107 / 365
領都へ
第98話 大森林7
しおりを挟む
月の魔女とよばれるまで
第98話 大森林7
女性達と少女二人を休ませてから、また歩き出す。ウィンドウォークを使い続けている所為か、徐々に唱えること自体も楽になってきていたし、効力も上がってきている気がしていた。
どうやら、沙更の魔法は熟練度システムを搭載しているらしい。普通、魔法と言えば一定の効力を及ぼすものであって、それ以上にはならない。が、沙更とセーナの魂が結合したことにより月女神の器を保持している今は、その常識が通用しない。
人にあらざる魔力もそうだが、魔法に関しても神の器に左右されるもののようだ。そもそも、魔法もなにもかも神が作ったのだから、左右されるのも当然と言えたのだが。
ウィンドウォークの効力が強まったのを感じつつも、歩いて行く。大森林は、モンスターがいなければただの静かな森であった。ある程度、茸や湧き水や薬草も生えていることからきちんと知識を持って入る事が出来れば、豊かな場所なのだと思う。
そう考えたところで、沙更は魔力鑑定があることを思い出した。探査魔法とウィンドウォークを使い続けている為、そこまで頭が追いついていなかったのだ。実際、魔法を二つずっと使い続けること自体が魔法士として破格だと言う事にも気付いていない。
魔力鑑定自体はすぐに終わる物であるし、沙更の感覚からしたらそんなに魔力を使わない。それ故、頭の中で三つ同時に詠唱出来るかを考える。すると、そこで頭の中で別のことを考えるようにしていくとそこで、スキルを獲得していた。
そう、並列思考である。普通、そこまでスキルをあっさり獲得することなど出来ない。が、沙更だけは例外だった。月女神の器を持ち、その器を使う許可すら与えられた神の代行者なのだから。
並列思考スキルのおかげで、探査魔法と魔法鑑定が同時に発動できるようになった。元々、ウィンドウォークは一回発動してしまえば、一定量の魔力を消費さえしてしまえば維持は簡単。むしろ、探査魔法を途切れずに使い続ける方が神経を使った。
女性達と少女二人を守ると沙更は決めていたからこそ、探査魔法を使い続ける。実際、他の魔法士でそんなことをしようものなら魔力切れで倒れるだろう。だが、沙更の魔力量ならばそれでも耐えきれる。数時間眠る事が出来るのならば、そのくらいの負担など吹き飛ばせるほどの回復量があったからだ。
無茶をしたことで、並列思考のスキルを手に入れて、魔力鑑定をしつつ探査魔法を同時に放つことが出来るようになった。これは、応用が利くだけに戦闘にも生かされることになる。
加速した状態で、食べられそうなきのこや薬草を採っていく。探査魔法を使っているから、はぐれることもないし迷子になることも無い。地図がない中、半径三キロを探査出来ると言うのは強みでしか無かった。
第98話 大森林7
女性達と少女二人を休ませてから、また歩き出す。ウィンドウォークを使い続けている所為か、徐々に唱えること自体も楽になってきていたし、効力も上がってきている気がしていた。
どうやら、沙更の魔法は熟練度システムを搭載しているらしい。普通、魔法と言えば一定の効力を及ぼすものであって、それ以上にはならない。が、沙更とセーナの魂が結合したことにより月女神の器を保持している今は、その常識が通用しない。
人にあらざる魔力もそうだが、魔法に関しても神の器に左右されるもののようだ。そもそも、魔法もなにもかも神が作ったのだから、左右されるのも当然と言えたのだが。
ウィンドウォークの効力が強まったのを感じつつも、歩いて行く。大森林は、モンスターがいなければただの静かな森であった。ある程度、茸や湧き水や薬草も生えていることからきちんと知識を持って入る事が出来れば、豊かな場所なのだと思う。
そう考えたところで、沙更は魔力鑑定があることを思い出した。探査魔法とウィンドウォークを使い続けている為、そこまで頭が追いついていなかったのだ。実際、魔法を二つずっと使い続けること自体が魔法士として破格だと言う事にも気付いていない。
魔力鑑定自体はすぐに終わる物であるし、沙更の感覚からしたらそんなに魔力を使わない。それ故、頭の中で三つ同時に詠唱出来るかを考える。すると、そこで頭の中で別のことを考えるようにしていくとそこで、スキルを獲得していた。
