月の魔女と呼ばれるまで

空流眞壱

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新たなる住処

第181話 セーナの冒険者ランク

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月の魔女とよばれるまで

第181話 セーナのランク

ダイスもミリアの強さを身にしみて実感したことで、ゴブリンロードを退治出来たことを納得するしかなかった。そもそも、両方ともCランクで対処出来るクエストでは無い事で昇格が決まった。

パーティーとしてのランクがBランクになり、パウエルとガレム、ミリアはソロでもBランクに昇格と言う形になった。パウエルはCランクに上がった時に、既に条件がそろえばBランクに上がれる状態だったらしい。

そこにガレムとミリアが追いついた格好なのだが、実際で言えばミリアだけは追い抜いた格好であった。一人Aランクに到達する身体能力を手に入れていたし、スキルだけならばAランクと言っても良いほど。

ヘレナは育った物のCランクに据え置きと言う形だ。もうちょっと育てばBランクに上がる芽もあると言ったところらしい。現状の強さだとCランク上位と言ったところのようだ。

で、一番の問題は沙更のランクであった。はっきり言えば、あれだけの治癒魔法を見せつけられたことでAランクに上げたいところだが、実績が無いためそれが出来ない。かと言って、最低ランクからでは頼みたいことが頼めないと言う困った状況になっていた。

「俺のあの傷をあっさり癒やした治癒魔法は、真面目に異常と言うしかねえな。味方で居たら心強いことこの上ねえよ」

「治癒魔法の使い手で、あれだけの治療を出来る人間は多分いないと思います。少なくても私は知りませんから、相当なのだと思います。ですから、荒野の狼のみなさんに付いてくれるのは非常に助かりますが、ギルドマスターと協議が必要になるかもですが、どうしましょう?」

「どうしましょう?じゃねえよ。Fランクから下積みなんてさせてられねえぞ?下の奴らがこの子の治癒魔法に慣れてみろ、どんだけ贅沢してるんだって話になる。下手に下の奴らをつけ上がらせる羽目にさせてえか?」

ダイスは沙更の能力を既にA+以上だと見抜いていた。あれだけの治癒魔法を扱える時点で、他の魔法の凄さもなんとなく予想が出来た。更に言うと、パウエル達Cクラス冒険者を月女神の眷属から守り抜いた時点で桁が外れているのだ。

そんな子供をどう処すれば良いのか、困ってしまうのも無理は無い。そこに、沙更が首をかしげる。解決策はもう提示されていたからだ。

「あの、ダイスさんにルーカさん。登録後に、いきなり大物持ってきた場合ってどうしてます?」

そう言われて、二人とも納得した顔をする。余りのことに、そこまで頭が回っていなかったようだ。そう、ゴブリン退治も盗賊退治も沙更が同行していたわけで、登録後にそのことが分かったのだから貢献度が加算されてしかるべきだったのだ。

「あー、確かにな。考え込んでいた俺らがあほみたいだ」

「セーナちゃん、いろいろとごめんなさいね。でも、これでセーナちゃんもヘレナさんと同じくCランクで登録できそうよ。ちなみに、ヘレナさんもだけど功績を更に積んで成長すればBランクまでは上がれるわ。そこから先は、いろいろと条件があるのだけどね」

Bランク昇格試験である盗賊退治を終わらせているので、条件さえそろえば上がる事が出来る。それだけでもかなり違う。他のCランク冒険者は、その試験をクリアーしなければなることも出来ないのだから。
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