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領都へ
第123話 クルシス4
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月の魔女とよばれるまで
第123話 クルシス4
市場での買い物がある程度済んだ後、これからウエストエンドまで向かう事はなしになった。既に夕暮れ時であり、これ以上先に進めない。
元々、ウィンドウォークでかなりの距離を稼いでいる。普通なら四日から五日かかるところを三日でクルシスに到着しているので、一日以上稼いでいる計算なのだ。
そもそも、古代遺跡のクエストの期限は二週間。既に残り二日と迫っては来ているもののクルシスまで戻ってこられたのは大きい。
クルシスとウエストエンドはそう離れてはいない。馬車なら、数時間の距離であった。今の沙更のウィンドウォークなら一日掛からないだろう。
ここまで、ゴブリン退治や盗賊退治までやっていたから、この町でひと休みすると決めたのだった。ミリアが沙更のことを心配したからとか逆にここでちゃんとしたベッドで寝たいと言った思惑が錯綜したらしい。
実際のところ、これからウエストエンドに向かっても着くのは夜半になる。その頃に門の扉が開いている訳もない。門の前で一晩明かすならここで泊まっていった方が全然マシだった。
それに、リエットの体力のこともあり、無茶をさせるのも気が引けたのもあった。多少は回復させたとは言え、貴族のお嬢様に体力を求めるのは違う気がしたからだ。
「食料も買ったし、このまま宿かな?」
「そうだな、そろそろ見つけておかないと厳しいだろう」
街道沿いのクルシスは、ウエストエンドまでの街道がある為か人が集まりやすい。実際、ここから鉱山への道もあるため、経由地となっている。
鉱山の報告の役人なども宿屋に泊まっていく事も多く、宿が埋まっていると言う事もあった。それだけに、そろそろ行かないと埋まってしまう。
実際夕暮れ時で、宿屋に行っても間に合わないことが多いのだが…。
クルシスの宿は、合計七軒あるのだがやはり時間もあって既に埋まっていた。
「やっぱりと言うか、出遅れた感じだったね」
「到着がギリギリだったのが大きいな。流石にここから強行軍はないか」
「そもそも、ここまで結構無茶をしてたからゆっくり休めると思ったけれど困ったわ」
「だな、俺でも厳しいかもと思ったくらいだ。貴族のお嬢さんもいるから尚更だぜ」
荒野の狼の面々で、困った顔をする。沙更の土レンガの家で眠ることも出来るが、あれは最低限でしかない。土のベッドは若干堅さがあるため、おすすめというわけでもなかった。
それに、昨日沙更の温情に助けて貰ったばかりでまた頼むのも違う気がしていた。それに、しっかりとしたベッドで眠りたかったと言うのもある。
そんなミリア達を見て、リエットがおずおずと口を開いた。
「宿が無いのですか?」
「ええ、埋まってしまっているようなのです」
リエットの問いに、パウエルが答えると少し考えてから口を開いた。
「私の知り合いがこの町にいます。少し頼んでみましょう」
そう言って、沙更やミリアたちを案内し始めた。
第123話 クルシス4
市場での買い物がある程度済んだ後、これからウエストエンドまで向かう事はなしになった。既に夕暮れ時であり、これ以上先に進めない。
元々、ウィンドウォークでかなりの距離を稼いでいる。普通なら四日から五日かかるところを三日でクルシスに到着しているので、一日以上稼いでいる計算なのだ。
そもそも、古代遺跡のクエストの期限は二週間。既に残り二日と迫っては来ているもののクルシスまで戻ってこられたのは大きい。
クルシスとウエストエンドはそう離れてはいない。馬車なら、数時間の距離であった。今の沙更のウィンドウォークなら一日掛からないだろう。
ここまで、ゴブリン退治や盗賊退治までやっていたから、この町でひと休みすると決めたのだった。ミリアが沙更のことを心配したからとか逆にここでちゃんとしたベッドで寝たいと言った思惑が錯綜したらしい。
実際のところ、これからウエストエンドに向かっても着くのは夜半になる。その頃に門の扉が開いている訳もない。門の前で一晩明かすならここで泊まっていった方が全然マシだった。
それに、リエットの体力のこともあり、無茶をさせるのも気が引けたのもあった。多少は回復させたとは言え、貴族のお嬢様に体力を求めるのは違う気がしたからだ。
「食料も買ったし、このまま宿かな?」
「そうだな、そろそろ見つけておかないと厳しいだろう」
街道沿いのクルシスは、ウエストエンドまでの街道がある為か人が集まりやすい。実際、ここから鉱山への道もあるため、経由地となっている。
鉱山の報告の役人なども宿屋に泊まっていく事も多く、宿が埋まっていると言う事もあった。それだけに、そろそろ行かないと埋まってしまう。
実際夕暮れ時で、宿屋に行っても間に合わないことが多いのだが…。
クルシスの宿は、合計七軒あるのだがやはり時間もあって既に埋まっていた。
「やっぱりと言うか、出遅れた感じだったね」
「到着がギリギリだったのが大きいな。流石にここから強行軍はないか」
「そもそも、ここまで結構無茶をしてたからゆっくり休めると思ったけれど困ったわ」
「だな、俺でも厳しいかもと思ったくらいだ。貴族のお嬢さんもいるから尚更だぜ」
荒野の狼の面々で、困った顔をする。沙更の土レンガの家で眠ることも出来るが、あれは最低限でしかない。土のベッドは若干堅さがあるため、おすすめというわけでもなかった。
それに、昨日沙更の温情に助けて貰ったばかりでまた頼むのも違う気がしていた。それに、しっかりとしたベッドで眠りたかったと言うのもある。
そんなミリア達を見て、リエットがおずおずと口を開いた。
「宿が無いのですか?」
「ええ、埋まってしまっているようなのです」
リエットの問いに、パウエルが答えると少し考えてから口を開いた。
「私の知り合いがこの町にいます。少し頼んでみましょう」
そう言って、沙更やミリアたちを案内し始めた。
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