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古代遺跡の出来事
第17話 沙更 古代遺跡を探検す2(2019年2月11日修正)
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月の魔女とよばれるまで
第17話 沙更 古代遺跡を探検す2(2019年2月11日修正)
デスハウンドを撃退した沙更は、階段があるであろう場所を目指して動く。
ファイアーとウィンドカッターの初級魔法が桁外れな威力を発揮したが、それもこれもセーナから受け渡された魔力が膨大なためだ。初級魔法でデスハウンドを撃退することは、他の魔法士には不可能である。
大体、他の魔法士が扱える魔力を1とすると今の沙更が扱っている魔力は1000倍以上。一つの魔法に込める魔力も同じくらいで使っているんもだから威力が高くて当然といえた。
しかもそれに古代詠唱を込みで使っているあたりが、他の魔法士を圧倒する威力を生み出していた。
そんなこんなの考察はさておき、沙更は古代遺跡をたった一人でうろうろしていた。
普通、こんな古代遺跡に小さい女の子がうろついていたら何事と思われるのが普通だが、今居る古代遺跡は発掘されてそこまで間もないことと余りにも王都から遠いことで、調査の手すら入っていなかった。
調査の手すら入っていない時点で、罠の解除などされているわけもない。沙更が動いた後にカチッと言う音が鳴り響く。
「えっ、今の音まさか!?」
そう、罠が作動した音だったりする。沙更の後方から、ゴロゴロと大きな音を立てて大きい岩が転がってくる野が見えた。
「ここで、ローリングストーンなの!?」
慌てて逃げる沙更だが、小さい子供の足で大きい岩が転がる速度を上回れるわけもない。押しつぶされると思った時、近くの壁に子供一人入れるくらいの隙間が空いていることに気付いて、そこに滑り込む。
滑り込むと若干遅れて、転がっていく岩が目の前を通り過ぎていく。通り過ぎたことに、ほっと息を吐きつつも緊張の糸が切れたことに気付いた。
そのまま、座り込んでしまう。
「はあ、良かった。滑り込んでなかったら押しつぶされてた・・・」
ほっとしたのもつかの間、今度はサイクロプスとオーガに襲われる格好となってしまう。
両方とも、デスハウンドと違い初級魔法では刃が立たないと言われる相手だ。が、沙更の古代詠唱は不可能を可能にしてしまう。
氷魔法の初級であるアイスニードルを古代詠唱と膨大な魔力を使った結果、中級魔法のアイスジャベリンに切り替わってしまっていたのだ。
ワンドの周りから放たれるアイスジャベリン4つは、サイクロプスの皮膚をあっさりと貫き、氷によっての凍傷を与えて動きを鈍らせる。
その隙を見て、オーガが沙更に迫るがその時には沙更は初級魔法ウィンドウォークを唱えて、その場から移動していた。
囲まれないように適度な距離を取りつつも、次々と魔法を放つ沙更。そもそも、他の魔法士とは違い長い詠唱を必要としない。そもそも、古代詠唱はイメージを重要視する上に魔力をたくさん必要とするが、その分イメージさえ出来てしまえばほんの一秒以内で魔法を放つことが出来た。
ファイアーによって燃やされたと思えば、音速のウィンドカッターであっさりと腕を切り落とされ、止めとばかりにアイスジャベリンが飛んでくる。
アイスジャベリンに貫かれて、絶命するオーガ。サイクロプスもファイアによって焼かれ、もしくは指や腕をウィンドカッターで切られと散々としか言えない。
実際、サイクロプスもオーガも魔法士殺しとして有名である。下手な中堅どころの魔法士では、一撃でやられかねない攻撃力と耐久力を兼ね備えるからだ。
が、そんなサイクロプスとオーガも沙更の魔法の前には形無しであった。
結局、沙更は移動しつつの魔法を何度も叩き込む荒技で、サイクロプスとオーガを圧倒。近づかせなければ、固定砲台として魔法士の火力は相当高いことを証明する結果となった。
本来ならば、これだけ魔法を使っているのなら魔力が枯渇するはずだが、沙更にその気配は一切無かった。
「そういえば、あれだけ魔法を使っているけれど魔力を使った気がしないっておかしいんじゃないかな?」
沙更としてもそこに気付く。いかに、セーナの魔力が多いとは言え回復なしであれだけ使ったのだ。普通ならばふらついたり、精神的に疲労しておかしくはない。
