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新たなる住処
第168話 猪の鼻亭2
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月の魔女とよばれるまで
第168話 猪の鼻亭2
一応、アンナ自身が悪い人では無いと言うのは沙更も分かっていた。まあ、こんな幼い娘に助けられる冒険者というのもあり得ないからと言うのも頭にちゃんとある。
それでも、沙更ははっきり言えば完全に規格外である。アンナの想像の外なのも当然と言えば当然だった。あれだけの高位の攻撃魔法に補助魔法、そして治癒魔法まで使いこなす魔法士などこの世界に存在しない。
それだけに、異端であるのは当たり前であって目立ちたくは無いと言う思いが出てしまったのだ。
「ごめんね、アンナは結構無神経だからズバズバ言って怖い思いをしてたりするんだけど直らないんだよね」
「少し話を聞いていただけでも悪気は無いのは分かりましたから、大丈夫ですよ。そんなことで怒るほど、私は短気じゃ無いです」
「セーナちゃんが怒ったらしゃれにならない事態になるのが目に見えるな」
「そりゃそうだろ。てか、セーナちゃんがあの言葉に怒るとは思えねえけどな」
「それもそうね。アンナちゃんは相変わらずと言うべきかしら?」
荒野の狼のメンバーで、そう話をしているとアンナともう一人が食事を運んでくる。豚肉の塩焼き肉とキャベツの付け合わせに硬いパンに塩スープのセット。見た目もそうだが、朝からとしては重い。
確かにパウエルやガレムなら、これでも十分おいしくいただけるとは思う。が、塩分が強すぎる気がして、沙更としては苦笑を浮かべてしまう。
そんな沙更を見て、ミリアも苦笑を浮かべていた。
「セーナちゃんは料理に対して厳しいよね。作る料理に関しても厳しいけど」
「どうしても人を作る栄養を取る手段です。今はこれ以上は言わないことにします。私もまだ追求している最中ですし」
食事処で、提供された食事に文句を付ける状態になってしまっていることに気付いて、それ以上は口を閉ざすことにした。口を付ける前から文句を言うのも変な話になってしまう。
その後、食べ終わって猪の鼻亭を出た後で沙更が再度苦笑を浮かべた。朝定食一つ銅貨5枚とある程度安いけれど量は豊富のため、沙更たちが出てくるまでにある程度席が埋まっていた。やはり、朝からやっている食事処はそこまで多くは無いのだろう。
猪の鼻亭を少し離れてから、食事の話をする。
「やっぱり、塩気が強すぎる気がします」
「セーナちゃんの料理は同じ塩でも優しい味だからね。今まで普通に食べていたけど、今改めて食べると塩気が強かったのがよく分かるよ」
「だな、昔よりもおいしく感じなくなってたな。ある意味、セーナちゃんの料理に慣らされたと言うべきか」
「てか、それを言うならばセーナちゃんの料理の味が上だってことだろうよ。手間かけてるのは分かってるからなあ」
「やっぱり、女性向きでは無いのよね。あの量、ガレムに半分食べて貰って丁度だから」
女性的には、あの量は多すぎる。焼き肉200グラム、パン300グラム、キャベツの付け合わせ150グラム、スープ200CCはかなりのボリュームと言うしか無い。
濃いめの味なだけに、水を飲みつつやらないと舌が塩まみれな感じになるのもあまり良いとは言えなかった。
そんなことを思いつつも、沙更はいずれてこ入れすることになるのかなと思う。少しでも良い物を食べて貰うと言うのもあったからだ。
そんな気持ちを抱きつつも、ウエストエンド冒険者ギルドの扉を開く。冒険者適性を見て貰うために。
第168話 猪の鼻亭2
一応、アンナ自身が悪い人では無いと言うのは沙更も分かっていた。まあ、こんな幼い娘に助けられる冒険者というのもあり得ないからと言うのも頭にちゃんとある。
それでも、沙更ははっきり言えば完全に規格外である。アンナの想像の外なのも当然と言えば当然だった。あれだけの高位の攻撃魔法に補助魔法、そして治癒魔法まで使いこなす魔法士などこの世界に存在しない。
それだけに、異端であるのは当たり前であって目立ちたくは無いと言う思いが出てしまったのだ。
「ごめんね、アンナは結構無神経だからズバズバ言って怖い思いをしてたりするんだけど直らないんだよね」
「少し話を聞いていただけでも悪気は無いのは分かりましたから、大丈夫ですよ。そんなことで怒るほど、私は短気じゃ無いです」
「セーナちゃんが怒ったらしゃれにならない事態になるのが目に見えるな」
「そりゃそうだろ。てか、セーナちゃんがあの言葉に怒るとは思えねえけどな」
「それもそうね。アンナちゃんは相変わらずと言うべきかしら?」
荒野の狼のメンバーで、そう話をしているとアンナともう一人が食事を運んでくる。豚肉の塩焼き肉とキャベツの付け合わせに硬いパンに塩スープのセット。見た目もそうだが、朝からとしては重い。
確かにパウエルやガレムなら、これでも十分おいしくいただけるとは思う。が、塩分が強すぎる気がして、沙更としては苦笑を浮かべてしまう。
そんな沙更を見て、ミリアも苦笑を浮かべていた。
「セーナちゃんは料理に対して厳しいよね。作る料理に関しても厳しいけど」
「どうしても人を作る栄養を取る手段です。今はこれ以上は言わないことにします。私もまだ追求している最中ですし」
食事処で、提供された食事に文句を付ける状態になってしまっていることに気付いて、それ以上は口を閉ざすことにした。口を付ける前から文句を言うのも変な話になってしまう。
その後、食べ終わって猪の鼻亭を出た後で沙更が再度苦笑を浮かべた。朝定食一つ銅貨5枚とある程度安いけれど量は豊富のため、沙更たちが出てくるまでにある程度席が埋まっていた。やはり、朝からやっている食事処はそこまで多くは無いのだろう。
猪の鼻亭を少し離れてから、食事の話をする。
「やっぱり、塩気が強すぎる気がします」
「セーナちゃんの料理は同じ塩でも優しい味だからね。今まで普通に食べていたけど、今改めて食べると塩気が強かったのがよく分かるよ」
「だな、昔よりもおいしく感じなくなってたな。ある意味、セーナちゃんの料理に慣らされたと言うべきか」
「てか、それを言うならばセーナちゃんの料理の味が上だってことだろうよ。手間かけてるのは分かってるからなあ」
「やっぱり、女性向きでは無いのよね。あの量、ガレムに半分食べて貰って丁度だから」
女性的には、あの量は多すぎる。焼き肉200グラム、パン300グラム、キャベツの付け合わせ150グラム、スープ200CCはかなりのボリュームと言うしか無い。
濃いめの味なだけに、水を飲みつつやらないと舌が塩まみれな感じになるのもあまり良いとは言えなかった。
そんなことを思いつつも、沙更はいずれてこ入れすることになるのかなと思う。少しでも良い物を食べて貰うと言うのもあったからだ。
そんな気持ちを抱きつつも、ウエストエンド冒険者ギルドの扉を開く。冒険者適性を見て貰うために。
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