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フィリエス家の内情と戦
第264話 元辺境伯との邂逅2
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月の魔女とよばれるまで
第264話 元辺境伯との邂逅2
ジークは宰相に先立ち、リエットの部屋に向かった。沙更達が、そこで待っているはずだったがそこで問題が発生していた。
リエットの部屋が荒らされていたからだ。少なくてもリエットが孤児院に行く前にはなかったことだった。
ジークが部屋の前に辿り着くとリエットが困った顔をしていた。
「ジーク、部屋が…」
「お嬢様、昨日まではこうなってはいなかったのですがこれは」
元々、リエットの部屋に私物は少ない。そもそも、リエットはこの屋敷でつま弾きにされていたからだ。それでも少ない私物が部屋にぶちまけられているとなれば、心穏やかにはいられない。
ジークとしては、頭が痛い。大体、この手の嫌がらせは母親の違う兄妹たちが起こすことが多いのだ。よりによって、この状況下で引き起こされるとはと思ったとしても無理はなかった。
沙更たちにしてみるとつまらない嫌がらせだなと思う。だが、塵も積もればなのでそれなりに効果があるのも分かっていた。
「確かに、これは辛いかも」
「流石にジークさんでもこれは防ぎようはないでしょう。でも、リエット様の事を考えるとこのままは辛いですね」
呼ばれた側のミリアと沙更もこの状態は良くない物だと認識していた。それだけに口が出てしまったのだが、ジークとしてもそこは分かっていても手が出せない故に困っていたところであった。
さらに、そこに宰相が現れることで自体は更に混沌とすることになる。
「ふむ、何事だ?」
「恩師様、これは…」
「子供のいたずらにしては、ちょっとやり過ぎではあるな。あの子が教育したとも思えんが、このままはまずいと思うしかないだろう」
やってきた老紳士から感じる圧に、この人はただ者ではないことを悟る沙更達。強いて言えば、オーラが漏れてしまっているが故の圧力なのだが、それでも相当であった。
「ふむ、驚かせてしまったか。わしは、この国の宰相であり元辺境伯であるガーゼルベルト・フィリエスだ。カタリーナの伯父だよ。カタリーナの娘に会うのは初だがな」
ガーゼルベルトは、そう言うと沙更の魔力に気付き興味を示す。
「ほう、そこの娘は面白い力を持っているな。そこまで強い魔力を持つ娘は今まで見たことがない」
「宰相様は、この魔力を国で使いたいと思いますか?」
沙更の問いに宰相は少し考えた後、口を開いた。
「わしか?ただの宰相ならそう言っただろうが、その答えは否と言わせて貰おう。それをするのは外道のすることだ。国が富めば良いと言うのなら使うと言う選択肢は大いにあるだろうが、それに依存してしまえば堕落するのは目に見えておる。他の貴族どもが欲しがるだろうが、幼い子供の人生を破滅させる権利がこのわしにあると思うか?」
ガーゼルベルトとしては、子供の人生を棒に振ってまでこの国を富ますことには反対のようだ。それを行うこと自体が貴族という地位にあぐらをかくと言っていると本人は思っていたのだった。
第264話 元辺境伯との邂逅2
ジークは宰相に先立ち、リエットの部屋に向かった。沙更達が、そこで待っているはずだったがそこで問題が発生していた。
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ジークとしては、頭が痛い。大体、この手の嫌がらせは母親の違う兄妹たちが起こすことが多いのだ。よりによって、この状況下で引き起こされるとはと思ったとしても無理はなかった。
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「流石にジークさんでもこれは防ぎようはないでしょう。でも、リエット様の事を考えるとこのままは辛いですね」
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さらに、そこに宰相が現れることで自体は更に混沌とすることになる。
「ふむ、何事だ?」
「恩師様、これは…」
「子供のいたずらにしては、ちょっとやり過ぎではあるな。あの子が教育したとも思えんが、このままはまずいと思うしかないだろう」
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「ふむ、驚かせてしまったか。わしは、この国の宰相であり元辺境伯であるガーゼルベルト・フィリエスだ。カタリーナの伯父だよ。カタリーナの娘に会うのは初だがな」
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「わしか?ただの宰相ならそう言っただろうが、その答えは否と言わせて貰おう。それをするのは外道のすることだ。国が富めば良いと言うのなら使うと言う選択肢は大いにあるだろうが、それに依存してしまえば堕落するのは目に見えておる。他の貴族どもが欲しがるだろうが、幼い子供の人生を破滅させる権利がこのわしにあると思うか?」
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