7 / 365
古代遺跡の出来事
第四話 冒険者たち2(2019年2月11日修正)
しおりを挟む
月の魔女とよばれるまで
第四話 冒険者たち2(2019年2月11日修正)
開拓村が滅亡した翌日、冒険者パーティー荒野の狼は別ルートから古代遺跡にたどり着いていた。大きい遺跡を前に、パーティーメンバーは遺跡を見上げるしかない。
「ここが、古代遺跡か。大きいというのもあるが、とてつもなく雰囲気があるな。厳かと言うか」
「確かにそんな感じ。妙に、威圧感を感じるのよね。ここに邪教の集団が居るのなら、あたしたちじゃ危ないどころの話じゃなくなるよ」
「俺としては、ここに猛者がいるならそれだけで十分だぜ」
「ガレム、戦闘狂みたいなことを言わない。それでなくても、ここは難易度が高いって開拓村近くの町の冒険者ギルドから口を酸っぱくして言われたでしょう」
ヘレナがガレムをたしなめる。それを見つつ、パウエルは古代遺跡から感じる気配から厳しいかも知れない事を感じていた。
「Dランクで来るのは自殺行為だったか?」
「Cランクでもきついって言われてるって聞いたよ?出来れば鋼鉄以上の武器は必須だって」
「鉄のハンドアックスじゃ、ちょいと辛いかもしれねえなあ」
「わたくしも鋼鉄のメイスを折られてるから、今は鉄のメイスしかないわ。とりあえず、中に入りましょう」
ヘレナの言葉に、パウエルたちは頷く。
古代遺跡一階は、モンスターの数も少なく質も高くないようだ。入ってすぐに現れたのがEランクモンスターコボルドだったからだ。
「コボルドなら、別段Dランクでも問題ない気がするが・・・」
「一階だから、そこまで強いのが居ないのかも?奥に行けば行くほど強くなるのはダンジョンと一緒って事なんだろうね」
パウエルの言葉にミリアが観察して手に入れた情報を口にする。気配が探れる距離に、強いモンスターは居ないのが感じられるからだ。
盗賊として、ミリアは気配察知大と生命探知中と隠形中、聞き耳中に罠探知中に罠解除大を持っている。実際、Cランク上がりたてとは言え、そこまでスキルを持っている人間は少ない。
特に、生命探知は覚えるのが大変なため重宝していた。モンスターの気配もそうだが、強大な相手も生命探知の範囲内なら分かるため、避けることも出来るからだった。
パウエルも剣を扱うだけに、気配察知は持っている。が、ミリアほど研ぎ澄まされたものではない為、相対する敵の動きを察知するのに使う程度だ。剣技中と剣の扱い中を持つ為、剣の扱いはかなり上手い。盾防御小も持つことから、鉄で補強された木製のラウンドシールドを片腕に装備していた。
ガレムは、パワータイプの戦士だけに、筋力増強中と体力増強中を持つがそれ以外増強スキルを持たない。完全なる脳筋なのだ。斧扱い中を持つため、大型の斧だろうが扱うことが出来ることから火力が一番高い。
ヘレナは神官として四年ほどとまだ信仰がそこまで強くない。魔力自体はこの世界の人間としては多い方だが、それでもヒール10回が限界だ。ヒールの治癒力も打撲などを癒やすのが限界で、大怪我には対応できない。スキルとしては、治癒魔法小、魔力操作小、メイスの扱い中、盾の扱い小と神官戦士の様相と言える。
この世界では、スキルは大中小で表示される。ごくまれに、大を超える能力を得ることがある。その場合は極と記されることもあるが、滅多にない。それほどまでに、スキルの進化はかなり困難だった。
古代遺跡一階を難なく移動し、下り階段を見つける。
「地下か・・・。ミリア、何か感じるか?」
「一階とは比べられないほど、モンスターの気配が強いかな。もしかしたらCランクモンスターがいるかも?」
「まあ、それなら楽しめそうだな」
「ガレム、体力を使い切ったら勝てるものも勝てなくなるわ。自重して」
「ったく、ヘレナは気にしすぎなんだよ」
「貴方に言われたくはないわ。気にしなさすぎでしょう?」
「また始まった。性格的なものだろうから、仕方ないんだろうけどね」
ガレムとヘレナの言い合いに、パウエルとミリアが苦笑を浮かべる。
まだこの時は、パウエルたちも余裕があった。まだ、この時は。
第四話 冒険者たち2(2019年2月11日修正)
開拓村が滅亡した翌日、冒険者パーティー荒野の狼は別ルートから古代遺跡にたどり着いていた。大きい遺跡を前に、パーティーメンバーは遺跡を見上げるしかない。
「ここが、古代遺跡か。大きいというのもあるが、とてつもなく雰囲気があるな。厳かと言うか」
「確かにそんな感じ。妙に、威圧感を感じるのよね。ここに邪教の集団が居るのなら、あたしたちじゃ危ないどころの話じゃなくなるよ」
「俺としては、ここに猛者がいるならそれだけで十分だぜ」
「ガレム、戦闘狂みたいなことを言わない。それでなくても、ここは難易度が高いって開拓村近くの町の冒険者ギルドから口を酸っぱくして言われたでしょう」
ヘレナがガレムをたしなめる。それを見つつ、パウエルは古代遺跡から感じる気配から厳しいかも知れない事を感じていた。
「Dランクで来るのは自殺行為だったか?」
「Cランクでもきついって言われてるって聞いたよ?出来れば鋼鉄以上の武器は必須だって」
「鉄のハンドアックスじゃ、ちょいと辛いかもしれねえなあ」
「わたくしも鋼鉄のメイスを折られてるから、今は鉄のメイスしかないわ。とりあえず、中に入りましょう」
ヘレナの言葉に、パウエルたちは頷く。
古代遺跡一階は、モンスターの数も少なく質も高くないようだ。入ってすぐに現れたのがEランクモンスターコボルドだったからだ。
「コボルドなら、別段Dランクでも問題ない気がするが・・・」
「一階だから、そこまで強いのが居ないのかも?奥に行けば行くほど強くなるのはダンジョンと一緒って事なんだろうね」
パウエルの言葉にミリアが観察して手に入れた情報を口にする。気配が探れる距離に、強いモンスターは居ないのが感じられるからだ。
盗賊として、ミリアは気配察知大と生命探知中と隠形中、聞き耳中に罠探知中に罠解除大を持っている。実際、Cランク上がりたてとは言え、そこまでスキルを持っている人間は少ない。
特に、生命探知は覚えるのが大変なため重宝していた。モンスターの気配もそうだが、強大な相手も生命探知の範囲内なら分かるため、避けることも出来るからだった。
パウエルも剣を扱うだけに、気配察知は持っている。が、ミリアほど研ぎ澄まされたものではない為、相対する敵の動きを察知するのに使う程度だ。剣技中と剣の扱い中を持つ為、剣の扱いはかなり上手い。盾防御小も持つことから、鉄で補強された木製のラウンドシールドを片腕に装備していた。
ガレムは、パワータイプの戦士だけに、筋力増強中と体力増強中を持つがそれ以外増強スキルを持たない。完全なる脳筋なのだ。斧扱い中を持つため、大型の斧だろうが扱うことが出来ることから火力が一番高い。
ヘレナは神官として四年ほどとまだ信仰がそこまで強くない。魔力自体はこの世界の人間としては多い方だが、それでもヒール10回が限界だ。ヒールの治癒力も打撲などを癒やすのが限界で、大怪我には対応できない。スキルとしては、治癒魔法小、魔力操作小、メイスの扱い中、盾の扱い小と神官戦士の様相と言える。
この世界では、スキルは大中小で表示される。ごくまれに、大を超える能力を得ることがある。その場合は極と記されることもあるが、滅多にない。それほどまでに、スキルの進化はかなり困難だった。
古代遺跡一階を難なく移動し、下り階段を見つける。
「地下か・・・。ミリア、何か感じるか?」
「一階とは比べられないほど、モンスターの気配が強いかな。もしかしたらCランクモンスターがいるかも?」
「まあ、それなら楽しめそうだな」
「ガレム、体力を使い切ったら勝てるものも勝てなくなるわ。自重して」
「ったく、ヘレナは気にしすぎなんだよ」
