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古代遺跡の出来事
第67話 セーナの家にて
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月の魔女とよばれるまで
第66話 セーナの家にて
眠る沙更に、魂を修復しているセーナが頭を下げた。
(沙更お姉さん、セーナのお母さんとお父さんを天へとかえしてくれてありがとう。村のみんなを救ってくれてありがとう。お礼しかいえないけれど、本当にうれしいの)
(セーナちゃん、みんな天に帰してあげたけどこれで良かった?でもね、ミリアお姉さんが教えてくれたよ。もしかしたら村の人、生きているかもって)
(えっ、それ本当!?)
沙更の言葉に、沙更にさらに近づくセーナ。その表情を見ていれば、生き残った人を助けてあげて欲しいと願っているのは言うまでもなく理解できた。
自分の魔力が引き寄せてしまった惨劇に、救える人が居るのなら救ってあげて欲しいとそう願う。五歳と言えど、起こしてしまったことを考えれば呪われたとしてもおかしくはない。
が、自身が呪われたとしても救って欲しいと願うことに、沙更は応えてあげたいと思う。
この子が背負う呪われた運命に、沙更が介入したことでセーナは邪神の生け贄から脱したのだから。本来の筋書きならば、あの時点で邪神がセーナに降りてこの世を破壊したのだろうと思う。
月女神としては拒否するかも知れないが、月女神の眷属があれだけの魔力を得れば神にたどり着く可能性は否定できない。
だが、先祖のエーベルが沙更の魂を呼び寄せて、介入したことにより邪神復活は阻止された。だが、今度は人の興味を誘ってしまう結果となってしまった。
もし神が居るのならば、多分嘲笑っているだろう。愚かな人間ども、我が筋書きをそう簡単に覆せると思うなと。だが、この世界に神は居ない。なりかけならたくさん居るみたいだけれども。
沙更として、ひ弱な魂だがセーナの味方で居ることをこの瞬間決めた。手助けはすると決めてはいたが、完全に味方になると決めたのだ。
そして、沙更と同じ気持ちになっているのがミリアだ。
(あたしがセーナちゃんに出会ったのは、この子を助けるためなんだと感じた。だから、これからも一緒に行こうと思う。リーダーやヘレナと別れたとしても、あたしはセーナちゃんと一緒に居たいから)
セーナが持つ荷物の重さを感じているからこそ、味方で居ようと決めたようだ。白の直刀がミリアを認めたのも、セーナのことを気にかけてくれるからかもしれない。
ミリアの膝でセーナが眠ってから一時間後、疲れが取れたからなのかセーナが起き上がった。精神的にも落ち着いたのと、使った魔力がもう回復したからだった。
「ごめんなさい、ミリアお姉さん。膝を貸して貰ってたなんて」
「あたしの膝で喜んでくれるならいつでもどうぞ。セーナちゃん、お疲れ様だったね。ゆっくり休めた?」
「はい、ミリアお姉さんにガレムさんとパウエルさんとヘレナさんが手伝ってくれたから。本当にありがとうございました」
セーナの言葉に、ミリアは何も言わずに頭をなでる。大丈夫、その気持ちは伝わっているよとばかりに優しく指を動かす。その思いはセーナに届いて、嬉しそうな表情を浮かべる。数分間、セーナの頭をなでるとセーナもそれに甘えるように抱きつく。ミリアはそれを拒まずに、したいようにさせてあげる。本当の姉妹のように。
それを見たガレムとパウエルとヘレナは、苦笑を浮かべていた。
「やっぱ、ミリアはセーナちゃんを気に入ってるのがよく分かるぜ」
「本当に、ミリアはセーナちゃんが好きなんだな。セーナちゃんもミリアのことを気に入ってるみたいだ」
「ミリアのセーナちゃんを見る目を見ていると、あれだけ膨大な魔力を持っている子なんて言う意識は無いと思うわ。特別な子って思ってない。だからこそ、セーナちゃんもミリアに素直に甘えられるんだと思うの」
そういう風に話をしていると流石に時間が経っていて、夕暮れ時になっていた。あれだけの重労働をしたのだから、良い休憩時間だったのだ。が、この村から出発するのは無理になってしまっていたのだ。
流石に、この状態で野営は選択肢には入らない。セーナは四人に、ここで泊まることを勧める。セーナの家だけは、まだ回収する荷物があることで、ホワイトフレイムで焼かずに残っていたからだ。
「ミリアお姉さん、ガレムさん、パウエルさんとヘレナさん。良ければ、私の家に泊まっていきませんか?他の家は、ホワイトフレイムで焼いてしまいましたが、うちは残ってますから」
