリアは人形を抱きしめて泣きながら喜びました。
「‥ダリアさん、実家へ帰り辛いようなら‥僕の知り合いの教会で子供達の面倒を見てくれる人を探しているのですが‥、よければ行ってみませんか。」
ルカはそう言って、ダリアに知り合いの教会の地図と紹介状を渡しました。
「‥ルカ様、ありがとうございます。」
ダリアはルカに何度も頭を下げて、去って行きました。
ルカはダリアの姿が見えなくなるまで見送ると、屋敷の中へ戻りました。
「ルカ様‥。また死人を掘り返して良からぬ物を作ったのですね。‥あまり良いご趣味とは言えませんよ。」
「ゼルダ、あの人形は良い人形だから心配は要らないよ。それに、これは趣味でやってる訳ではないんだ。‥何もしてやれない僕なりのせめてもの償いなんだ。」
「‥償い‥ですか?」
「ああ、そうだ。‥父の最初の妻である母が僕を産んですぐに死んだのが事の始まりだった。父は僕以外にも男の子が欲しかったんだ。だから母の後に何人もの後妻を迎えた。だが彼女らは誰一人として男の赤ちゃんを産まなかった。‥その為、彼女達は乳飲み子を抱えたまま父に捨てられた‥。彼女らは、正当な額の養育費や財産、持参金の返金を父に求めてきたが、父はそれに怒り、彼女達を乳飲み子と共に殺してしまっていた。
‥そんな彼女達の魂を救うべく、僕は殺されて埋葬された後の彼女達の骨や髪や爪を取り出しては集めて人形にしていたんだ。
だがそれが仇となり、彼女達を悪霊化させてしまったのだが‥。
悪霊化した彼女達から僕を救ってくれたダリアさんの赤ちゃんは‥‥父がこれまでの女性のようにダリアさんが養育費を求めてこないように、殺してしまったのだが‥。きっとダリアさんに大切にされて、悪霊化する事などないだろうよ。」
「‥そうですか。」
ルカは昔から心を許していた使用人のゼルダにそう言うと書斎のデスクにつき、書類の決裁に取り掛かりました。‥最近は父から後継者として認められ、仕事を任されるようになったのです。
その後ルカは知り合いの教会からの手紙で、ダリアが生き生きと過ごしている事を知りました。
あの赤ちゃんの人形は‥教会でダリアさん以外の人達にも大切にされているようでした。
end.
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
もしもゲーム通りになってたら?
クラッベ
恋愛
よくある転生もので悪役令嬢はいい子に、ヒロインが逆ハーレム狙いの悪女だったりしますが
もし、転生者がヒロインだけで、悪役令嬢がゲーム通りの悪人だったなら?
全てがゲーム通りに進んだとしたら?
果たしてヒロインは幸せになれるのか
※3/15 思いついたのが出来たので、おまけとして追加しました。
※9/28 また新しく思いつきましたので掲載します。今後も何か思いつきましたら更新しますが、基本的には「完結」とさせていただいてます。9/29も一話更新する予定です。
※2/8 「パターンその6・おまけ」を更新しました。
※4/14「パターンその7・おまけ」を更新しました。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
死にキャラに転生したけど、仲間たちに全力で守られて溺愛されています。
藤原遊
恋愛
「死ぬはずだった運命なんて、冒険者たちが全力で覆してくれる!」
街を守るために「死ぬ役目」を覚悟した私。
だけど、未来をやり直す彼らに溺愛されて、手放してくれません――!?
街を守り「死ぬ役目」に転生したスフィア。
彼女が覚悟を決めたその時――冒険者たちが全力で守り抜くと誓った!
未来を変えるため、スフィアを何度でも守る彼らの執着は止まらない!?
「君が笑っているだけでいい。それが、俺たちのすべてだ。」
運命に抗う冒険者たちが織り成す、異世界溺愛ファンタジー!
蝋燭
悠十
恋愛
教会の鐘が鳴る。
それは、祝福の鐘だ。
今日、世界を救った勇者と、この国の姫が結婚したのだ。
カレンは幸せそうな二人を見て、悲し気に目を伏せた。
彼女は勇者の恋人だった。
あの日、勇者が記憶を失うまでは……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる