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古代遺跡の出来事
第13話 現状把握(2019年2月21日修正)
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月の魔女とよばれるまで
第13話 現状把握(2019年2月21日修正)
エーベルと別れた後、沙更は纏う服にかなりの違和感を感じていた。セーナの服は、既にぼろぼろとなっており衣服としての機能をほとんど果たしていなかった。
となれば、代わりになる物を作らなければならない。そこで、使ったのが糸状になった魔力だった。沙更の思いに応えて、一人でに作り上げていく。
そうして、出来上がったのがエーテルワンピース。ノースリーブ型のワンピースだが、生地は薄いものの最低限の衣服の機能は果たしてくれる。セーナの魔力が元なので、防御力に関してもかなりのものなのだがそれが分かるのは先の話だ。
「とりあえず、これで着る物はなんとかなりそうかな?」
実際で言うと下着などのこともあるのだが、緊急回避であるからこれ以上は望まないと言う方向になった。町か何かに行けば、その時にお金があれば買い込むことになるだろうと思って。
沙更が魔方陣の部屋から奥の部屋に移動するとエーテルワンピースに着替える。それと同時に、一降りの短刀と小さいワンドが出てきた。多分、エーベルからの餞別だと直感的に感じ取った沙更は、その二つを手に取った。
短刀は、白い刀身を持ちながらも古い作りだ。反りがなく、直刀と言うべき代物で刀身が30cmほどに柄が18cm程と余り大きくはない。
小さいワンドに至っては、古木の枝を使った物で魔力が込められているのを感じた。あまり強く込められている訳ではないが、それでも魔法を使う補助をしてくれるだろうと直感的に感じられたのは、エーベルから知識を教えられたからだろう。
ワンドに短刀、両方共に沙更の魔力に溶け込むとその場から姿を消してしまう。が、沙更が願えばすぐに姿を現すことが出来た。
必要な時だけ出てきてくれると言うことは、常時持たなくても良いと言うことでもある。便利だなあと思いつつも、沙更はセーナの身体を確認することにした。
タイミングが良いことに、魔方陣の隣の部屋には大型の姿見が置いてあり、それだけでもかなりの値段がするだろうと思われた。金の装飾を持つ鏡が安いわけがない。そして、一枚ガラスで作られた鏡など古代技術で作られたものであることは容易に想像が付いた。
古代遺跡に、こんな部屋があること自体ちょっとおかしな話であるが、エーベルの私室として整えられたと言うのならば納得できる作りだった。
鏡に映ったセーナは、5歳の誕生日を迎えてすぐの女の子だ。身長124cmほどと5歳児にしては大きめで、身体も太っているわけではないことから、それなりに食べていたのだろうと思われた。
髪は、沙更になじみ深いつややかな黒髪が肩の辺りまで伸びていて、瞳の色は深い青だった。そちらに関しては、沙更に馴染みはなく、異世界ならではと言えなくもない。
(かなりの魔力を持っているけれど、この世界としてはかなり異質なんだよね?セーナちゃんがどう思っていたかは分からないけれど、他の人たちにここまでの魔力はないってエーベルさんは言っていたっけ。古代魔法士の血筋だから、隔世遺伝が出たとも言っていたから)
エーベルとの会話を思い出しつつもセーナの魔力が異質であることを思い出していく。
第13話 現状把握(2019年2月21日修正)
エーベルと別れた後、沙更は纏う服にかなりの違和感を感じていた。セーナの服は、既にぼろぼろとなっており衣服としての機能をほとんど果たしていなかった。
となれば、代わりになる物を作らなければならない。そこで、使ったのが糸状になった魔力だった。沙更の思いに応えて、一人でに作り上げていく。
そうして、出来上がったのがエーテルワンピース。ノースリーブ型のワンピースだが、生地は薄いものの最低限の衣服の機能は果たしてくれる。セーナの魔力が元なので、防御力に関してもかなりのものなのだがそれが分かるのは先の話だ。
「とりあえず、これで着る物はなんとかなりそうかな?」
実際で言うと下着などのこともあるのだが、緊急回避であるからこれ以上は望まないと言う方向になった。町か何かに行けば、その時にお金があれば買い込むことになるだろうと思って。
沙更が魔方陣の部屋から奥の部屋に移動するとエーテルワンピースに着替える。それと同時に、一降りの短刀と小さいワンドが出てきた。多分、エーベルからの餞別だと直感的に感じ取った沙更は、その二つを手に取った。
短刀は、白い刀身を持ちながらも古い作りだ。反りがなく、直刀と言うべき代物で刀身が30cmほどに柄が18cm程と余り大きくはない。
小さいワンドに至っては、古木の枝を使った物で魔力が込められているのを感じた。あまり強く込められている訳ではないが、それでも魔法を使う補助をしてくれるだろうと直感的に感じられたのは、エーベルから知識を教えられたからだろう。
ワンドに短刀、両方共に沙更の魔力に溶け込むとその場から姿を消してしまう。が、沙更が願えばすぐに姿を現すことが出来た。
必要な時だけ出てきてくれると言うことは、常時持たなくても良いと言うことでもある。便利だなあと思いつつも、沙更はセーナの身体を確認することにした。
タイミングが良いことに、魔方陣の隣の部屋には大型の姿見が置いてあり、それだけでもかなりの値段がするだろうと思われた。金の装飾を持つ鏡が安いわけがない。そして、一枚ガラスで作られた鏡など古代技術で作られたものであることは容易に想像が付いた。
古代遺跡に、こんな部屋があること自体ちょっとおかしな話であるが、エーベルの私室として整えられたと言うのならば納得できる作りだった。
鏡に映ったセーナは、5歳の誕生日を迎えてすぐの女の子だ。身長124cmほどと5歳児にしては大きめで、身体も太っているわけではないことから、それなりに食べていたのだろうと思われた。
髪は、沙更になじみ深いつややかな黒髪が肩の辺りまで伸びていて、瞳の色は深い青だった。そちらに関しては、沙更に馴染みはなく、異世界ならではと言えなくもない。
(かなりの魔力を持っているけれど、この世界としてはかなり異質なんだよね?セーナちゃんがどう思っていたかは分からないけれど、他の人たちにここまでの魔力はないってエーベルさんは言っていたっけ。古代魔法士の血筋だから、隔世遺伝が出たとも言っていたから)
エーベルとの会話を思い出しつつもセーナの魔力が異質であることを思い出していく。
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