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古代遺跡の出来事
第65話 ホワイトフレイム
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月の魔女とよばれるまで
第65話 ホワイトフレイム
村長の家の遺体を運び込む。倒れていた遺体を全て村長の家の裏に運び込むことが出来た。
「ミリアお姉さん、パウエルさん、ガレムさん、ヘレナさん。皆さんのおかげで遺体をここまで運ぶことが出来ました。本当にありがとうございます」
「あたしはセーナちゃんの思いに答えたかっただけ、それ以上でもそれ以下でもないよ」
「俺は、君に恩返しをしたいと思っているが今回のことじゃない。だから、その言葉だけで十分だ」
「なんだかこそばゆいぜ。セーナちゃんを手伝いたいと思ってやっただけだから、お礼を言われるのもなあ」
「神官として、死者の弔いは仕事の内よ?セーナちゃんは一人でやろうとしすぎなの。手伝って欲しいと言えば、手伝う人は居るはずだから、声をかけてあげて」
実際、沙更のマイティアップのおかげと言うのが一番なのだが、それでも沙更一人でやるよりもずっと早く集めきる事が出来ていた。
「セーナちゃん、死者を弔うのでしょう?わたくしも祈りを捧げて良いかしら?」
「ヘレナさんがすることに私が止めることはありません。今から、私は魔法で死者を弔います」
ヘレナの言葉を肯定しつつ、沙更はスターサファイアのロッドに魔力を集める。セーナの魂が魔力を集めるのを協力してくれるため、ホワイトフレイムを扱えるだけの魔力は一分も掛からずに集めることが出来た。
(沙更お姉ちゃん、村のみんなをお願いします)
(セーナちゃん、私に任せて悪いようにはしないから。それと魔力の集めるのを手伝ってくれてありがとう。セーナちゃんのお父さんとお母さんはもちろん開拓村の人たちを弔ってあげる)
沙更とセーナの魂がその言葉に共鳴する。集まった魔力を沙更の想像力が白い炎へと古代詠唱で変化させていく。既にこの時、スターサファイアのロッドに集まった魔力は数百万を超えていた。
普通の魔法士なら扱いきれる魔力ではない。だが、沙更に取ってみればこのくらいならなんとかなるレベルであった。その時点で桁が外れているのだが、本人は一切気付いていない。
(セーナちゃんのお父さん、お母さんに今の私がしてあげられることはこれだけ。村人のみんなと一緒に、死出の旅に誘ってあげる。もし、恨んでいるのならば、呪うのは沙更だけでお願い。既に、お父さんとお母さんと村のみんなとはセーナちゃんは一緒に行けない。だから、忘れさせてたまるかと思うのならば、その呪いを沙更に刻んで)
セーナと沙更は、そう言う意味でも別個人である。しかし、その願いはセーナの両親には届かない。
なぜなら、開拓村の人々はセーナを呪ったりはしていなかった。そもそも、襲われる理由を知って守ろうとしていた。邪教の集団だっただけに、相手が悪すぎただけとそう言う話であったからだ。
もし、無念があったとしてもディバインブレードの光が全て晴らしていった。神々しいまでの光が浄化した時に。
死者に聖なる旅立ちを送ると言われ、天へと昇るための浄化の魔法ホワイトフレイム。死体を浄化し、死せる魂を天へと導くとされる幻の魔法である。
白く青い炎が生み出されると倒れた遺体をその超高熱で一瞬のうちに灰化させて、身体に残った呪いなどをすっかりと浄化していく。倒れた魂を天へと誘う。
白く青い炎が遺体を焼き、その光が天界への門ヘブンズゲートを召喚する。現れたヘブンズゲートに魂が次々と送られていく。天界の門に認められたと言う事は、少なくても冥界に送られることはないことの証明であった。
天に行くことが認められて居なければ、ヘブンズゲートが開くことはない。呪われた魂であれば、ヘブンズゲートを通ることはまかり得ないのだから。
遺体を焼きつつ、ホワイトフレイムの魔力の維持をしっかりとこなす。遺体を浄化しつつ、魂がヘブンズゲートに吸い込まれていくのを見送っていった。
しばらくホワイトフレイムの詠唱を続けたが、最後の村人の魂が天に昇っていく。そこで、詠唱を止めると同時にここでの役割が終わったことを悟る。
「村のみんな、私の魔法で天へ昇っていきました。ちゃんとお見送りが出来たことをミリアお姉さんやパウエルさん、ヘレナさんに感謝を言わせて欲しいです」
そう言って、深々と頭を下げる沙更。普通ならば、五歳の女の子に出来る事ではない。30人以上の大人たちをここまで運び、弔ってやれるのは沙更の魔力が凄かったから。
でも、その行動がミリアたちに必要かと言えば確実に首を振ることになる。
第65話 ホワイトフレイム
村長の家の遺体を運び込む。倒れていた遺体を全て村長の家の裏に運び込むことが出来た。
「ミリアお姉さん、パウエルさん、ガレムさん、ヘレナさん。皆さんのおかげで遺体をここまで運ぶことが出来ました。本当にありがとうございます」
「あたしはセーナちゃんの思いに答えたかっただけ、それ以上でもそれ以下でもないよ」
「俺は、君に恩返しをしたいと思っているが今回のことじゃない。だから、その言葉だけで十分だ」
「なんだかこそばゆいぜ。セーナちゃんを手伝いたいと思ってやっただけだから、お礼を言われるのもなあ」
「神官として、死者の弔いは仕事の内よ?セーナちゃんは一人でやろうとしすぎなの。手伝って欲しいと言えば、手伝う人は居るはずだから、声をかけてあげて」
実際、沙更のマイティアップのおかげと言うのが一番なのだが、それでも沙更一人でやるよりもずっと早く集めきる事が出来ていた。
「セーナちゃん、死者を弔うのでしょう?わたくしも祈りを捧げて良いかしら?」
「ヘレナさんがすることに私が止めることはありません。今から、私は魔法で死者を弔います」
ヘレナの言葉を肯定しつつ、沙更はスターサファイアのロッドに魔力を集める。セーナの魂が魔力を集めるのを協力してくれるため、ホワイトフレイムを扱えるだけの魔力は一分も掛からずに集めることが出来た。
(沙更お姉ちゃん、村のみんなをお願いします)
(セーナちゃん、私に任せて悪いようにはしないから。それと魔力の集めるのを手伝ってくれてありがとう。セーナちゃんのお父さんとお母さんはもちろん開拓村の人たちを弔ってあげる)
沙更とセーナの魂がその言葉に共鳴する。集まった魔力を沙更の想像力が白い炎へと古代詠唱で変化させていく。既にこの時、スターサファイアのロッドに集まった魔力は数百万を超えていた。
普通の魔法士なら扱いきれる魔力ではない。だが、沙更に取ってみればこのくらいならなんとかなるレベルであった。その時点で桁が外れているのだが、本人は一切気付いていない。
(セーナちゃんのお父さん、お母さんに今の私がしてあげられることはこれだけ。村人のみんなと一緒に、死出の旅に誘ってあげる。もし、恨んでいるのならば、呪うのは沙更だけでお願い。既に、お父さんとお母さんと村のみんなとはセーナちゃんは一緒に行けない。だから、忘れさせてたまるかと思うのならば、その呪いを沙更に刻んで)
セーナと沙更は、そう言う意味でも別個人である。しかし、その願いはセーナの両親には届かない。
なぜなら、開拓村の人々はセーナを呪ったりはしていなかった。そもそも、襲われる理由を知って守ろうとしていた。邪教の集団だっただけに、相手が悪すぎただけとそう言う話であったからだ。
もし、無念があったとしてもディバインブレードの光が全て晴らしていった。神々しいまでの光が浄化した時に。
死者に聖なる旅立ちを送ると言われ、天へと昇るための浄化の魔法ホワイトフレイム。死体を浄化し、死せる魂を天へと導くとされる幻の魔法である。
白く青い炎が生み出されると倒れた遺体をその超高熱で一瞬のうちに灰化させて、身体に残った呪いなどをすっかりと浄化していく。倒れた魂を天へと誘う。
白く青い炎が遺体を焼き、その光が天界への門ヘブンズゲートを召喚する。現れたヘブンズゲートに魂が次々と送られていく。天界の門に認められたと言う事は、少なくても冥界に送られることはないことの証明であった。
天に行くことが認められて居なければ、ヘブンズゲートが開くことはない。呪われた魂であれば、ヘブンズゲートを通ることはまかり得ないのだから。
遺体を焼きつつ、ホワイトフレイムの魔力の維持をしっかりとこなす。遺体を浄化しつつ、魂がヘブンズゲートに吸い込まれていくのを見送っていった。
しばらくホワイトフレイムの詠唱を続けたが、最後の村人の魂が天に昇っていく。そこで、詠唱を止めると同時にここでの役割が終わったことを悟る。
「村のみんな、私の魔法で天へ昇っていきました。ちゃんとお見送りが出来たことをミリアお姉さんやパウエルさん、ヘレナさんに感謝を言わせて欲しいです」
そう言って、深々と頭を下げる沙更。普通ならば、五歳の女の子に出来る事ではない。30人以上の大人たちをここまで運び、弔ってやれるのは沙更の魔力が凄かったから。
でも、その行動がミリアたちに必要かと言えば確実に首を振ることになる。
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