月の魔女と呼ばれるまで

空流眞壱

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フィリエス家の内情と戦

第260話 襲撃を退けた後

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月の魔女とよばれるまで

第260話 襲撃を退けた後

暗殺者9人を縛り上げて、リエットを守り抜いた。1人暗殺者の女の子がミリアと共に付いてくることになったが、元々闇ギルド自体これ以上敵対するつもりはないようだ。

付いてくることになった女の子から、情報を得た結果そう判断したのだが、既に闇ギルドは襲撃時点で解散することになっていたようだ。

追加の暗殺者が送られてくることは無い。もし、あったとしてもそれはまた別の場所からになる。

暗殺者全員死んでいない辺りが、ミリアと沙更の温情と言える。少なくとも死なせるつもりはなかった。ある程度の怪我くらいは大目に見てほしいと思ったりもする。

「これで守りきった形になるのかな?」

「ミリア姉さんに会えって、言われてただけだから襲う気もない」

そもそも他の暗殺者とこの女の子は指令すら違って受けていた。他の暗殺者は、完遂出来ないと分かっていながらも呼ばれたことになる。

「今のミリア姉さんの実力なら上級暗殺者よりも力がある」

ぽつぽつと喋る女の子に、沙更は精神的にかなり傷をおっていることを感じていた。暗殺者として生きてきたこの子が負ってきた傷はかなり深い。

今すぐに処置は出来ない。が、この子が望むのであれば精神を癒やすことも頭に入れておこうと思った。


リエットが眠る部屋に四人で戻るとパウエルとヘレナが待っていた。部屋に護衛として残って貰っていたから、討って出ることが出来たと言って良い。

「無事終わったようだな。流石に次は俺も出るぞ」

「リーダーが望むならかな?今回は孤児院が狙われたからあたしだったけど、今後はちょっと考えた方が良いかもね」

「それにしても、ミリアの身体のキレが大分良くなってたな。盗賊退治した時に比べても良くなってたと思うぜ」

ミリアの動きを見ていたガレムがそう言う。身近で見ていた沙更もそれは思ったので、頷いておく。多分、ミリアの能力に身体がようやく追いついてきたと言うことなのだろう。

暗殺者を退けたことで、孤児院を守り切った事になる。リエットを守り切ったが、護衛の仕事はこれで終わりでは無い。これからも命を狙われる可能性が高いだけに、なかなか困ってしまう。

「依頼を受けて、すぐにこれだからこれからもっと激しくなるかも知れない」

「気をつけておきたいところよね。でも、そろそろ寝ておきましょう?わたくしとリーダーはここに詰めていただけですけど、ミリアもガレムもセーナちゃんも動いていたから疲れてると思うわ」

ヘレナにそう言われて、ミリアもガレムもそろそろ疲れてきている事に気付いた。案外動いていると気付かない物だったりするが、自覚できれば休むことも必要だと身体で察する。

「思ってたよりも疲れたかな?」

「まあ、そんなに動いた気はしないんだがなあ」

「時間が時間ですから、私はそうでもないですけどこれから襲ってくる人も居ないでしょうし、ここで寝ておきましょう」

正直、これ以上の戦闘は今日はない。襲ってくる人間の撃退は完了していたから。
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