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古代遺跡の出来事
第68話 母と父の形見
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月の魔女とよばれるまで
第67話 母と父の形見
ある程度茹でたことで、野菜と干し肉がほぐれてきた。両方とも塩だけだが、双方のうま味は汁に溶け込んだ為そのままスープにする。野菜の一部は切り分けて、おひたしにする。塩を軽く振って、味はつけるが塩分過多な気がしないでもない。
そして、炊きあがった麦粥とスープをよそう。質素と言うしかないが、塩しかない現状これ以上の調理が出来ない。
(思っている以上に調理器具とかにも工夫が必要かも。包丁も心許ないし、いろいろと作っていくしかないのかな)
一応、母親が使っていた鉄の包丁を使ったのだが、切れ味が鈍いため使い勝手が悪かったのだ。元々、包丁自体の切れ味が良くないらしい。ある程度研いだりしたとしても切れ味が鈍いのは作りの問題のようだ。。
なので、修復の魔法を使いつつ出来れば魔鉄に出来るか試そうと考えた。魔鉄ならば、魔力を込めて切れ味を良くすることなど容易に出来るからだ。
「ごめんなさい、やっぱり調理してもこのくらいが限界みたいです」
「五歳のセーナちゃんが、ここまで調理が出来る時点で凄いんだけどな。暖かいご飯とスープがあるだけ全然ましだよ」
「温かい飯が食えるだけ、贅沢ってもんなんだぞ?そういう点でも感謝してるぜ」
「そうそう、そこまで文句言える立場じゃないから。こうやって料理振る舞ってくれるだけでも全然違うんだよ。もう、セーナちゃんってば堅いんだから」
「道中、宿屋とかじゃ無ければ温かいご飯は望めない物と思って旅をしているから、その辺は気にしないでも良いわ」
四人とも温かいご飯が出るなら文句は無いみたい。そもそも、遠出が多いこの世界の冒険者においしいご飯は宿屋に泊まる時くらいしか望めないと言うのが普通のようだ。なので、野営時にこうやって、暖かいご飯を食べられるだけ贅沢だと思われていると聞かされた。
塩スープと麦粥に野菜のおひたしで、食事をしていく。食事をしながら、これからのことを話し始めた。
「ミリアお姉さんたちは、元いた場所に戻るんですよね?この通り、開拓村は壊滅してます。一人、ここに残っても何もすることがありません。出来れば、連れて行って欲しいです」
「壊滅した開拓村に、一人置いていくつもりはないかな。遺跡の側ってだけで危険なのに、セーナちゃんを置いていけると思うの?」
「セーナちゃん、ここまで来たら一緒に来いよ。このまま、ここは寂しすぎるぜ」
「そうだな。もしかしたら、遺跡のモンスターがあふれて襲ってくる可能性もある。あれだけ、世話になっておいて勝手にさようならは違うと思うんだ」
「わたくしも恩を返し切れていませんわ。なので、一緒にこの辺境伯の領都まで行きませんこと?」
ヘレナが沙更を領都にと言ったのには理由があった。類い稀なる魔力の持ち主がこの辺境の果てで見つかったことで、いろいろと騒がしくなるのが分かったからだ。開拓村の人間に魔力は縁遠いのもあって、下手すれば迫害される可能性すらあった。
それで無くても、ディバインブレードやホワイトフレイムの光魔法はやたらと目立つ。その力を欲しがる権力の亡者どもが沙更に群がりかねない。
それなら、一人よりも一緒に居た方がまだましだろうと踏んだのだ。そして、ここに居たらいずれ領主などに見つかって、尋問や拷問の可能性を捨て切れてないと言うのが本音だった。
ある程度話をしたところで、沙更は母親が残した包丁に魔力を込める。使いづらい状態なので、修復の魔法を使ったのだ。包丁に込められた魔力が一気に包丁自体を変化させていく。魔力が切れた時に現れたのは、魔鉄を超えた存在だった。きれいな鋼色の光沢を持った一降りの万能包丁がその場にあったのだから。
きれいな鋼の光沢を持つ金属、聖鋼である。オリハルコン、アダマンタイトやヒヒロイカネの伝説級金属とまでは行かないが、それに準じる金属の一つだ。魔鉄もかなりの堅さと魔力を込められることで人気のある金属ではあるけれど、聖鋼はそれをさらに強化した金属であり、ミスリルと肩を並べるほどの代物だ。