「貴方に言われたくはないわ。気にしなさすぎでしょう?」
「また始まった。性格的なものだろうから、仕方ないんだろうけどね」
ガレムとヘレナの言い合いに、パウエルとミリアが苦笑を浮かべる。
まだこの時は、パウエルたちも余裕があった。まだ、この時は。
0
あなたにおすすめの小説
ボンクラ王子の側近を任されました
里見知美
ファンタジー
「任されてくれるな?」
王宮にある宰相の執務室で、俺は頭を下げたまま脂汗を流していた。
人の良い弟である現国王を煽てあげ国の頂点へと導き出し、王国騎士団も魔術師団も視線一つで操ると噂の恐ろしい影の実力者。
そんな人に呼び出され開口一番、シンファエル殿下の側近になれと言われた。
義妹が婚約破棄を叩きつけた相手である。
王子16歳、俺26歳。側近てのは、年の近い家格のしっかりしたヤツがなるんじゃねえの?
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
薬師だからってポイ捨てされました~異世界の薬師なめんなよ。神様の弟子は無双する~
黄色いひよこ
ファンタジー
薬師のロベルト・シルベスタは偉大な師匠(神様)の教えを終えて自領に戻ろうとした所、異世界勇者召喚に巻き込まれて、周りにいた数人の男女と共に、何処とも知れない世界に落とされた。
─── からの~数年後 ────
俺が此処に来て幾日が過ぎただろう。
ここは俺が生まれ育った場所とは全く違う、環境が全然違った世界だった。
「ロブ、申し訳無いがお前、明日から来なくていいから。急な事で済まねえが、俺もちっせえパーティーの長だ。より良きパーティーの運営の為、泣く泣くお前を切らなきゃならなくなった。ただ、俺も薄情な奴じゃねぇつもりだ。今日までの給料に、迷惑料としてちと上乗せして払っておくから、穏便に頼む。断れば上乗せは無しでクビにする」
そう言われて俺に何が言えよう、これで何回目か?
まぁ、薬師の扱いなどこんなものかもな。
この世界の薬師は、ただポーションを造るだけの職業。
多岐に亘った薬を作るが、僧侶とは違い瞬時に体を癒す事は出来ない。
普通は……。
異世界勇者巻き込まれ召喚から数年、ロベルトはこの異世界で逞しく生きていた。
勇者?そんな物ロベルトには関係無い。
魔王が居ようが居まいが、世界は変わらず巡っている。
とんでもなく普通じゃないお師匠様に薬師の業を仕込まれた弟子ロベルトの、危難、災難、巻き込まれ痛快世直し異世界道中。
はてさて一体どうなるの?
と、言う話。ここに開幕!
● ロベルトの独り言の多い作品です。ご了承お願いします。
● 世界観はひよこの想像力全開の世界です。
幼女と執事が異世界で
天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。
当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった!
謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!?
おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。
オレの人生はまだ始まったばかりだ!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
犬の散歩中に異世界召喚されました
おばあ
ファンタジー
そろそろ定年後とか終活とか考えなきゃいけないというくらいの歳になって飼い犬と一緒に異世界とやらへ飛ばされました。
何勝手なことをしてくれてんだいと腹が立ちましたので好き勝手やらせてもらいます。
カミサマの許可はもらいました。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる