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フィリエス家の内情と戦
第229話 いきなりの来訪
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月の魔女とよばれるまで
第229話 いきなりの来訪
森の瘴気を浄化して、数日。シスターヴァレリーに預けたお金で、孤児達の衣服を買って貰ったり、食材を買ったりとしている間、沙更はエリシアの回復具合をちょくちょく確認しに行くことにしていた。
あれだけの治療をしたのだが、その後で後遺症が出る可能性がかなり高いと思っての行動だった。あれだけの魔力を渡したことで、身体にかなりの負担を与えてしまったと思っていたからだ。
だが、エリシアにそんなそぶりは一切見られなかった。そもそも、エリシア自身もそれなりの魔力を保有していたらしい。
「もう、セーナちゃんったら考えすぎだよ。それに、あたしは前から魔力持ちだからだと思う。魔力自体に拒否感が無いからそう思うんだけど」
エリシアの言葉に、沙更としても納得する部分があった。普通の人なら、あれだけの魔力を受け渡されたら制御が出来なくて魔力が暴走していてもおかしくは無い。だが、エリシアに渡した魔力は既にエリシアに馴染んでしまって、元々エリシアにあったかのように静かなのだ。
それだけ、あの治療が荒療治だったと言うことでもあるのだが、それでもエリシアには合っていたのだと沙更は今ではそう思うことにした。おかげで、あの治療はもう封印確定なのだけれども。
エリシア自身もこの数日で確実に回復して、ある程度なら歩けるようになるくらいには体力が回復していた。今後は徐々に動ける範囲を広げてみて不調が出ないかどうかを確認したら、普通の生活に戻れるようになるだろう。
「もう少しだけ経過を見させて、それで大丈夫ならここから出ても良いよ」
「なんか、その言葉を聞けるようになったことに違和感があるよ。本当に死を間近で見ていたから、そこから起き上がれるようになるなんて思っても無かったんだから」
「言いたい理由は分かるけど、それだけ回復が早いってことだからね。寝たきりの状態から、数日くらいでここまで普通回復しないんだよ?」
エリシアの回復は、沙更からしてみればかなりの速度に見えた。治療をして二日後にはシチューを食べられる程度に回復していたことも後から考えれば相当なのだが、寝たきりからもう既に歩けると言うところまで来ている当たりがかなり早いと思えたのだ。
少しして、隔離部屋から沙更が出るとミリアがそこに待っていた。ミリアの表情に変化があったのを感じた沙更が声をかけた。
「ミリアお姉さん、誰かが来ました?」
「セーナちゃん、孤児院にリエットさんが来てる」
「えっ!?リエットさんが?」
ミリアの言葉に、沙更として驚きつつもミリアの後を追う。いきなりのリエットの登場に、ミリアも沙更も首をかしげざるを得ない。辺境伯の屋敷に送り届けて数日経ったけれど、いきなり来るなんて事は普通あり得ないから尚更だった。
第229話 いきなりの来訪
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あれだけの治療をしたのだが、その後で後遺症が出る可能性がかなり高いと思っての行動だった。あれだけの魔力を渡したことで、身体にかなりの負担を与えてしまったと思っていたからだ。
だが、エリシアにそんなそぶりは一切見られなかった。そもそも、エリシア自身もそれなりの魔力を保有していたらしい。
「もう、セーナちゃんったら考えすぎだよ。それに、あたしは前から魔力持ちだからだと思う。魔力自体に拒否感が無いからそう思うんだけど」
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それだけ、あの治療が荒療治だったと言うことでもあるのだが、それでもエリシアには合っていたのだと沙更は今ではそう思うことにした。おかげで、あの治療はもう封印確定なのだけれども。
エリシア自身もこの数日で確実に回復して、ある程度なら歩けるようになるくらいには体力が回復していた。今後は徐々に動ける範囲を広げてみて不調が出ないかどうかを確認したら、普通の生活に戻れるようになるだろう。
「もう少しだけ経過を見させて、それで大丈夫ならここから出ても良いよ」
「なんか、その言葉を聞けるようになったことに違和感があるよ。本当に死を間近で見ていたから、そこから起き上がれるようになるなんて思っても無かったんだから」
「言いたい理由は分かるけど、それだけ回復が早いってことだからね。寝たきりの状態から、数日くらいでここまで普通回復しないんだよ?」
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少しして、隔離部屋から沙更が出るとミリアがそこに待っていた。ミリアの表情に変化があったのを感じた沙更が声をかけた。
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「セーナちゃん、孤児院にリエットさんが来てる」
「えっ!?リエットさんが?」
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