月の魔女と呼ばれるまで

空流眞壱

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新たなる住処

第171話 セーナの冒険者登録3

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月の魔女とよばれるまで

第171話 セーナの冒険者登録3

壊れた水晶を集めて、沙更が修復の魔法をかける。割れた水晶をあっと言う間に直すとその沙更の魔力を感じ取って水晶がまた数値を更新していく。

1000000だったのが、10000000になり、止まったのが45000000だった。魔力量4500万、人間で到達できる数値ではない。

流石にその数字に、ダイスもルーカもパウエル達も驚くしか無い。だけど、唯一ミリアだけは納得していた。月女神の魂を持ち、神の器を持つと伝えていたから。

「おいおい、しゃれにならねえ数字が出てきたぞ。これだけの魔力を持つ人間は他にいねえ」

「人間の保有魔力を遙かに超えているこの子は一体何者なの?」

そう言うのも無理はなかった。これだけの魔力を持ち得るなんて他の種族でもあり得ないことであったから。

そこに口を出したのはミリアだった。

「月女神の眷属とやり合って、帰ってこられたのはこの子のおかげなんだからなんとか出来ないかな?」

「ふむ、魔力の時点で相当だ。本来なら首を振りたいが、お前達を助けて貰ったのもあるし、今のウエストエンドの冒険者であの災厄を抑えられるとは思えん」

「ある程度事情が飲み込めたわ。パウエルさん達はこの子に助けて貰ったって言っていた。なら、私たちにとってもこの子は恩人よ。それに、月女神の眷属は国で相手にしてもかなりの被害を及ぼすわ。それを撃退できただけでも十分な成果よ」

ダイスとルーカもこれだけの魔力数値を見て、撃退できた理由を察するしかない。それに、パウエル達は若手でも成長株のパーティーであり、そこに沙更が入ってくれればパーティーバランスも良くなることを感じていた。

前までが、どうしても打撃偏重だったので魔法支援が出来る人間が入って欲しいと思っていたからだ。どうしても、ある一定の強さ以上のモンスターは魔法すら使ってくる。その時に、魔法士がいると居ないとでは全然生存率が変わってくるのだ。

今後のことを考えて、沙更に荒野の狼に入って貰いたいと思ったとしても無理からぬ話である。

魔力量が桁外れだと言うことを確認し終えると次は魔法の属性を確認する作業に移る。

「魔力量がそれだけあっても、どの属性を使えるかも計っておかないといけないわ」

今度は属性判定の水晶を持ってくる。それに触った沙更の魔力と同調した水晶に火、水、土、風、雷、氷と通常の四色に派生の二色、そして光と闇があふれ出し、その間に冴え冴えとした月の光が見えた。その反応に、またダイスとルーカの表情が固まる。

「おいおい、しゃれになってねえなあ」

「まさかの全属性?いえ、最後の淡い光は新種の属性なの!?どちらにしても、途轍もないわね」

実際、水晶の判定は四属性に光と闇、派生の氷と雷、そして光と闇の派生である月までしか表示されていない。が、沙更は時空間魔法と重力魔法まで扱うことも出来た。

流石に、時空間魔法や重力魔法に聖なる属性はこの水晶では判定外になるらしい。だが、ある意味それらは隠蔽して当然の属性のため、逆に判定されなくて良かったと言えた。
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