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古代遺跡の出来事
第26話 ミリアの覚醒(2019年2月11日修正)
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月の魔女とよばれるまで
第26話、ミリアの覚醒(2019年2月11日修正)
エーベルが沙更とミリアのやりとりを見つつ、魔力を紡ぐ。エーテルワンピースよりも更に濃い魔力から糸を生成していき、その糸を使って女性用の衣を作り上げた。
「ミリアと言ったね。君に、私からのプレゼントだ。無骨なレザーアーマーよりもこちらの方が防御力もある。隣の部屋で着替えてみると良い。名を幻影の衣と言うよ」
「えっ、あたしに!?」
「そう、君に。それに、君のスキルはその年にしては鍛えてある。が、足りないと思ってはいないかい?」
エーベルは、ミリアにそう質問する。そう、それはミリアが一番思っていることだった。
盗賊としては、優秀と言われる物の戦闘で余り役に立てていなかった。力のガレム、技のパウエル。治癒魔法のヘレナ。ミリアは近距離では力不足であったし、遠距離の攻撃方法が投げナイフだけだった為、どっちつかずになっていたのだ。
それを見抜いたエーベルは、ミリアにさらなる力を与えることにした。沙更が込めた魔力はまだ残っている。その残った魔力を全て使い切れば、ミリアに眠る偉大なる力を揺り起こすことが出来ると確信していたからだ。
「君が望むのなら、さらなる力を授けよう。努力も必要だけれど、君が持つ才能を開花させるくらいなら出来る」
「セーナちゃんを守る力となるのなら、お願いします。代償は必要ですか?」
「ふふっ、何かを代償にしてまで欲しいと言うことかな?大丈夫、私がやることは君に眠る力を揺り起こすことだけさ。代償が必要なものでもないし、努力していればいずれ起きるだろうものだよ」
「それは、努力していなければ手に入らないって言ってます。でも、この機会を逃せばしばらく手に入らないのなら、お願いします」
ミリアが意思を固めて話したことで、エーベルはミリアにさらなる力を与えることにした。
「魔方陣の真ん中に立ってくれるかい?君に、魔方陣にこもっている魔力を使って眠る才能を揺り起こしてあげよう。それが終われば、私はまた消えるがもう大丈夫だろうと思う」
「エーベルさん、私の思いも汲んでもらってありがとうございます」
沙更がエーベルに頭を下げるとエーベルは首を振った。
「セーナ、君の才能はまだまだ眠っている。それに力はこれから目覚めていくだろう。それまでに、いろいろと邪魔をしてくる輩が出てくるはずだ。ミリアさんと一緒なら、それらの困難も乗り越えられると信じているよ。それでは取りかかるとするか」
エーベルは、そこまで言うと魔方陣に込められている魔力の全てをミリアに注ぎ込む。普通なら、それだけの濃度の魔力を一身に浴びてしまうと魔力酔いを引き起こした後に暴走するのだが、エーベルの存在がミリアの魔力を制御して行きつつも、ミリアに眠る才能を揺り起こしていく。
魔方陣に込められていた全ての魔力をミリアに注ぎ込んだ結果、ミリアのステータスは魔力を注ぎ込まれる前の4倍以上に跳ね上がる格好となった。一部のステータスは、8倍以上とものすごい上昇率を見せていた。
スキルも、気配察知大と生命探知中と隠形中、聞き耳中に罠探知中に罠解除大だったのが、それぞれ1ランクずつランクアップしていた。
現状で、スキルは気配察知極と生命探知大と隠形大、聞き耳大と罠探知大に罠解除極。そして、直刀の扱い極と剣術大が現れていたがまだ気付いていない。そして、ミリアの年齢で極のスキルを持つ者はこのシルバール王国には居なかった。
他国ならいるかも知れないが、知られていない為に16という年齢で極スキルを持つ珍しい人間になっていた。それに、ステータスが4倍以上に跳ね上がった結果ミリアの職業が初級職の盗賊から別の職業になっていたのだが、それは後で判明することになる。
「なんだろう、凄く力が湧いてくる感じ。でも、身体が慣れてないから少し慣らさないとダメかも」
「ミリアお姉さん、休んでないんですから後でゆっくり休んでください。それと、エーベルさんいろいろとありがとうございます。お礼を言い切れないですがもう時間がありませんよね」
「ああ、もうすぐ消えることになるだろう。だが、セーナに渡す物も渡せた。やれることはやったことで、悔いは無いな」
