月の魔女と呼ばれるまで

空流眞壱

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最終章 目覚める神

第325話 月女神のこれから

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月の魔女とよばれるまで

第325話 月女神のこれから

 モンスターの氾濫もモンスターの半数を沙更とセーナの古代魔法と月の浄化により壊滅。元月女神の眷属も浄化されて消えた。残ったのは紫の大剣のみ、それに関しては月女神として関与する事はないようだ。

「あの子が残した唯一のものだけれど、邪神たちの物かも知れないから私はそれについては関与しない。それに、人にあの子がこの世から消えた事の証明になるでしょう?」

「月女神様、私とセーナちゃんの魂をお返しした方が良いでしょうか?」

「復活したとは言っても、私はもう人間達に関与する気はないわ。流石に二度はご免よ。それに、月で偉そうにするの余り主義じゃないの。だから、沙更とセーナの二人の魂に干渉する事はほぼ無いはず」

 古い古い神である月女神は敬われて、傅かれるのはもうこりごりしているようだ。そういう点でも神様らしい神様ではないのだろう。創世神ですら見捨てたこの世界を死んで倒れて、復活した後でもこう思ってくれるのは並大抵の事では出来ないだろうから。

「それにしても、あれだけのモンスターがいたのに生き残れたのが正直驚きだよ」

 ミリアとしては、その一言に尽きる。ここが死に場所だと思っていたから尚更であった。その言葉に、ガレムもパウエルもヘレナも同意する。

「確かによく生き残れたよな。それにしても、相棒がボロボロだぜ」

「何というか怖じ気づいたのが何というか申し訳ない」

「モンスターの群れが来た時に、へたり込んでしまいましたから覚悟が足りなかった気がしてなりませんわ」

 そう言う三人に、沙更とセーナはみんな生きていて良かったとしみじみ思う。ここが死地だったのは言うまでも無かったのだ。月女神の復活と月の浮上で、なんとかして貰ったが本音である。

「さて、私は沙更とセーナの中で眠ります。もし危ない時にはまた目覚めるかも知れません。それでも、今の沙更とセーナの魔力ならば余程の事が無い限り出てくるような事は無いと思いますが」

 月女神はそれだけを伝えて、沙更とセーナに身体を返してくれる。普通ならば、神が目覚めればその神が新しい身体を欲しがるのが普通だが、そういう点でも月女神は別格と言って良かった。

 神としての力を死んだ事で失ったりする事もあるのだろうが、月女神の特殊過ぎる力は死んで失うような代物では無かったらしい。信仰にも左右されない神などどれだけ凄いのかがよく分かるのだから。

 元眷属との因縁もこれにて決着し、辺境の地に魔力が降り注いだ結果。前よりも豊かになった大地と森がそこにあった。前までなら大地の実りも少なく、森の恵みも余り多い方では無かったが魔力が戻った事で大地に力が戻り、森の恵みも豊かになっていたのだ。

 月女神と月の浮上により、この世界に降り注ぐ魔力の量が極端に増えた。その事で、この世界が衰退から徐々に回復していく事になるのだが、それはまた別の話。
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