そう、並列思考である。普通、そこまでスキルをあっさり獲得することなど出来ない。が、沙更だけは例外だった。月女神の器を持ち、その器を使う許可すら与えられた神の代行者なのだから。
並列思考スキルのおかげで、探査魔法と魔法鑑定が同時に発動できるようになった。元々、ウィンドウォークは一回発動してしまえば、一定量の魔力を消費さえしてしまえば維持は簡単。むしろ、探査魔法を途切れずに使い続ける方が神経を使った。
女性達と少女二人を守ると沙更は決めていたからこそ、探査魔法を使い続ける。実際、他の魔法士でそんなことをしようものなら魔力切れで倒れるだろう。だが、沙更の魔力量ならばそれでも耐えきれる。数時間眠る事が出来るのならば、そのくらいの負担など吹き飛ばせるほどの回復量があったからだ。
無茶をしたことで、並列思考のスキルを手に入れて、魔力鑑定をしつつ探査魔法を同時に放つことが出来るようになった。これは、応用が利くだけに戦闘にも生かされることになる。
加速した状態で、食べられそうなきのこや薬草を採っていく。探査魔法を使っているから、はぐれることもないし迷子になることも無い。地図がない中、半径三キロを探査出来ると言うのは強みでしか無かった。
0
あなたにおすすめの小説
転生先ではゆっくりと生きたい
ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。
事故で死んだ明彦が出会ったのは……
転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた
小説家になろうでも連載中です。
なろうの方が話数が多いです。
https://ncode.syosetu.com/n8964gh/
追放されたおまけの聖女♂は冷徹王太子の腕の中から離してもらえない〜今さら戻れと言われても、もうこの人の魔力しか受け付けません!〜
たら昆布
BL
聖女のおまけで召喚されたと思われて追放された不憫受けが拾われて愛される話
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ
ファンタジー
夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。
アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。
ふとした事でスキルが発動。
使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。
⭐︎注意⭐︎
女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。
ダンジョンを拾ったので、スキル〈ホームセンター〉で好き勝手リフォームします
ランド犬
ファンタジー
異世界に転移した佐々木悠人は、召喚でも勇者でもなかった。ただ迷い込んだ先で見つけたのは、王都を望む郊外にひっそりと口を開けるダンジョン。足を踏み入れた瞬間、発動したスキルは
――〈ホームセンター〉
壁を張り替え、部屋を増やし、畑や牧場、カフェまで作れる不可思議な力だった。
気ままに始めたリフォームは、もふもふなネコミミ獣人の少女との出会いをきっかけに、思わぬ変化を呼び始める。
拡張され続けるダンジョンの先で、悠人が作り上げる“住める迷宮”とは――?
私の存在
戒月冷音
恋愛
私は、一生懸命生きてきた。
何故か相手にされない親は、放置し姉に顎で使われてきた。
しかし15の時、小学生の事故現場に遭遇した結果、私の生が終わった。
しかし、別の世界で目覚め、前世の知識を元に私は生まれ変わる…
気弱令嬢の悪役令嬢化計画
みおな
ファンタジー
事故で死んだ私が転生した先は、前世の小説の世界?
しかも、婚約者に不当に扱われても、家族から冷たくされても、反論ひとつ出来ない気弱令嬢?
いやいやいや。
そんなことだから、冤罪で処刑されるんでしょ!
せっかく生まれ変わったんだから、処刑ルートなんて真っ平ごめん。
屑な婚約者も冷たい家族も要らないと思っていたのに・・・?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる