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領都へ
第132話 ウエストエンドへ向けて2
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月の魔女とよばれるまで
第132話 ウエストエンドへ向けて2
ウィンドウォークがエアウォークに進化した事で、パウエルたちの移動速度は下手な馬車並みにまで向上していた。徒歩の六倍の速度を叩き出す事と歩きの体の負担軽減の2つの効果が一行を包み込んだ。
クルシスからウエストエンドまでは馬車で四、五時間程。近いと言えば近いと言える。が、道が整備されている訳ではないので誤差は生じてしまうのはご愛嬌だ。
だが、沙更のエアウォークなら多少のデコボコも風が補助してくれる。なので、リエットの足でも負担少なく動くことが出来ていた。
そんな中、いきなり魔法が進化した事で少し考え顔をする沙更。
(大気の力が私達を後押ししてくれているのが分かる。そう言えば魔法の進化って、誰でもできる事なのかな?)
ふとした疑問を感じた沙更は、ヘレナにその話を振ると彼女は呆れた顔をしていた。
「セーナちゃん、魔法の進化は未だ誰も成し遂げていない未踏の領域だった。それを成し遂げたというのがどれだけの事だと思っているのです?」
「えっと、もしかして私やらかしました?」
「ええ、特大級のをですわ。でも、ある意味セーナちゃんでよかったのかも知れません。今まで出来なかった理由がなんとなく分かった気がしますし」
ヘレナはそう言って、魔法の進化の条件がある程度見えてきた事を話してくれた。今まで、魔法が進化した例は一回もなかったそう。だから、沙更の魔力が飛び抜けているからこそ出来る事なのだろうと推測が付く。
魔法を使う人間として、魔法が進化した唯一の例となったウィンドウォークはまさに注目の的になりかねない。少なくても魔法を研究している人間からしてみれば調べたくなるのは当然のことだった。
とは言え、沙更がそのたぐいの人間に手を貸すかと言われれば首をかしげるしか無いのだが。
そんなやりとりを見つつも、リエットは近づくウエストエンドに内心揺れていた。
(わたくしがウエストエンドに戻る日が来るなんて思ってもみなかった。本当に、幼い治癒士様のおかげ。ゼオンにも会えたし、わたくしはなにであの子に返せば良いのかしら)
戻ってきたことに安堵半分、これからを考えて素直に喜べない部分が半分と言ったところだった。
クルシスからウエストエンドに向けての街道は、クルシスより先に比べて人が多い。馬車もある程度走っているが、その馬車と同じかそれ以上で加速していくパウエル達6人に驚きの表情を浮かべる人が多かった。
大分ウエストエンドに近づいてきたことで、パウエルたち四人の表情が大分ほっとしたものに変わっていった。依頼を終えることが出来たことと生き残ることが出来たこと、どちらにしろ古代遺跡での経験はかなり大きかった。
だが、どちらにしろ一つ言えることが沙更が居なければ生き残ることが出来なかったと言う事実だけ。
「どちらにしろ、セーナちゃんに助けて貰ったような物だよなあ」
「うん、それはそうだよね。あたしなんか、いろいろと貰っちゃったし」
「それはミリアだけじゃねえだろ。リーダーを含め全員だぜ。まったく、あの子に俺たちは何が出来るのか、そこだけは考えていかねえとな」
「そうよね、セーナちゃんに助けて貰ってここに居るのは確かなのだから」
四人とも沙更を見る。そんな視線に気付いた沙更は、四人を見返しつつ首をかしげたのだった。
第132話 ウエストエンドへ向けて2
ウィンドウォークがエアウォークに進化した事で、パウエルたちの移動速度は下手な馬車並みにまで向上していた。徒歩の六倍の速度を叩き出す事と歩きの体の負担軽減の2つの効果が一行を包み込んだ。
クルシスからウエストエンドまでは馬車で四、五時間程。近いと言えば近いと言える。が、道が整備されている訳ではないので誤差は生じてしまうのはご愛嬌だ。
だが、沙更のエアウォークなら多少のデコボコも風が補助してくれる。なので、リエットの足でも負担少なく動くことが出来ていた。
そんな中、いきなり魔法が進化した事で少し考え顔をする沙更。
(大気の力が私達を後押ししてくれているのが分かる。そう言えば魔法の進化って、誰でもできる事なのかな?)
ふとした疑問を感じた沙更は、ヘレナにその話を振ると彼女は呆れた顔をしていた。
「セーナちゃん、魔法の進化は未だ誰も成し遂げていない未踏の領域だった。それを成し遂げたというのがどれだけの事だと思っているのです?」
「えっと、もしかして私やらかしました?」
「ええ、特大級のをですわ。でも、ある意味セーナちゃんでよかったのかも知れません。今まで出来なかった理由がなんとなく分かった気がしますし」
ヘレナはそう言って、魔法の進化の条件がある程度見えてきた事を話してくれた。今まで、魔法が進化した例は一回もなかったそう。だから、沙更の魔力が飛び抜けているからこそ出来る事なのだろうと推測が付く。
魔法を使う人間として、魔法が進化した唯一の例となったウィンドウォークはまさに注目の的になりかねない。少なくても魔法を研究している人間からしてみれば調べたくなるのは当然のことだった。
とは言え、沙更がそのたぐいの人間に手を貸すかと言われれば首をかしげるしか無いのだが。
そんなやりとりを見つつも、リエットは近づくウエストエンドに内心揺れていた。
(わたくしがウエストエンドに戻る日が来るなんて思ってもみなかった。本当に、幼い治癒士様のおかげ。ゼオンにも会えたし、わたくしはなにであの子に返せば良いのかしら)
戻ってきたことに安堵半分、これからを考えて素直に喜べない部分が半分と言ったところだった。
クルシスからウエストエンドに向けての街道は、クルシスより先に比べて人が多い。馬車もある程度走っているが、その馬車と同じかそれ以上で加速していくパウエル達6人に驚きの表情を浮かべる人が多かった。
大分ウエストエンドに近づいてきたことで、パウエルたち四人の表情が大分ほっとしたものに変わっていった。依頼を終えることが出来たことと生き残ることが出来たこと、どちらにしろ古代遺跡での経験はかなり大きかった。
だが、どちらにしろ一つ言えることが沙更が居なければ生き残ることが出来なかったと言う事実だけ。
「どちらにしろ、セーナちゃんに助けて貰ったような物だよなあ」
「うん、それはそうだよね。あたしなんか、いろいろと貰っちゃったし」
「それはミリアだけじゃねえだろ。リーダーを含め全員だぜ。まったく、あの子に俺たちは何が出来るのか、そこだけは考えていかねえとな」
「そうよね、セーナちゃんに助けて貰ってここに居るのは確かなのだから」
四人とも沙更を見る。そんな視線に気付いた沙更は、四人を見返しつつ首をかしげたのだった。
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