ミスリルが魔力も堅さもある程度と言った形なのに対して、聖鋼は堅さはミスリル以上だが魔力反応はミスリルより若干劣る。とはいえ、堅さも魔力反応も魔鉄以上の為に、上級兵士や騎士には人気の金属だったりした。
沙更の魔力で、聖鋼に変化したことにヘレナが頭を抱える。パウエルとガレムは苦笑を浮かべ、ミリアは納得した表情を浮かべる。
「なんで、ただの鉄の包丁が修復の魔法をかけたら聖鋼になるんですの!?本当にあり得ないですわ!」
「何というか、セーナちゃんは本当にとんでもないことをしでかすなあ。魔鉄でも凄いのに、聖鋼とはね」
「またすげえ金属の包丁が出来たな。やっぱりそれだけ大事にしたいってことなんだろうよ」
「セーナちゃんの魔力もそうだけど、お母さんの形見の包丁との相性が良かったんだと思う。でも、包丁に聖鋼って凄い素材使ってるなあって思うよ。ほとんど切れない物なんて無いと思うし」
ちなみに、包丁は良くても鋼までしか流通していない。そもそも料理人が魔鉄以上を買い求めることが無いのだ。大体、魔物の素材を切る際は魔法を使うことが多いのも理由の一つだった。
が、確かに聖鋼ならばたとえドラゴンであろうとも刃が立たないことはあり得ない。しかも、セーナの母親の包丁は沙更の修復の魔法により形状を若干変えて万能包丁に変化していた。肉だろうが、野菜だろうが、魚だろうがどんとこいと言わんがばかりに。
沙更的に、包丁が使えるようになっただけで良かったのだが、ここまで素材が跳ね上がるとは思ってもいなかったのだ。魔鉄になれば、めっけもの位の軽い気持ちでいた。けれど、母親の残した形見だから使えるようになって欲しいと願ったのが大きかった。
その願いを沙更の中にある魔力が叶えてしまったのだ。そして、その包丁に願いを込めたことでもう一つの刃物も目覚めることになった。
そう、セーナの父親が使っていた鋼鉄の剣であった。折れた鋼鉄の剣は、沙更の魔力を浴びることで包丁と同じく聖鋼の細身の長剣に生まれ変わって、その存在を主張していた。
流石に、父親の形見の剣ですら変化したことに四人とも驚くしかない。さっきまでは、折れていて使い物にもならなかったのだから。
第67話 母と父の形見
ある程度茹でたことで、野菜と干し肉がほぐれてきた。両方とも塩だけだが、双方のうま味は汁に溶け込んだ為そのままスープにする。野菜の一部は切り分けて、おひたしにする。塩を軽く振って、味はつけるが塩分過多な気がしないでもない。
そして、炊きあがった麦粥とスープをよそう。質素と言うしかないが、塩しかない現状これ以上の調理が出来ない。
(思っている以上に調理器具とかにも工夫が必要かも。包丁も心許ないし、いろいろと作っていくしかないのかな)
一応、母親が使っていた鉄の包丁を使ったのだが、切れ味が鈍いため使い勝手が悪かったのだ。元々、包丁自体の切れ味が良くないらしい。ある程度研いだりしたとしても切れ味が鈍いのは作りの問題のようだ。。
なので、修復の魔法を使いつつ出来れば魔鉄に出来るか試そうと考えた。魔鉄ならば、魔力を込めて切れ味を良くすることなど容易に出来るからだ。
「ごめんなさい、やっぱり調理してもこのくらいが限界みたいです」
「五歳のセーナちゃんが、ここまで調理が出来る時点で凄いんだけどな。暖かいご飯とスープがあるだけ全然ましだよ」
「温かい飯が食えるだけ、贅沢ってもんなんだぞ?そういう点でも感謝してるぜ」
「そうそう、そこまで文句言える立場じゃないから。こうやって料理振る舞ってくれるだけでも全然違うんだよ。もう、セーナちゃんってば堅いんだから」
「道中、宿屋とかじゃ無ければ温かいご飯は望めない物と思って旅をしているから、その辺は気にしないでも良いわ」
四人とも温かいご飯が出るなら文句は無いみたい。そもそも、遠出が多いこの世界の冒険者においしいご飯は宿屋に泊まる時くらいしか望めないと言うのが普通のようだ。なので、野営時にこうやって、暖かいご飯を食べられるだけ贅沢だと思われていると聞かされた。
塩スープと麦粥に野菜のおひたしで、食事をしていく。食事をしながら、これからのことを話し始めた。
