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領都へ
第94話 ゴブリン退治後2
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月の魔女とよばれるまで
第94話 ゴブリン退治後2
女性達と少女二人は、いきなり出来た家の土のベッドに干し草の弾力を感じつつも疲れていたからか、順次眠っていった。やはり、ずっとゴブリン達と一緒に居たことで疲労が溜まっていたからだろう。
それを見届けた沙更は、ミリア達にも家の中を案内する。家の広さ自体は、下級貴族の邸宅並みと言って良い。それだけに、20人弱まで膨れあがった人でも泊める事が出来る。
魔力が沙更の思いに応えたからと言えるが、それだけの魔力を扱えると言う時点で途方も無いと言うのだろう。本人には全然自覚は無い。でも、出来る事をしてみたが本音であった。
「えっと、パウエルさん達もテントで泊まるならこちらを使ってはどうでしょう?」
「セーナちゃんが作った魔法の家凄すぎ。ちょっと見させて貰ったけど、野宿なんて出来なくなりそうな作りじゃない。土があれば、この家を作れるってこと自体がしゃれにならないんだけど」
「セーナちゃんの凄さを再確認することになった感じだよ。今まで野宿していたのだが、これは完全に普通に眠れそうだ。もの凄い贅沢でもある」
「リーダーもそう思うよな。まったく、すげえぜ。雨だろうが風だろうがこれだけの作りだし、びくともしないだろうよ。モンスターに襲われたとしてもちょっとやそっとじゃびくともしねえ。すげえ家だと思うぜ」
「はあ、セーナちゃん。ここに居る人たちに全力を見せる必要は無かったと思うのだけど?」
ヘレナがあきれ顔をしつつもそう言うが、沙更は首をかしげた。これでも沙更が知る建築物としては簡素なのだ。もっと凄くすることも余裕で出来るのだから。
「えっと、ヘレナさん。もしかして、土魔法で家って作らないんですか?」
「あのねえ、土魔法で家を作れたら大工さんの仕事がなくなってしまうでしょ!?それに、そんな魔力を持っている魔法士は現在存在していないわ。少なくても、現状わたくしが知っている冒険者や宮廷魔術師にこんなことが出来る人間はいないわよ!!」
「あー、呆れた顔をしてたのでやっぱりでしたか・・・。でも、これ私が知っている家の中でも簡素なんです。凄いのだともっと凄いの知っているので作れるか試しますか?」
沙更がそう言ったところで、ヘレナが首を振る。本当にしゃれにならないことになるとヘレナの頭に警笛が鳴っていた。そういう点では、沙更なりに自重しているのだと気付かざるを得ない。
「この家でも凄いのに、もっと凄いの作ってどうするんです!!これでも目立つというのに」
「ヘレナさんが心配してくれているのは分かりますから、これ以上はしません。それよりもなによりも、ゴブリン退治でお疲れでしょうから、ゆっくり眠れる場を作ってみたが本音です。テントだとどうしても眠りが浅くなりがちですから」
沙更のあっさりとした物言いに、ヘレナは流石にここで言うのを止めることにした。ある程度分かってもらえていると言う事と一番凄いのを出さないでいるだけでもほっとするしか無かったからだ。
そう言う意味では、ヘレナは苦労性と言うべきなのかもしれない。ミリアみたいに沙更を理解しているわけでもないのだから、この先を考えての言葉だというのは沙更も理解していた。
第94話 ゴブリン退治後2
女性達と少女二人は、いきなり出来た家の土のベッドに干し草の弾力を感じつつも疲れていたからか、順次眠っていった。やはり、ずっとゴブリン達と一緒に居たことで疲労が溜まっていたからだろう。
それを見届けた沙更は、ミリア達にも家の中を案内する。家の広さ自体は、下級貴族の邸宅並みと言って良い。それだけに、20人弱まで膨れあがった人でも泊める事が出来る。
魔力が沙更の思いに応えたからと言えるが、それだけの魔力を扱えると言う時点で途方も無いと言うのだろう。本人には全然自覚は無い。でも、出来る事をしてみたが本音であった。
「えっと、パウエルさん達もテントで泊まるならこちらを使ってはどうでしょう?」
「セーナちゃんが作った魔法の家凄すぎ。ちょっと見させて貰ったけど、野宿なんて出来なくなりそうな作りじゃない。土があれば、この家を作れるってこと自体がしゃれにならないんだけど」
「セーナちゃんの凄さを再確認することになった感じだよ。今まで野宿していたのだが、これは完全に普通に眠れそうだ。もの凄い贅沢でもある」
「リーダーもそう思うよな。まったく、すげえぜ。雨だろうが風だろうがこれだけの作りだし、びくともしないだろうよ。モンスターに襲われたとしてもちょっとやそっとじゃびくともしねえ。すげえ家だと思うぜ」
「はあ、セーナちゃん。ここに居る人たちに全力を見せる必要は無かったと思うのだけど?」
ヘレナがあきれ顔をしつつもそう言うが、沙更は首をかしげた。これでも沙更が知る建築物としては簡素なのだ。もっと凄くすることも余裕で出来るのだから。
「えっと、ヘレナさん。もしかして、土魔法で家って作らないんですか?」
「あのねえ、土魔法で家を作れたら大工さんの仕事がなくなってしまうでしょ!?それに、そんな魔力を持っている魔法士は現在存在していないわ。少なくても、現状わたくしが知っている冒険者や宮廷魔術師にこんなことが出来る人間はいないわよ!!」
「あー、呆れた顔をしてたのでやっぱりでしたか・・・。でも、これ私が知っている家の中でも簡素なんです。凄いのだともっと凄いの知っているので作れるか試しますか?」
沙更がそう言ったところで、ヘレナが首を振る。本当にしゃれにならないことになるとヘレナの頭に警笛が鳴っていた。そういう点では、沙更なりに自重しているのだと気付かざるを得ない。
「この家でも凄いのに、もっと凄いの作ってどうするんです!!これでも目立つというのに」
「ヘレナさんが心配してくれているのは分かりますから、これ以上はしません。それよりもなによりも、ゴブリン退治でお疲れでしょうから、ゆっくり眠れる場を作ってみたが本音です。テントだとどうしても眠りが浅くなりがちですから」
沙更のあっさりとした物言いに、ヘレナは流石にここで言うのを止めることにした。ある程度分かってもらえていると言う事と一番凄いのを出さないでいるだけでもほっとするしか無かったからだ。
そう言う意味では、ヘレナは苦労性と言うべきなのかもしれない。ミリアみたいに沙更を理解しているわけでもないのだから、この先を考えての言葉だというのは沙更も理解していた。
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