「エーベルさん、あたしの力を引き出してくれてありがとうございました。セーナちゃんは守って見せますし、あたし自身頑張りますから」
「そう言ってくれると嬉しいね。さて、また会えるか分からないがそれではね」
そう言って、エーベルが消えた。やはり、古代魔法士は相当に凄い存在だと理解するには十分な出来事と言うしか無い。人間の才能を開花させることが出来るなんて、他の人間に出来る事ではなかったからだ。
第26話、ミリアの覚醒(2019年2月11日修正)
エーベルが沙更とミリアのやりとりを見つつ、魔力を紡ぐ。エーテルワンピースよりも更に濃い魔力から糸を生成していき、その糸を使って女性用の衣を作り上げた。
「ミリアと言ったね。君に、私からのプレゼントだ。無骨なレザーアーマーよりもこちらの方が防御力もある。隣の部屋で着替えてみると良い。名を幻影の衣と言うよ」
「えっ、あたしに!?」
「そう、君に。それに、君のスキルはその年にしては鍛えてある。が、足りないと思ってはいないかい?」
エーベルは、ミリアにそう質問する。そう、それはミリアが一番思っていることだった。
盗賊としては、優秀と言われる物の戦闘で余り役に立てていなかった。力のガレム、技のパウエル。治癒魔法のヘレナ。ミリアは近距離では力不足であったし、遠距離の攻撃方法が投げナイフだけだった為、どっちつかずになっていたのだ。
それを見抜いたエーベルは、ミリアにさらなる力を与えることにした。沙更が込めた魔力はまだ残っている。その残った魔力を全て使い切れば、ミリアに眠る偉大なる力を揺り起こすことが出来ると確信していたからだ。
「君が望むのなら、さらなる力を授けよう。努力も必要だけれど、君が持つ才能を開花させるくらいなら出来る」
「セーナちゃんを守る力となるのなら、お願いします。代償は必要ですか?」
「ふふっ、何かを代償にしてまで欲しいと言うことかな?大丈夫、私がやることは君に眠る力を揺り起こすことだけさ。代償が必要なものでもないし、努力していればいずれ起きるだろうものだよ」
「それは、努力していなければ手に入らないって言ってます。でも、この機会を逃せばしばらく手に入らないのなら、お願いします」
ミリアが意思を固めて話したことで、エーベルはミリアにさらなる力を与えることにした。
「魔方陣の真ん中に立ってくれるかい?君に、魔方陣にこもっている魔力を使って眠る才能を揺り起こしてあげよう。それが終われば、私はまた消えるがもう大丈夫だろうと思う」
「エーベルさん、私の思いも汲んでもらってありがとうございます」
沙更がエーベルに頭を下げるとエーベルは首を振った。
「セーナ、君の才能はまだまだ眠っている。それに力はこれから目覚めていくだろう。それまでに、いろいろと邪魔をしてくる輩が出てくるはずだ。ミリアさんと一緒なら、それらの困難も乗り越えられると信じているよ。それでは取りかかるとするか」
エーベルは、そこまで言うと魔方陣に込められている魔力の全てをミリアに注ぎ込む。普通なら、それだけの濃度の魔力を一身に浴びてしまうと魔力酔いを引き起こした後に暴走するのだが、エーベルの存在がミリアの魔力を制御して行きつつも、ミリアに眠る才能を揺り起こしていく。
魔方陣に込められていた全ての魔力をミリアに注ぎ込んだ結果、ミリアのステータスは魔力を注ぎ込まれる前の4倍以上に跳ね上がる格好となった。一部のステータスは、8倍以上とものすごい上昇率を見せていた。
スキルも、気配察知大と生命探知中と隠形中、聞き耳中に罠探知中に罠解除大だったのが、それぞれ1ランクずつランクアップしていた。
現状で、スキルは気配察知極と生命探知大と隠形大、聞き耳大と罠探知大に罠解除極。そして、直刀の扱い極と剣術大が現れていたがまだ気付いていない。そして、ミリアの年齢で極のスキルを持つ者はこのシルバール王国には居なかった。
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「ああ、もうすぐ消えることになるだろう。だが、セーナに渡す物も渡せた。やれることはやったことで、悔いは無いな」
「エーベルさん、あたしの力を引き出してくれてありがとうございました。セーナちゃんは守って見せますし、あたし自身頑張りますから」
「そう言ってくれると嬉しいね。さて、また会えるか分からないがそれではね」
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