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領都へ
第137話 ウエストエンド冒険者ギルド3
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月の魔女とよばれるまで
第137話 ウエストエンド冒険者ギルド3
パウエル達を向かい入れた受付嬢は、どうやらパウエル達の担当受付嬢だったらしい。心配そうだった表情が戻ってきたことと報告に来てくれたことにほっとした表情に変わっていたから。
「いきなりCランクの上位のクエストを受けて行かれたので、心配だったんですよ」
そう言われてしまえば、パウエル達とて苦笑を浮かべざるを得ない。そんなパウエル達に一人、幼女が混ざっていることに受付嬢は気付いた。
「えっと、それでこの子は?まさかパウエルさんの隠し子!?」
「おいおい、そんなわけが無いだろう。この子はセーナちゃん。古代遺跡側の開拓村が邪教の集団に襲われて壊滅した。その生き残りだよ」
パウエルはいきなり言われた爆弾に、慌てつつも正確な情報を受付嬢に渡す。その言葉に、冷静になった受付嬢はパウエルを見て頭を下げた。
「ごめんなさい、少しテンパりすぎました。冷静に考えれば、セーナちゃんくらいの子供がいたら凄すぎますからね」
「冷静にならなくても解ると思うが?俺と類似点どこにも無いだろう?」
受付嬢の言葉に、パウエルは首をひねる。沙更とパウエルは似た部分はほぼ無い。そう思いつつも、続きを話し始めた。
「実際、この子に助けられたようなものなんだ。古代遺跡の最下層はサイクロプス、デスハウンド、オーガの住処で鉄製の武器じゃ全然役に立たなくて、大怪我をしたところを治癒魔法で助けて貰って戻ってこられたと言うわけさ」
「オーガ!?サイクロプス!?それって、冒険者Bランク案件じゃないですか!!えっ、それじゃああの依頼はランク違いだったと言うことですか!?」
パウエルの言葉を聞いていた受付嬢の顔色が段々悪くなっていく。それもそのはず、基本的に鉄の武器を受け付けないモンスター以上は、Bランク相当と言う事でBランク以上じゃなければ依頼を受けることが出来ない。
その依頼をCランク成り立てのパウエル達が受注していたと言う事実は、ギルド内部でのクエスト審査に狂いがあったと言う事に他ならないのだ。
そこに、更にパウエルがとどめの一言を言ってのけた。
「それに、最奥で月女神の眷属と戦いになってそこでこの子がいたから帰ってこられたけれど、居なかったらどうなっていたかは言うまでも無いな」
「えっ、しかも月女神の眷属ってあの神になりたがりの邪なるもの!?Aランクでも全滅可能性大の超絶難易度!?そんなクエストを私はパウエルさん達に回してしまったんですか!?」
言われた事実を冷静に受け止めていくが、余りの重大事項に顔が青くなるどころか既に真っ白だ。実際、二ランク鯖読みで依頼を受けた場合、罰則が付いてくる。
だが、この場合この依頼自体が月女神の眷属の陰謀で成り立っていた為、ギルドのお偉方が叱責されることになってしまうのだ。
「本当にごめんなさい。そこまでの難易度なんて、思いも寄らなくて。ちゃんと審査したはずなのに」
「そこも月女神の眷属が暗躍していたと思った方が良いだろう。とにかく、古代遺跡を占拠していた邪教の集団自体、俺たちが行った時には既に誰かしらの干渉を受けたのか姿形も無かった。帰りに、月女神の眷属から仕掛けてきたが俺たちはもとより開拓村の人達も月女神を復活させる為の贄って言っていたのが気になるところか」
パウエルの報告をギルドの受付嬢は書き留めつつ、ギルドマスターに報告するのを忘れないようにした。今回ばかりは、ギルド側にも非がある為にきちんとする必要性があったからだ。
第137話 ウエストエンド冒険者ギルド3
パウエル達を向かい入れた受付嬢は、どうやらパウエル達の担当受付嬢だったらしい。心配そうだった表情が戻ってきたことと報告に来てくれたことにほっとした表情に変わっていたから。
「いきなりCランクの上位のクエストを受けて行かれたので、心配だったんですよ」
そう言われてしまえば、パウエル達とて苦笑を浮かべざるを得ない。そんなパウエル達に一人、幼女が混ざっていることに受付嬢は気付いた。
「えっと、それでこの子は?まさかパウエルさんの隠し子!?」
「おいおい、そんなわけが無いだろう。この子はセーナちゃん。古代遺跡側の開拓村が邪教の集団に襲われて壊滅した。その生き残りだよ」
パウエルはいきなり言われた爆弾に、慌てつつも正確な情報を受付嬢に渡す。その言葉に、冷静になった受付嬢はパウエルを見て頭を下げた。
「ごめんなさい、少しテンパりすぎました。冷静に考えれば、セーナちゃんくらいの子供がいたら凄すぎますからね」
「冷静にならなくても解ると思うが?俺と類似点どこにも無いだろう?」
受付嬢の言葉に、パウエルは首をひねる。沙更とパウエルは似た部分はほぼ無い。そう思いつつも、続きを話し始めた。
「実際、この子に助けられたようなものなんだ。古代遺跡の最下層はサイクロプス、デスハウンド、オーガの住処で鉄製の武器じゃ全然役に立たなくて、大怪我をしたところを治癒魔法で助けて貰って戻ってこられたと言うわけさ」
「オーガ!?サイクロプス!?それって、冒険者Bランク案件じゃないですか!!えっ、それじゃああの依頼はランク違いだったと言うことですか!?」
パウエルの言葉を聞いていた受付嬢の顔色が段々悪くなっていく。それもそのはず、基本的に鉄の武器を受け付けないモンスター以上は、Bランク相当と言う事でBランク以上じゃなければ依頼を受けることが出来ない。
その依頼をCランク成り立てのパウエル達が受注していたと言う事実は、ギルド内部でのクエスト審査に狂いがあったと言う事に他ならないのだ。
そこに、更にパウエルがとどめの一言を言ってのけた。
「それに、最奥で月女神の眷属と戦いになってそこでこの子がいたから帰ってこられたけれど、居なかったらどうなっていたかは言うまでも無いな」
「えっ、しかも月女神の眷属ってあの神になりたがりの邪なるもの!?Aランクでも全滅可能性大の超絶難易度!?そんなクエストを私はパウエルさん達に回してしまったんですか!?」
言われた事実を冷静に受け止めていくが、余りの重大事項に顔が青くなるどころか既に真っ白だ。実際、二ランク鯖読みで依頼を受けた場合、罰則が付いてくる。
だが、この場合この依頼自体が月女神の眷属の陰謀で成り立っていた為、ギルドのお偉方が叱責されることになってしまうのだ。
「本当にごめんなさい。そこまでの難易度なんて、思いも寄らなくて。ちゃんと審査したはずなのに」
「そこも月女神の眷属が暗躍していたと思った方が良いだろう。とにかく、古代遺跡を占拠していた邪教の集団自体、俺たちが行った時には既に誰かしらの干渉を受けたのか姿形も無かった。帰りに、月女神の眷属から仕掛けてきたが俺たちはもとより開拓村の人達も月女神を復活させる為の贄って言っていたのが気になるところか」
パウエルの報告をギルドの受付嬢は書き留めつつ、ギルドマスターに報告するのを忘れないようにした。今回ばかりは、ギルド側にも非がある為にきちんとする必要性があったからだ。
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