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領都へ
第99話 大森林8
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月の魔女とよばれるまで
第99話 大森林8
沙更達は、ゴブリンの巣を潰した後丸一日歩いた。ウィンドウォークの効力もあり、女性達もいる中一日数十キロの距離を歩いて稼いだ計算だ。丸一日、大森林を南東に向かって歩いて行ったおかげか沙更の探査魔法に街道が探知されるようなってきた。
そのことをパウエルに話すとパウエルは、ほっとした表情を浮かべる。大森林側に街道が沿うようになるのは大分ウエストエンドに近づいてからだと知っているから。
「セーナちゃんのおかげで、大分近道は出来ているのを確認できたよ」
「私には、ここの地理は分かりません。なので、パウエルさんに報告させて貰っただけです。わがままでこちらの道を通って貰ったのです。出来る事はします」
「セーナちゃんの出来る事は多すぎる。俺たちは、そのことを頭に入れているよ。探査魔法に加速魔法を使い続けて貰っているだけでももの凄く感謝しているさ」
そうやって、報告を終えると探査魔法に人が引っかかるようになってきた。この辺りに、民家は見えない。そもそもここらは、大森林と街道しかない寂しい場所だから。
それに気付いた沙更は、パウエルにすぐに相談することにした。そんな様子を見ていたミリアも気付いたらしく、近づいてくる。
「セーナちゃん、どうかした?」
「ミリアお姉さん、ここらに人が居ると聞いたことはありますか?探査魔法で、人が引っかかるのです。あちらは気付いていないと思いますが、もし盗賊などの場合女性方を狙って襲ってくるかも知れません」
沙更の言葉に、ミリアはピンと頭にくる物があった。
「大森林と街道が近いところは、盗賊の住処があるって言われてたけど本当だったんだ。あたしのほうからリーダーに伝えてくる。盗賊に見つかると面倒だけど、この人数だから見つかるのはそんなに時間が掛からないと思うしね」
そこまで言うとパウエルのところにさっと走って行く。あっと言う間に居なくなったミリアの後ろ姿を見つつも沙更は、盗賊という言葉に嫌な感じを覚えていた。
(もしかしたら、もしかするかも知れない。こんなところを根城にする時点で、街道を使う人には害悪でしかない)
ある程度小説も読み込んでいた沙更に取って、盗賊自体が悪者という認識でしかない。貧しいからこそとも言えるが、他人の富を奪い、命を奪っていくイメージしか持てないのだ。
それに、今はゴブリンの巣から助け出した女性達にこれ以上の怖い思いはして欲しくなかった。
ミリアがパウエルに、セーナが人が探知魔法に引っかかる事を話すとパウエルの表情が曇った。それもそのはず、ミリアと同じ情報を持つだけに、盗賊の文字が頭に浮かばないわけが無かった。
「ここで、盗賊に襲われたら助けた女性達が可哀想すぎる。俺たちだけで10人近い人たちを守り切れるかと言うと怪しいだろうな」
「セーナちゃんの表情も曇ってた。盗賊かもって言ったらそうなるよね」
「この人数が森を動いていたら奇襲されるかもだが、セーナちゃんがいるから無いな。近づいてきたら、進路を若干でも変えてやり過ごそう。下手に正面衝突したら、こっちも怪我しかねない」
「万全の状態で盗賊とは相対したいからその気持ちは分かるよ。でも、今のあたし達に盗賊が付いてこられるのかなあ?」
「どちらにしろ、守りながら戦うのでは全力を出せない。その状態で、戦うのは厳しいだろう」
ミリアの楽観視に、パウエルは釘を刺す。女性達が居る事を忘れては、ここまで来た意味が無い。だが、状況はパウエル達が思うより早く悪化していった。
第99話 大森林8
沙更達は、ゴブリンの巣を潰した後丸一日歩いた。ウィンドウォークの効力もあり、女性達もいる中一日数十キロの距離を歩いて稼いだ計算だ。丸一日、大森林を南東に向かって歩いて行ったおかげか沙更の探査魔法に街道が探知されるようなってきた。
そのことをパウエルに話すとパウエルは、ほっとした表情を浮かべる。大森林側に街道が沿うようになるのは大分ウエストエンドに近づいてからだと知っているから。
「セーナちゃんのおかげで、大分近道は出来ているのを確認できたよ」
「私には、ここの地理は分かりません。なので、パウエルさんに報告させて貰っただけです。わがままでこちらの道を通って貰ったのです。出来る事はします」
「セーナちゃんの出来る事は多すぎる。俺たちは、そのことを頭に入れているよ。探査魔法に加速魔法を使い続けて貰っているだけでももの凄く感謝しているさ」
そうやって、報告を終えると探査魔法に人が引っかかるようになってきた。この辺りに、民家は見えない。そもそもここらは、大森林と街道しかない寂しい場所だから。
それに気付いた沙更は、パウエルにすぐに相談することにした。そんな様子を見ていたミリアも気付いたらしく、近づいてくる。
「セーナちゃん、どうかした?」
「ミリアお姉さん、ここらに人が居ると聞いたことはありますか?探査魔法で、人が引っかかるのです。あちらは気付いていないと思いますが、もし盗賊などの場合女性方を狙って襲ってくるかも知れません」
沙更の言葉に、ミリアはピンと頭にくる物があった。
「大森林と街道が近いところは、盗賊の住処があるって言われてたけど本当だったんだ。あたしのほうからリーダーに伝えてくる。盗賊に見つかると面倒だけど、この人数だから見つかるのはそんなに時間が掛からないと思うしね」
そこまで言うとパウエルのところにさっと走って行く。あっと言う間に居なくなったミリアの後ろ姿を見つつも沙更は、盗賊という言葉に嫌な感じを覚えていた。
(もしかしたら、もしかするかも知れない。こんなところを根城にする時点で、街道を使う人には害悪でしかない)
ある程度小説も読み込んでいた沙更に取って、盗賊自体が悪者という認識でしかない。貧しいからこそとも言えるが、他人の富を奪い、命を奪っていくイメージしか持てないのだ。
それに、今はゴブリンの巣から助け出した女性達にこれ以上の怖い思いはして欲しくなかった。
ミリアがパウエルに、セーナが人が探知魔法に引っかかる事を話すとパウエルの表情が曇った。それもそのはず、ミリアと同じ情報を持つだけに、盗賊の文字が頭に浮かばないわけが無かった。
「ここで、盗賊に襲われたら助けた女性達が可哀想すぎる。俺たちだけで10人近い人たちを守り切れるかと言うと怪しいだろうな」
「セーナちゃんの表情も曇ってた。盗賊かもって言ったらそうなるよね」
「この人数が森を動いていたら奇襲されるかもだが、セーナちゃんがいるから無いな。近づいてきたら、進路を若干でも変えてやり過ごそう。下手に正面衝突したら、こっちも怪我しかねない」
「万全の状態で盗賊とは相対したいからその気持ちは分かるよ。でも、今のあたし達に盗賊が付いてこられるのかなあ?」
「どちらにしろ、守りながら戦うのでは全力を出せない。その状態で、戦うのは厳しいだろう」
ミリアの楽観視に、パウエルは釘を刺す。女性達が居る事を忘れては、ここまで来た意味が無い。だが、状況はパウエル達が思うより早く悪化していった。
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