「えっと、セーナちゃんはいいの?お邪魔じゃない?」
「変に遠慮しないでも大丈夫です。むしろ、保存食ばかりじゃ栄養が偏ります。少しなら野菜も出せますから、出来れば食べていってくれると嬉しいです」
セーナがそこまで言うのならとミリアは頷く。ガレムとパウエルとヘレナも地面で寝るよりはと二つ返事を返した。冒険者にとって、なかなか野宿以外の選択肢があることはなかなか無い。休める時に休んでおくのが基本となっていた。
セーナの家に、ミリアとガレムとパウエルとヘレナの四人を呼びこむ。
「ミリアお姉さんたち、今日はこちらへどうぞ」
「セーナちゃん、お邪魔するね。でも、良かったの?」
「ミリアお姉さん、一人でここに寝たら確実に泣いてしまいます。もう、これ以上泣けるかってほど泣きましたけど、それでも一人だったらまた泣いてしまいそうで」
セーナの言葉に、ミリアはここに着いてから頑張りながらも泣き続ける姿を見たからそれに口を挟むことはしない。だけど、セーナの頭をぽんぽんと優しくなでる。気持ちは分かっているよと言わんがばかりに。
パウエルもヘレナもガレムも、セーナが泣いて村人を弔っていたのを知っているから何も言わない。が、寂しいのは言うまでもなく理解できた。だからこそ、何も言わないのだが。
「ごめんなさい、今の状態で一人で寂しく寝られないのです。出来れば、甘えさせてください」
「セーナちゃんが頑張ってきたの分かっているから、本当なら泣いたって良いんだけどね。押しつぶされそうって言うのなら、あたしが一緒に寝てあげる。その前に、晩ご飯だね」
ミリアの言葉に、セーナは頷く。昼とは違い、簡易型でもかまどがあるのはかなり違った。セーナの家に残っていた野菜でも、傷んでいない物を水で洗って、塩を入れて茹でていく。さらに、ミリアたちに干し肉を分けて貰ってそれも投入。
野菜と干し肉を煮込んでいる間、麦をおかゆにするために鍋に水を入れ軽く塩を入れて炊き込む。塩に頼るしかない為、調味料が足りないなと思ってしまう。塩だけでは味の幅が出ないのもそうだが、どうしても淡泊な感じになってしまうのだ。
(塩だけだと味付け的にも辛いかな。醤油とか味噌、なくてもトマトケチャップとかがあればまだ料理の幅が出るんだけど)
沙更の魂的にそう思ってしまうのは無理はない。異世界出身で、あれだけの調味料に囲まれていたのだ。足りないと思ってしまうのは致し方なかった。それだけ、異世界は調味料が豊富だったし、しかも安価だったのだから。
第66話 セーナの家にて
眠る沙更に、魂を修復しているセーナが頭を下げた。
(沙更お姉さん、セーナのお母さんとお父さんを天へとかえしてくれてありがとう。村のみんなを救ってくれてありがとう。お礼しかいえないけれど、本当にうれしいの)
(セーナちゃん、みんな天に帰してあげたけどこれで良かった?でもね、ミリアお姉さんが教えてくれたよ。もしかしたら村の人、生きているかもって)
(えっ、それ本当!?)
沙更の言葉に、沙更にさらに近づくセーナ。その表情を見ていれば、生き残った人を助けてあげて欲しいと願っているのは言うまでもなく理解できた。
自分の魔力が引き寄せてしまった惨劇に、救える人が居るのなら救ってあげて欲しいとそう願う。五歳と言えど、起こしてしまったことを考えれば呪われたとしてもおかしくはない。
が、自身が呪われたとしても救って欲しいと願うことに、沙更は応えてあげたいと思う。
この子が背負う呪われた運命に、沙更が介入したことでセーナは邪神の生け贄から脱したのだから。本来の筋書きならば、あの時点で邪神がセーナに降りてこの世を破壊したのだろうと思う。
月女神としては拒否するかも知れないが、月女神の眷属があれだけの魔力を得れば神にたどり着く可能性は否定できない。
だが、先祖のエーベルが沙更の魂を呼び寄せて、介入したことにより邪神復活は阻止された。だが、今度は人の興味を誘ってしまう結果となってしまった。
もし神が居るのならば、多分嘲笑っているだろう。愚かな人間ども、我が筋書きをそう簡単に覆せると思うなと。だが、この世界に神は居ない。なりかけならたくさん居るみたいだけれども。
沙更として、ひ弱な魂だがセーナの味方で居ることをこの瞬間決めた。手助けはすると決めてはいたが、完全に味方になると決めたのだ。
そして、沙更と同じ気持ちになっているのがミリアだ。
(あたしがセーナちゃんに出会ったのは、この子を助けるためなんだと感じた。だから、これからも一緒に行こうと思う。リーダーやヘレナと別れたとしても、あたしはセーナちゃんと一緒に居たいから)