だが、今の沙更にそんなそぶりは一切ない。ある意味おかしいと思うのは当然のことだった。が、それも後で分かることになる。
第17話 沙更 古代遺跡を探検す2(2019年2月11日修正)
デスハウンドを撃退した沙更は、階段があるであろう場所を目指して動く。
ファイアーとウィンドカッターの初級魔法が桁外れな威力を発揮したが、それもこれもセーナから受け渡された魔力が膨大なためだ。初級魔法でデスハウンドを撃退することは、他の魔法士には不可能である。
大体、他の魔法士が扱える魔力を1とすると今の沙更が扱っている魔力は1000倍以上。一つの魔法に込める魔力も同じくらいで使っているんもだから威力が高くて当然といえた。
しかもそれに古代詠唱を込みで使っているあたりが、他の魔法士を圧倒する威力を生み出していた。
そんなこんなの考察はさておき、沙更は古代遺跡をたった一人でうろうろしていた。
普通、こんな古代遺跡に小さい女の子がうろついていたら何事と思われるのが普通だが、今居る古代遺跡は発掘されてそこまで間もないことと余りにも王都から遠いことで、調査の手すら入っていなかった。
調査の手すら入っていない時点で、罠の解除などされているわけもない。沙更が動いた後にカチッと言う音が鳴り響く。
「えっ、今の音まさか!?」
そう、罠が作動した音だったりする。沙更の後方から、ゴロゴロと大きな音を立てて大きい岩が転がってくる野が見えた。
「ここで、ローリングストーンなの!?」
慌てて逃げる沙更だが、小さい子供の足で大きい岩が転がる速度を上回れるわけもない。押しつぶされると思った時、近くの壁に子供一人入れるくらいの隙間が空いていることに気付いて、そこに滑り込む。
滑り込むと若干遅れて、転がっていく岩が目の前を通り過ぎていく。通り過ぎたことに、ほっと息を吐きつつも緊張の糸が切れたことに気付いた。
そのまま、座り込んでしまう。
「はあ、良かった。滑り込んでなかったら押しつぶされてた・・・」
ほっとしたのもつかの間、今度はサイクロプスとオーガに襲われる格好となってしまう。
両方とも、デスハウンドと違い初級魔法では刃が立たないと言われる相手だ。が、沙更の古代詠唱は不可能を可能にしてしまう。
氷魔法の初級であるアイスニードルを古代詠唱と膨大な魔力を使った結果、中級魔法のアイスジャベリンに切り替わってしまっていたのだ。
ワンドの周りから放たれるアイスジャベリン4つは、サイクロプスの皮膚をあっさりと貫き、氷によっての凍傷を与えて動きを鈍らせる。
その隙を見て、オーガが沙更に迫るがその時には沙更は初級魔法ウィンドウォークを唱えて、その場から移動していた。
囲まれないように適度な距離を取りつつも、次々と魔法を放つ沙更。そもそも、他の魔法士とは違い長い詠唱を必要としない。そもそも、古代詠唱はイメージを重要視する上に魔力をたくさん必要とするが、その分イメージさえ出来てしまえばほんの一秒以内で魔法を放つことが出来た。
ファイアーによって燃やされたと思えば、音速のウィンドカッターであっさりと腕を切り落とされ、止めとばかりにアイスジャベリンが飛んでくる。
アイスジャベリンに貫かれて、絶命するオーガ。サイクロプスもファイアによって焼かれ、もしくは指や腕をウィンドカッターで切られと散々としか言えない。
実際、サイクロプスもオーガも魔法士殺しとして有名である。下手な中堅どころの魔法士では、一撃でやられかねない攻撃力と耐久力を兼ね備えるからだ。
が、そんなサイクロプスとオーガも沙更の魔法の前には形無しであった。
結局、沙更は移動しつつの魔法を何度も叩き込む荒技で、サイクロプスとオーガを圧倒。近づかせなければ、固定砲台として魔法士の火力は相当高いことを証明する結果となった。
本来ならば、これだけ魔法を使っているのなら魔力が枯渇するはずだが、沙更にその気配は一切無かった。
「そういえば、あれだけ魔法を使っているけれど魔力を使った気がしないっておかしいんじゃないかな?」
沙更としてもそこに気付く。いかに、セーナの魔力が多いとは言え回復なしであれだけ使ったのだ。普通ならばふらついたり、精神的に疲労しておかしくはない。
だが、今の沙更にそんなそぶりは一切ない。ある意味おかしいと思うのは当然のことだった。が、それも後で分かることになる。
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