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古代遺跡の出来事
第21話 パウエルたちの目的(2月9日修正)
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月の魔女とよばれるまで
第21話 パウエルたちの目的(2月9日修正)
治療を終え、沙更がミリアを見上げる。ミリアは、沙更の頭を優しく撫でてくれた。
「セーナちゃん、治療ありがとうね。本当に、感謝してる」
「ミリアお姉さんと会っていなければ、治療はしてなかったと思います。助けたいって意思を感じたから、手伝いをさせてもらっただけです」
沙更は、きっぱりと言い切る。ぼろぼろの状態で、頼まれたことを完遂しただけ。そうしても良いと思えたのは、それだけミリアが必死だったからだろう。
治療を終えてしまえば、沙更がここに居る意味はなくなる。
「ミリアお姉さん、治療も終わりましたし私はこれで」
「えっ、セーナちゃん一人で行くの?」
ミリアは驚いたようにそう言う。パーティーを組んでいる冒険者さんたちと一緒に行くのは、沙更として難しいことを知っていた。下手に異物が入ってしまえば、連携を取ったりするのも苦労することになるからだ。
「私が下手に入れば、パーティー内の連携とか崩れてしまいます。それに、一人でも大丈夫です。ここのモンスターなら魔法で身を守るくらいは出来ますから」
その言葉に、荒野の狼全員で驚きの表情を浮かべる。それもそのはず、打撃戦ですら苦労しているのに魔法でここのモンスターを相手にすると言うのが、どれだけ厳しいか知っている。それだけに、その衝撃はとてつもなかった。
そもそも、ここのモンスターは魔法士にとっては天敵に近い。体力馬鹿が多いと言うのは、魔法士に取っては相性が悪い。
が、沙更はそんなのお構いなしだ。魔力が多いと言うだけでは無く、今は失われた技術と知恵を使った魔法は通常の何十倍の威力を誇ることになる。
そう言う意味でも、一人でここの遺跡を突破出来ると言う手応えを感じている沙更は、ミリアの出方を見ることにした。ミリアなら、一緒に居ても良いと思えたからだ。
「ミリアお姉さん、私の手が必要ですか?」
「えっ、セーナちゃんいいの?」
ミリアは、沙更の申し出に驚く。一人で行ってしまうのかと思っていたからだ。だけど、そう言ってくれたことは嬉しくて、つい笑みを浮かべてしまう。
「セーナちゃんが来てくれるのなら、あたしは嬉しいな」
「ミリアお姉さんたちは、目的があってここに来たのですよね?」
ミリアがそう言うと沙更がそう質問する。助けてもらった口であるパウエルも沙更の手を借りるべきだと感じていた。ガレムにしろ、ヘレナにしてもそこに異議を唱えることはしなかった。
あれだけの治癒魔法を見せられて、不必要と言えるわけがなかった。鉄の武器の損傷が激しいこの状態で、戦力を増やせるのならそれに超したことは無いのだから。
「ああ、俺たちは邪教の集団がここを占拠したことを確かめるために来たんだ」
「邪教の集団・・・。えっと、その人たちならもうここには居ません」
パウエルが目的を話すと沙更がもう居なくなっている事を告げる。何故そうなったのかを説明しなければならないが、それも併せてだった。
「邪教の集団と呼ばれる人々は、この遺跡の奥にある魔方陣の間で私の魔力を使っての儀式をしていましたが魔方陣を誤作動させてしまい、魔方陣に注がれていた魔力が暴走して消滅してしまっています」
いきなりの話で、パウエルたちは要領をつかめなかった。冒険者ギルドでも危険度ランクの上位に入る邪教の集団。その集団が消滅したとなれば、その場を確認する必要性があった。
第21話 パウエルたちの目的(2月9日修正)
治療を終え、沙更がミリアを見上げる。ミリアは、沙更の頭を優しく撫でてくれた。
「セーナちゃん、治療ありがとうね。本当に、感謝してる」
「ミリアお姉さんと会っていなければ、治療はしてなかったと思います。助けたいって意思を感じたから、手伝いをさせてもらっただけです」
沙更は、きっぱりと言い切る。ぼろぼろの状態で、頼まれたことを完遂しただけ。そうしても良いと思えたのは、それだけミリアが必死だったからだろう。
治療を終えてしまえば、沙更がここに居る意味はなくなる。
「ミリアお姉さん、治療も終わりましたし私はこれで」
「えっ、セーナちゃん一人で行くの?」
ミリアは驚いたようにそう言う。パーティーを組んでいる冒険者さんたちと一緒に行くのは、沙更として難しいことを知っていた。下手に異物が入ってしまえば、連携を取ったりするのも苦労することになるからだ。
「私が下手に入れば、パーティー内の連携とか崩れてしまいます。それに、一人でも大丈夫です。ここのモンスターなら魔法で身を守るくらいは出来ますから」
その言葉に、荒野の狼全員で驚きの表情を浮かべる。それもそのはず、打撃戦ですら苦労しているのに魔法でここのモンスターを相手にすると言うのが、どれだけ厳しいか知っている。それだけに、その衝撃はとてつもなかった。
そもそも、ここのモンスターは魔法士にとっては天敵に近い。体力馬鹿が多いと言うのは、魔法士に取っては相性が悪い。
が、沙更はそんなのお構いなしだ。魔力が多いと言うだけでは無く、今は失われた技術と知恵を使った魔法は通常の何十倍の威力を誇ることになる。
そう言う意味でも、一人でここの遺跡を突破出来ると言う手応えを感じている沙更は、ミリアの出方を見ることにした。ミリアなら、一緒に居ても良いと思えたからだ。
「ミリアお姉さん、私の手が必要ですか?」
「えっ、セーナちゃんいいの?」
ミリアは、沙更の申し出に驚く。一人で行ってしまうのかと思っていたからだ。だけど、そう言ってくれたことは嬉しくて、つい笑みを浮かべてしまう。
「セーナちゃんが来てくれるのなら、あたしは嬉しいな」
「ミリアお姉さんたちは、目的があってここに来たのですよね?」
ミリアがそう言うと沙更がそう質問する。助けてもらった口であるパウエルも沙更の手を借りるべきだと感じていた。ガレムにしろ、ヘレナにしてもそこに異議を唱えることはしなかった。
あれだけの治癒魔法を見せられて、不必要と言えるわけがなかった。鉄の武器の損傷が激しいこの状態で、戦力を増やせるのならそれに超したことは無いのだから。
「ああ、俺たちは邪教の集団がここを占拠したことを確かめるために来たんだ」
「邪教の集団・・・。えっと、その人たちならもうここには居ません」
パウエルが目的を話すと沙更がもう居なくなっている事を告げる。何故そうなったのかを説明しなければならないが、それも併せてだった。
「邪教の集団と呼ばれる人々は、この遺跡の奥にある魔方陣の間で私の魔力を使っての儀式をしていましたが魔方陣を誤作動させてしまい、魔方陣に注がれていた魔力が暴走して消滅してしまっています」
いきなりの話で、パウエルたちは要領をつかめなかった。冒険者ギルドでも危険度ランクの上位に入る邪教の集団。その集団が消滅したとなれば、その場を確認する必要性があった。
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