セーナが持つ荷物の重さを感じているからこそ、味方で居ようと決めたようだ。白の直刀がミリアを認めたのも、セーナのことを気にかけてくれるからかもしれない。
ミリアの膝でセーナが眠ってから一時間後、疲れが取れたからなのかセーナが起き上がった。精神的にも落ち着いたのと、使った魔力がもう回復したからだった。
「ごめんなさい、ミリアお姉さん。膝を貸して貰ってたなんて」
「あたしの膝で喜んでくれるならいつでもどうぞ。セーナちゃん、お疲れ様だったね。ゆっくり休めた?」
「はい、ミリアお姉さんにガレムさんとパウエルさんとヘレナさんが手伝ってくれたから。本当にありがとうございました」
セーナの言葉に、ミリアは何も言わずに頭をなでる。大丈夫、その気持ちは伝わっているよとばかりに優しく指を動かす。その思いはセーナに届いて、嬉しそうな表情を浮かべる。数分間、セーナの頭をなでるとセーナもそれに甘えるように抱きつく。ミリアはそれを拒まずに、したいようにさせてあげる。本当の姉妹のように。
それを見たガレムとパウエルとヘレナは、苦笑を浮かべていた。
「やっぱ、ミリアはセーナちゃんを気に入ってるのがよく分かるぜ」
「本当に、ミリアはセーナちゃんが好きなんだな。セーナちゃんもミリアのことを気に入ってるみたいだ」
「ミリアのセーナちゃんを見る目を見ていると、あれだけ膨大な魔力を持っている子なんて言う意識は無いと思うわ。特別な子って思ってない。だからこそ、セーナちゃんもミリアに素直に甘えられるんだと思うの」
そういう風に話をしていると流石に時間が経っていて、夕暮れ時になっていた。あれだけの重労働をしたのだから、良い休憩時間だったのだ。が、この村から出発するのは無理になってしまっていたのだ。
流石に、この状態で野営は選択肢には入らない。セーナは四人に、ここで泊まることを勧める。セーナの家だけは、まだ回収する荷物があることで、ホワイトフレイムで焼かずに残っていたからだ。
「ミリアお姉さん、ガレムさん、パウエルさんとヘレナさん。良ければ、私の家に泊まっていきませんか?他の家は、ホワイトフレイムで焼いてしまいましたが、うちは残ってますから」
「えっと、セーナちゃんはいいの?お邪魔じゃない?」
「変に遠慮しないでも大丈夫です。むしろ、保存食ばかりじゃ栄養が偏ります。少しなら野菜も出せますから、出来れば食べていってくれると嬉しいです」
セーナがそこまで言うのならとミリアは頷く。ガレムとパウエルとヘレナも地面で寝るよりはと二つ返事を返した。冒険者にとって、なかなか野宿以外の選択肢があることはなかなか無い。休める時に休んでおくのが基本となっていた。
セーナの家に、ミリアとガレムとパウエルとヘレナの四人を呼びこむ。
「ミリアお姉さんたち、今日はこちらへどうぞ」
「セーナちゃん、お邪魔するね。でも、良かったの?」
「ミリアお姉さん、一人でここに寝たら確実に泣いてしまいます。もう、これ以上泣けるかってほど泣きましたけど、それでも一人だったらまた泣いてしまいそうで」
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パウエルもヘレナもガレムも、セーナが泣いて村人を弔っていたのを知っているから何も言わない。が、寂しいのは言うまでもなく理解できた。だからこそ、何も言わないのだが。
「ごめんなさい、今の状態で一人で寂しく寝られないのです。出来れば、甘えさせてください」
「セーナちゃんが頑張ってきたの分かっているから、本当なら泣いたって良いんだけどね。押しつぶされそうって言うのなら、あたしが一緒に寝てあげる。その前に、晩ご飯だね」
ミリアの言葉に、セーナは頷く。昼とは違い、簡易型でもかまどがあるのはかなり違った。セーナの家に残っていた野菜でも、傷んでいない物を水で洗って、塩を入れて茹でていく。さらに、ミリアたちに干し肉を分けて貰ってそれも投入。
野菜と干し肉を煮込んでいる間、麦をおかゆにするために鍋に水を入れ軽く塩を入れて炊き込む。塩に頼るしかない為、調味料が足りないなと思ってしまう。塩だけでは味の幅が出ないのもそうだが、どうしても淡泊な感じになってしまうのだ。
(塩だけだと味付け的にも辛いかな。醤油とか味噌、なくてもトマトケチャップとかがあればまだ料理の幅が出るんだけど)
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