「ミリアお姉さんたちは、元いた場所に戻るんですよね?この通り、開拓村は壊滅してます。一人、ここに残っても何もすることがありません。出来れば、連れて行って欲しいです」
「壊滅した開拓村に、一人置いていくつもりはないかな。遺跡の側ってだけで危険なのに、セーナちゃんを置いていけると思うの?」
「セーナちゃん、ここまで来たら一緒に来いよ。このまま、ここは寂しすぎるぜ」
「そうだな。もしかしたら、遺跡のモンスターがあふれて襲ってくる可能性もある。あれだけ、世話になっておいて勝手にさようならは違うと思うんだ」
「わたくしも恩を返し切れていませんわ。なので、一緒にこの辺境伯の領都まで行きませんこと?」
ヘレナが沙更を領都にと言ったのには理由があった。類い稀なる魔力の持ち主がこの辺境の果てで見つかったことで、いろいろと騒がしくなるのが分かったからだ。開拓村の人間に魔力は縁遠いのもあって、下手すれば迫害される可能性すらあった。
それで無くても、ディバインブレードやホワイトフレイムの光魔法はやたらと目立つ。その力を欲しがる権力の亡者どもが沙更に群がりかねない。
それなら、一人よりも一緒に居た方がまだましだろうと踏んだのだ。そして、ここに居たらいずれ領主などに見つかって、尋問や拷問の可能性を捨て切れてないと言うのが本音だった。
ある程度話をしたところで、沙更は母親が残した包丁に魔力を込める。使いづらい状態なので、修復の魔法を使ったのだ。包丁に込められた魔力が一気に包丁自体を変化させていく。魔力が切れた時に現れたのは、魔鉄を超えた存在だった。きれいな鋼色の光沢を持った一降りの万能包丁がその場にあったのだから。
きれいな鋼の光沢を持つ金属、聖鋼である。オリハルコン、アダマンタイトやヒヒロイカネの伝説級金属とまでは行かないが、それに準じる金属の一つだ。魔鉄もかなりの堅さと魔力を込められることで人気のある金属ではあるけれど、聖鋼はそれをさらに強化した金属であり、ミスリルと肩を並べるほどの代物だ。
ミスリルが魔力も堅さもある程度と言った形なのに対して、聖鋼は堅さはミスリル以上だが魔力反応はミスリルより若干劣る。とはいえ、堅さも魔力反応も魔鉄以上の為に、上級兵士や騎士には人気の金属だったりした。
沙更の魔力で、聖鋼に変化したことにヘレナが頭を抱える。パウエルとガレムは苦笑を浮かべ、ミリアは納得した表情を浮かべる。
「なんで、ただの鉄の包丁が修復の魔法をかけたら聖鋼になるんですの!?本当にあり得ないですわ!」
「何というか、セーナちゃんは本当にとんでもないことをしでかすなあ。魔鉄でも凄いのに、聖鋼とはね」
「またすげえ金属の包丁が出来たな。やっぱりそれだけ大事にしたいってことなんだろうよ」
「セーナちゃんの魔力もそうだけど、お母さんの形見の包丁との相性が良かったんだと思う。でも、包丁に聖鋼って凄い素材使ってるなあって思うよ。ほとんど切れない物なんて無いと思うし」
ちなみに、包丁は良くても鋼までしか流通していない。そもそも料理人が魔鉄以上を買い求めることが無いのだ。大体、魔物の素材を切る際は魔法を使うことが多いのも理由の一つだった。
が、確かに聖鋼ならばたとえドラゴンであろうとも刃が立たないことはあり得ない。しかも、セーナの母親の包丁は沙更の修復の魔法により形状を若干変えて万能包丁に変化していた。肉だろうが、野菜だろうが、魚だろうがどんとこいと言わんがばかりに。
沙更的に、包丁が使えるようになっただけで良かったのだが、ここまで素材が跳ね上がるとは思ってもいなかったのだ。魔鉄になれば、めっけもの位の軽い気持ちでいた。けれど、母親の残した形見だから使えるようになって欲しいと願ったのが大きかった。
その願いを沙更の中にある魔力が叶えてしまったのだ。そして、その包丁に願いを込めたことでもう一つの刃物も目覚めることになった。
そう、セーナの父親が使っていた鋼鉄の剣であった。折れた鋼鉄の剣は、沙更の魔力を浴びることで包丁と同じく聖鋼の細身の長剣に生まれ変わって、その存在を主張していた。
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