月の魔女と呼ばれるまで

空流眞壱

文字の大きさ
277 / 365
フィリエス家の内情と戦

第257話 孤児院での迎撃戦11

しおりを挟む
月の魔女とよばれるまで

第257話 孤児院での迎撃戦11

ミリアと合流したところで、暗殺者の残り四人が一斉に動き出したことを感じる。沙更は、それをミリアとガレムに伝えると対策を練り始めた。

「そう言えば、不意打ちは私が封じてしまっているので相手の全力は出しづらい形です。が、人数がいる分奇襲される可能性もありますね」

「そのあたりになると俺が一番危険か?ミリアもセーナちゃんも相手の気配が分かるからな」

「なんだかんだで、ガレムは勘が凄いからそこまで心配してないよ?ヘレナだったらまずいかなって思うけど」

「確かにな。ヘレナだったらまずいだろうし、身体系じゃ一番弱いからなあ」

「そうならないように、パウエルさんや私が居るんですけどね。死角は、できる限り潰しておきます」

沙更として、そこは頑張ることにしているからそう言うとミリアが沙更の頭を撫でてくれる。頑張ってくれているのは分かっているから、自然と手が出てしまったがそれを拒否することはしない。

「セーナちゃんにお任せばかりはちょっとね。頑張ってくれて、助かってるよ」

「ミリアお姉さんがそう思ってくれるから、私も頑張れるんです。そこは譲れません」

「ったく、二人とも仲が良いのは良いがそろそろ来るんじゃねえのか?」

ガレムの呆れた声が聞こえるが、その時沙更とミリアは暗殺者がどこから来るかを掴んでいた。探知システムだけではなく、生命探知のスキルを持つミリアも同じ事が出来る。見逃しはあり得ないと言って良い状態だった。


ミリアや沙更とガレムに待ち伏せをされているとは思わない暗殺者四人は、正面突破を企んでいた。

「四人だったら正面からでも行けるだろう」

「ここまで来たらこそこそするのは無しだな」

「正面からの戦闘はこちらとしてもやりづらいわ。不意を突くことも頭に入れつつ動かないとね」

「相手がどう出るか分からない以上、力押しになる可能性もあるだろう。そこだけは考えておけ」

あえて、正門から攻め込むと言う暗殺者がしない行動だがそれも察知されている時点で微妙になってしまうのは否めない。


数分後、暗殺者の四人とミリア達三人が遭遇した。堂々と正面からのぶつかり合いになったのは、暗殺者たちに取っては厳しい状況になった。

「やはり、ここで待っていたか」

「こっちは四人、あっちは三人。しかも子供ならなんとかなるだろ」

「正面からと言って、勝てないわけじゃない」

「戦力差がある気がするが、大丈夫か?」

一人、こちらの戦力を測っている暗殺者がいるもののミリアにしろ、ガレムにしろそう簡単に気付かれるような行動をしていない。それに輪をかけるのが沙更の存在だ。

暗殺者にも魔法を使う者が居るが、それでも沙更の領域に到達できる人間はいない。だからこそ、暗殺者たち四人のもくろみが甘すぎたと言うしかない。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~

草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。 レアらしくて、成長が異常に早いよ。 せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。 出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。

異世界転移物語

月夜
ファンタジー
このところ、日本各地で謎の地震が頻発していた。そんなある日、都内の大学に通う僕(田所健太)は、地震が起こったときのために、部屋で非常持出袋を整理していた。すると、突然、めまいに襲われ、次に気づいたときは、深い森の中に迷い込んでいたのだ……

神様の忘れ物

mizuno sei
ファンタジー
 仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。  わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。

私の存在

戒月冷音
恋愛
私は、一生懸命生きてきた。 何故か相手にされない親は、放置し姉に顎で使われてきた。 しかし15の時、小学生の事故現場に遭遇した結果、私の生が終わった。 しかし、別の世界で目覚め、前世の知識を元に私は生まれ変わる…

みそっかす銀狐(シルバーフォックス)、家族を探す旅に出る

伽羅
ファンタジー
三つ子で生まれた銀狐の獣人シリル。一人だけ体が小さく人型に変化しても赤ん坊のままだった。 それでも親子で仲良く暮らしていた獣人の里が人間に襲撃される。 兄達を助ける為に囮になったシリルは逃げる途中で崖から川に転落して流されてしまう。 何とか一命を取り留めたシリルは家族を探す旅に出るのだった…。

大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!

古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。 その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。 『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』 昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。 領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。 一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――

アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜

芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。 ふとした事でスキルが発動。  使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。 ⭐︎注意⭐︎ 女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。

ダンジョンを拾ったので、スキル〈ホームセンター〉で好き勝手リフォームします

ランド犬
ファンタジー
 異世界に転移した佐々木悠人は、召喚でも勇者でもなかった。ただ迷い込んだ先で見つけたのは、王都を望む郊外にひっそりと口を開けるダンジョン。足を踏み入れた瞬間、発動したスキルは ――〈ホームセンター〉 壁を張り替え、部屋を増やし、畑や牧場、カフェまで作れる不可思議な力だった。 気ままに始めたリフォームは、もふもふなネコミミ獣人の少女との出会いをきっかけに、思わぬ変化を呼び始める。 拡張され続けるダンジョンの先で、悠人が作り上げる“住める迷宮”とは――?

処理中です...