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フィリエス家の内情と戦
閑話16 カタリーナの夫
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月の魔女とよばれるまで
閑話16 カタリーナの夫
沙更かカタリーナの治療をしている間に、カタリーナの夫は自分の思い通りに事態が進んでいないことを痛感していた。やることなすことがことごとく裏目に出ているし、リエットは腕利きの冒険者が守っていて手を出すことすら出来なかったのだから。
安くはない金額を使って闇ギルドに暗殺者を頼んだが、それでもリエットを殺害することは叶わなかった。護衛の荒野の狼の力に、沙更が付いていたからに他ならない。
リエットの父親として、リエットを消さねばフィリエス家を手に入れることは出来ない。いや、消せば手に入ると思い込んでいたと言うのが正しい。
ガーゼルベルトから話があったように、リエットを消したところで家を継ぐことは出来ない。血族以外での相続は基本認められていなかったし、カタリーナが存命ならば家についての決定権はリエットの父親に回っては来ない。
双方とも消す気で動いていたが、それをことごとくジークに潰されているのはそれだけジークが忠義者であるとの証になっていた。
「クソッ、家令の癖にこの私より有能だと言うのか!?」
ガーゼルベルトが信頼してカタリーナの側仕えに置いている時点で、ジークがカタリーナの守りだと気づきそうなものだが気づいていなかった。
そして、情報をしっかり確認していなかったのも悪手であった。ジークと沙更たちが組んでしまったから。リエットを狙った結果、カタリーナをも救ってしまう形になるとはこの時リエットの父親の脳裏には予想すらしていなかった。
元々が、ガーゼルベルトの取り立てでカタリーナと結婚しただけの男なのだ。才覚も何もカタリーナに負けていた。それを自覚したくなくて、カタリーナもリエットも傷つけてきた。
そのままでずっと行けるわけがないことに、リエットの父親は気づいていない。だからこそ、滑稽と言うしかなかったのだが。
そんな男を買う男がいた。そう、異界からの悪魔である。異界の神と一緒にこの世界を欲して動く。沙更たちの敵であり、この世界を守るのに必要なことであった。
カタリーナを呪って動けなくさせたのもこの悪魔の仕業だった。それだけこの男が異界の悪魔に取って都合が良かったことの裏返しである。
(この男は愚かだが、我らに取って都合が良い。このまま動いて暮れればこの世界を破滅へと導き、我らかこの世界を手にすることも出来るだろう)
などと思っていた。実際事態は悪化の一歩であったし、辺境伯領が荒れていればそれはそれで都合が良かったと言う。目に見えて、状況を遥かに超えて悪化していっていた。
このままこの領地が混乱したままであれば、それだけ異界の神に有利となりえる。どちらにしても異界の悪魔が描いた最悪のシナリオはこうして進んで行った。
閑話16 カタリーナの夫
沙更かカタリーナの治療をしている間に、カタリーナの夫は自分の思い通りに事態が進んでいないことを痛感していた。やることなすことがことごとく裏目に出ているし、リエットは腕利きの冒険者が守っていて手を出すことすら出来なかったのだから。
安くはない金額を使って闇ギルドに暗殺者を頼んだが、それでもリエットを殺害することは叶わなかった。護衛の荒野の狼の力に、沙更が付いていたからに他ならない。
リエットの父親として、リエットを消さねばフィリエス家を手に入れることは出来ない。いや、消せば手に入ると思い込んでいたと言うのが正しい。
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そして、情報をしっかり確認していなかったのも悪手であった。ジークと沙更たちが組んでしまったから。リエットを狙った結果、カタリーナをも救ってしまう形になるとはこの時リエットの父親の脳裏には予想すらしていなかった。
元々が、ガーゼルベルトの取り立てでカタリーナと結婚しただけの男なのだ。才覚も何もカタリーナに負けていた。それを自覚したくなくて、カタリーナもリエットも傷つけてきた。
そのままでずっと行けるわけがないことに、リエットの父親は気づいていない。だからこそ、滑稽と言うしかなかったのだが。
そんな男を買う男がいた。そう、異界からの悪魔である。異界の神と一緒にこの世界を欲して動く。沙更たちの敵であり、この世界を守るのに必要なことであった。
カタリーナを呪って動けなくさせたのもこの悪魔の仕業だった。それだけこの男が異界の悪魔に取って都合が良かったことの裏返しである。
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などと思っていた。実際事態は悪化の一歩であったし、辺境伯領が荒れていればそれはそれで都合が良かったと言う。目に見えて、状況を遥かに超えて悪化していっていた。
このままこの領地が混乱したままであれば、それだけ異界の神に有利となりえる。どちらにしても異界の悪魔が描いた最悪のシナリオはこうして進んで行った。
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